<らんまん・関東大震災・練馬編>25週~最終週までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第129回のレビュー
授与式に行って帰ってきた万太郎(神木隆之介)や寿恵子(浜辺美波)。子供のなかでは、千鶴(本田望結)だけ出席し、あとは留守番。待っていた子どもたちに万太郎は悲しい報告をします。それは寿恵子のこと……。
寿恵子はその頃、ひとり部屋で、亡くなった園子の描いた絵をみつめています。まるで、もうすぐ園子のところに行く、というように。
寿恵子がこの世にいる間に、図鑑を完成させないといけない。万太郎は、いろいろな人達に協力を求めます。
まず、虎鉄(濱田龍臣)、それから野宮(亀田佳明)、藤丸(前原瑞樹)。
波多野(前原滉)は大学の生徒たちを派遣します。
かつてつきあいのあったらしい鳥羽(杉本凌士)と小畠(ムロツヨシ)も。
ムロツヨシさんは大河ドラマ「どうする家康」の撮影中、NHKのスタジオが隣同士だから出演しちゃったんじゃないか説が「あさイチ」でもSNSでも唱えられてしました。
杉本さんは劇団男魂(メンソウル)を主宰しているかたで、「エール」にも出演されていました。ほかに「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」に出演されているようです。熊本出身なので熊本弁を披露しました。
このふたりは、ちょいちょい出てきた芸人さんたちと同じような、カメオ出演的なことなのでしょうか。
続々出てくる、新しい人、そして、これまで登場した人たち。
佑一郎(中村蒼)も訪ねて来て、大学を辞めるので時間があるからと、図鑑の索引づくりを手伝うことになります。
佑一郎は大学のしがらみを捨てて、ただのエンジニアの道を行くことになり、
万太郎と同じ道だと握手。佑一郎は最初から達観していたと思うのですが、なぜか万太郎とやっと並んだ、みたいな流れに。
お久しぶりの、丈之助(山脇辰哉)も手伝うはめに。
彼は彼でついにシェイクスピア全翻訳が完成させたのです。万太郎よりもひと足早く、夢を実現させたということです。
彼はさらに、その次の夢をいだきます。演劇博物館を作ることです。
「早稲田に頼むしかないかなあ」と。
現実の世界では、1928年(昭和3年)に、早稲田大学演劇博物館ができています。
早稲田大学演劇博物館の公式サイトによるとこうです。演劇博物館は、1928(昭和3)年10月、坪内逍遙博士が古稀の齢(70歳)に達したのと、その半生を傾倒した「シェークスピヤ全集」全40巻の翻訳が完成したのを記念して、各界有志の協賛により設立されました
丈之助は坪内逍遥がモデル説が囁かれていましたが、やはり。
ムロさん演じる小畠には誰かモデルがいるのでしょうか。
万太郎のモデルの牧野富太郎はたったひとりで植物図鑑を作りあげたイメージでしたが、槙野万太郎は、たくさんの人達に支えられたというヒューマンな物語になっています。実は、「牧野富太郎植物図鑑」も、決して牧野一人で作ったものではなく、植物画家・山田壽雄が描いた絵もあり、共同作業なのです。
最後の最後、同じ志を持つ者たちが協力し合う物語になってきました。
寿恵子も体調が悪いなか、おにぎりづくりを手伝います。
研究の一員になれたようだからという寿恵子。最後まで参加意識の強い人です。
北海道へ、講演に行くことを躊躇する万太郎に寿恵子は「学問への貢献と義務をお忘れですか」「この家を一歩出たら私達のことを忘れて」と送り出す、よくできた妻なのです。
ひとり部屋に残って、万太郎の原稿を抱きしめる寿恵子。完成を見ることはできるのでしょうか。
あと1回!
※この記事は「らんまん」の各話を1つにまとめたものです。
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