映画コラム

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2017年10月06日

『あゝ、荒野』 菅田将暉の濡れ場に興奮し、魂を削り取るような拳闘に圧倒されろ!

『あゝ、荒野』 菅田将暉の濡れ場に興奮し、魂を削り取るような拳闘に圧倒されろ!



5:脇役の魅力も要チェックだ!実は“笑える”作品でもあった!




©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ


主演の菅田将暉とヤン・イクチュンはもちろん、本作はその脇を固める豪華俳優陣も見どころです。

例えばジムのトレーナー“片目”役のユースケ・サンタマリアは、うさんくささ、飄々とした雰囲気も大きな魅力となっており、時折クスクスと笑えるギャグも飛ばしてくれます。

その“片目”の師匠を演じたのは、『冷たい熱帯魚』のでんでん。あのトラウマものの猟奇的殺人犯の時と同じテンションでスパーリングを求めてくるのが、イヤで仕方がありませんでした(※褒めています)。

忘れてはいけないのが、菅田将暉の因縁のライバルを演じた山田裕貴。『HiGH&LOW』シリーズで演じていた不良高校生を思い出させる、タフな精神と暴力性を兼ね備えたキャラクター性と、主役2人に負けないボクシングシーンの迫力には鳥肌が立ちっぱなしでした。

そのほか、スケベな実業家を演じた高橋和也、大人の魅力が全開の木村多江、最低な父親役のモロ師岡、自殺研究会の病的な青年役の前原滉も、痛烈な印象を残すでしょう。

そうそう、菅田将暉が『セトウツミ』や『銀魂』でも見せた、“ツッコミのキレ”が冴え渡っていることにも触れなければいけません。ユースケ・サンタマリアとの掛け合いはもはや漫才のようになっており、劇場ではクスクスと、時には割れんばかりの爆笑も起こったのですから。

『あゝ、荒野』がエロティックかつ、暴力的なシーンも多い作品ながら、どこか親しみやすさもあるのは、この“意外と笑える”ことも大きな理由でしょう。

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