<ケイジとケンジ、時々ハンジ。>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第2話ストーリー&レビュー
第2話のストーリー
▶︎「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」画像をすべて見る人気俳優・葛城悠真(山下航平)が地元の横浜で何者かにスパナで殴られ、顔を蹴りつけられるという傷害事件が発生した。このニュースに世間は大騒ぎ。横浜みなとみらい署の署長・牛島正義(伊藤淳史)も、仲井戸豪太(桐谷健太)ら強行犯係の面々に必ず犯人を検挙するよう発破を掛ける。とはいえ、事件現場の防犯カメラに映っていた犯人はパーカーのフードを被っている上に、サングラスとマスクを着用しており、顔は判別できない状態…。豪太と目黒元気(磯村勇斗)が入院中の葛城に事件当時の話を聞くと、葛城自身も犯人の顔は見ていないという。
ところが、捜査は早々に急展開を迎える。なんと、すぐに犯人と同じ柄のパーカーを着た人物が見つかったのだ! その人物は、超人気俳優・屋敷マモル(楽駆)と同じ事務所に所属する落ち目の俳優・田中克也(橋本淳)。事務所の社長・木崎陽子(千葉雅子)の話によると、田中は葛城主演のドラマに端役で出演するため、3週間前に撮影に参加。葛城と同じシーンの出番はなかったというが…。
豪太は目黒と共に、さっそく田中の事情聴取を開始。すると…田中は最初こそ犯行を否認したものの、熱くなった豪太の説教にあっさり折れて自白! 供述通りの場所から凶器のスパナも見つかったため、田中は横浜地方検察庁みなと支部に送検されることに。しかも、功名心から担当検事に名乗り出た矢部律子(中村アン)が取り調べると、これまたトントン拍子で供述と証拠が一致し…!
「これで起訴できる!」とホクホク顔になる律子。そんな中、強行犯係の係長・江戸一(古田新太)はどうにも違和感を拭えず…!?
第2話のレビュー
今回は傷害事件の犯人を追う。
人気俳優・葛城悠真(山下航平)が何者かにスパナで殴られ、顔を殴られたというこの事件は世の中の注目度も高い。
しかし、意外にもすぐに犯人らしき人物が見つかる。防犯カメラに映った犯人と同じパーカーを着ていたのだ。
あまりにも目立つパーカーだったものな……犯行現場に着てくるのに向いていない気がするが……。
犯人とおぼしき人物・田中克也(橋本淳)もまた俳優だったが、もう落ち目だという。
豪太(桐谷健太)と目黒(磯村勇斗)が事情聴取に当たることになるが、豪太の熱い説教に田中はすぐに自白をし……。いや、それで自白しちゃうの!? という急展開。
そこからトントン拍子に送検まで進む。
注目度が高い事件ということで、野心あふれる検事・律子(中村アン)が担当検事となり、取り調べを進める。田中はあっさりと自白もし、証拠も見つかり、起訴間違いなし! このまま終わるかと思いきや、詰めが甘いと起訴は持ち越しに。
さらに判事の諸星(吉瀬美智子)からは田中の拘留が認めてもらえず、雲行きが怪しくなってくる……。
前半のトントン拍子な進み具合は確かに観ている側もなんとなく気持ち悪い。
が、ここから豪太のひらめきによって、事件は正しい方向へと展開していく。
実は、田中は同じ事務所の屋敷マモル(楽駆)の身代わりだったのだ。
屋敷は事務所の人気俳優。彼が捕まれば事務所の損害は大きい。屋敷を守るために事務所社長の木崎(千葉雅子)は田中に身代わりになるように頼んだのだ。
5000万円という多額の報酬もあるが、田中としては、20年の付き合いがあり、落ち目になった自分を見捨てずにいてくれた社長への恩返しの意味もあったのかもしれない。情って難しい……。
そして、屋敷が葛城を襲った理由というのが、恋人を取られたからというものだった。えぇ……。
田中は「屋敷はキレやすい」という証言をしていたけれど、そのせいでフラれたのでは……キレやすいから目立つパーカーを着て行ったんだろうな……と野次馬根性でそんな推測をしてしまう。
冤罪を防ぐことができたものの、手柄を得ることができなかった律子。
功を急いては仕損じるという言葉があるが、東京地検特捜部を目指す律子がまさにそれ。
屋敷の取り調べは二階堂(北村有起哉)が行うことになる。また律子にはチャンスが巡ってくるのか?
ただ、パリッとした律子の凛々しい姿もよかったし、ラーメン屋の屋台でヤケ食いしているのもよかった(夜に替え玉までしてラーメンを食べられる胃だという設定もいい)。
第1話もそうだったが、事件が殺人ではないのがなんとなくいいなあ、と思う(ケガはしているが)。
同時に、人間って衝動的に他人を傷つけてしまうことっていくらでもあるんだな、と言うのも実感する。
思いかけず、自分が被害者にも加害者にもなる可能性があるのだと考えると……みながみな平和で生きられれば良いのだけれど。
※この記事は「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」の各話を1つにまとめたものです。
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