「青天を衝け」血洗島・青春編 感想集


第2話のあらすじ&感想

第2話のあらすじ


父・市郎右衛門(小林 薫)から藍の商いを、いとこ・新五郎(田辺誠一)から読書を習い始めた栄一(子役・小林優仁)。

でも一番の楽しみは、村祭りで獅子舞を舞うことだ。しかし、大人の事情で祭りは中止に。

がっかりした栄一だが、ある計画を思いつく。

一方、一橋家の養子に入った七郎麻呂(子役・笠松基生)は、慶喜と名を改め、将軍・家慶(吉 幾三)から実子のようにかわいがられていた。

隠居の身の斉昭(竹中直人)は、息子を頼みの綱に政界に返り咲こうとする。

そんな中、ペリー(モーリー・ロバートソン)が日本にやってくることになり…。

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第2話の感想

栄一は農家の生まれ。「農家出身」と聞くと貧しい家の出だと勘違いしてしまうが、栄一の実家はいわゆる豪農だった。藍玉作りを主な生業としながら、地域を束ねる役割をも担う。幼い頃から経済や人とのコミュニケーションを間近で見てきた栄一にとって、将来武士として幕府に入ったり、現・みずほ銀行を立ち上げて数々のスタートアップを支援したりするのは、自然な流れだったのかもしれない。

「藍玉作りを褒められるのは、自分の息子を褒められるのと同じこと」とする父親の嬉しそうな顔を見て、心が満たされる栄一。教育は決して甘いものではなかったようだが、父親に対する敬意が至るところにみられる。家族を第一に愛した渋沢栄一という人物が、日本の経済を背負って立ち改革に尽力したというのは、同じ日本人として誇ってもいいことに思える。

6月は、藍玉作りにおいて最も大事な時期だという。葉の色素が変化しないうちに刈り取らねばならず、同時に蚕も繭を作りはじめるため、人手が必要なのだ。そんなときに村の男達にはお代官様から土木作業の命が下った。昼は土木作業、夜は遅くまで藍の刈り取り……。身体的につらい毎日を、村の皆と歌をうたいながら乗り越える。それは栄一を含めた子どもたちも一緒にだ。

忙しい時期だからと中止されることになった村の祭り。だが、はいそうですかと大人しく承知するほど栄一は物分かりがよくない。特急で藍の刈り取りを終わらせ、喜作とともに少しの間、獅子の舞を踊ってみせた。つかの間、村に笑顔が戻ってくる。栄一はどこまでも、人の笑顔を大事にしたかったのだ。

成長した栄一。春には江戸に行けるかもしれないとわかるや否や、まるで子どもの頃のように跳ねて喜ぶ。日頃の稽古で剣の腕を磨き、読書に明け暮れる栄一が、江戸で学ぶことによってさらに見識を深めるのだ。次回も、日本経済を背負って立つ栄一のルーツが垣間見える物語になりそうだ。

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