<どうする家康・秀吉天下人編 >29話~39話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第37話ストーリー&レビュー
第37話のストーリー
▶︎「どうする家康」の画像をすべて見る茶々(北川景子)が秀吉との子・鶴松を産んだ。勢いづく秀吉(ムロツヨシ)は、北条攻めを決定。和平を主張する家康(松本潤)に秀吉は先陣を命じ、勝てば北条領を全て与えると言う。しかし、それは故郷・三河を離れることでもあった。家康は家臣たちに事情を話せないまま、出陣を命じる。秀吉が20万もの大軍で小田原城を包囲する中、家康は氏政(駿河太郎)に降伏を促すが、全く応じようとしない。氏政には関東の雄としての意地があった。
第37話のレビュー
欲は尽きることがないのはなぜか、と考えずにはいられない。側室の茶々(北川景子)が息子・鶴松を生み、勢いづく秀吉(ムロツヨシ)は北条攻めを決定。
いや、勢いづくな、子どもが生まれたら城にいろ、攻めこむな! と言ってしまいたくなるが……。
そんな秀吉に対し、家康(松本潤)は和平を、と言い続けるが、聞き入れられない。家康に先陣を務めるように命令し、勝てば北条の領土を全て与えると言う。
一見、良い条件のように聞こえるが、故郷の三河を離れることになる。
秀吉は全てを手に入れたい、しかし、人からは奪いたいんだなあ、とつい家康に肩入れしたくなってしまう。
ついに始まってしまった小田原合戦。
秀吉は20万の大軍で小田原城を包囲。家康は氏政(駿河太郎)に降伏するように言うが、ままならない。
氏政はどうしても秀吉に屈したくなかったのか……と思うが、「小田原評定」という言葉がある。
人が集まって相談しても結論が出ず、決定できないことを言うが、このとき、北条氏で行われていたとされる会議が由来だ。
氏政の決断が遅かった、ということだろうか。
家康がなかなか上洛しなかった理由を問うと、氏政は瀬名(有村架純)が考えていた「慈愛の国」に期待をしてしまっていた、という。
こうなってくるともはや「慈愛の国」の話が呪いのようになってこないか? 大丈夫か?
さて、北条氏が降伏したとなると、国替えを三河家臣団に伝えなければならない。
家康としては秀吉に物申したいところだが、同じように不服を申し立てた織田信雄(浜野謙太)は改易された。家康のもとを訪れた石田三成(中村七之助)からその話を聞いた家康は黙るしかない。
家臣たちを前に国替えを伝える家康。反発すると思った家臣たちだが、意外にも落ち着いている。
声を荒げる者もいない。実は前もって、大久保忠世(小手伸也)が本多忠勝(山田裕貴)らに話をしていたのだ。もちろん、そのときは暴れ、文句を言っていたが、吐き出してしまえば落ち着く。
ちなみに、忠世に言い含めたのは本多正信(松山ケンイチ)である。
申し訳ない、と頭を下げる家康だったが、誰も怒ったりしない。
この乱世を生き抜いたのだ。あの泣き虫な主のもとで。
今川、武田、そして織田。あの群雄割拠の中で、生き残った。それだけでも奇跡のようなことだ。本当に。
徳川の家臣団はそれぞれが城持ち大名になる。所領が与えられていく中で、これまでの徳川家臣たちと家康の絆を振り返っていく。
本当に……よく生き残ったな……と思わずにはいられない。
こうして、天下統一がなされ、平和な国の礎を作っていく……といきたいところだが、秀吉は戦をやめない。目線は海の向こうへ。
家康はのんびり平和に過ごすことが望みだったし、戦だってやりたくなかった。
出世にも大して興味がない。
しかし、秀吉はどん底から這い上がって、上へ上へという気持ちが尽きることがない。彼は平和などは望んでいない。いつまでも、自分をヒリヒリさせてくれる戦いを臨んでいるのではないだろうか。
※この記事は「どうする家康」の各話を1つにまとめたものです。
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(C)NHK