「青天を衝け」血洗島・青春編 感想集


第7話のあらすじ&感想

第7話のあらすじ

老中・阿部(大谷亮平)が亡くなり、幕府は大混乱。そんな中、慶喜(草彅 剛)を次期将軍に推す声が日ごとに高まり……。

一方、血洗島では、長七郎(満島真之介)が真田(板橋駿谷)に勧められ、武者修行のため江戸へ行くことに。

栄一(吉沢 亮)は、依然、千代(橋本 愛)とぎくしゃくした関係のままであったが、喜作(高良健吾)が千代を嫁にもらいたいと言い出し動揺する。

惇忠(田辺誠一)と藍売りに出かけた栄一は、漢詩を詠みながら山道を歩く中で自分の真の思いに気づき、そびえたつ山頂で……青天を衝く!

 

第7話の感想

好きなものはなんだ、やりたいことはなんだ、本当に欲しいものはなんだ?ーー江戸へ修行の旅に出ることになった長七郎を見送る惇忠は、「俺には家を守る役割がある。これでいいんだ」と繰り返す。本当は惇忠も江戸に行きたいのではないか?そう問いかけた栄一に対してではなく、自分で自分を諭すようにして。

喜作とお千代が一緒になるかもしれない話を耳にした栄一にしても、そうだ。自分の意思を確かめるよりも前に、わざと喜作に考え直すよう喧嘩をふっかけたり、お千代に「それでいいのか?」と問いかけたりしている。自分がどう思うか、よりも前に、周りがどう考えるかを気にかけて、無理やり納得しようとするのだ……。時代柄、仕方のないことなのかもしれないけれど。そんな姿が、歯がゆい。

「本当に欲しいものはなんだろう?」と真剣に問いかけてみたことなど、もしかしたら、ないかもしれない。ただ生きているだけで幸せだ、今こうして和やかに過ごす時間こそ大切だと、自分に言い聞かせて納得しようとしていた。栄一が生きていた当時と現在、随分と日本の様子は変わっているのにも関わらず、市井の人々の心持ちには対して違いがないのかもしれない。

世を動かす前に、家族の顔色をうかがう前に、まずは自分がどうしたいかを見極めることが大切だーーそれは、昔も今も変わりはしないのだ、きっと。


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