「青天を衝け」血洗島・青春編 感想集



第4話のあらすじ&感想



第4話のあらすじ


栄一(吉沢 亮)は仕事にますます励み、もっとよい藍を作るにはどうしたらよいかと思い巡らせていたが、ある妙案を思いつく。

一方、幕府はペリー(モーリー・ロバートソン)の再来航が迫り混乱していた。

斉昭(竹中直人)は、次期将軍候補である息子・慶喜(草彅 剛)に優秀な家臣を付けようと、変わり者の平岡円四郎(堤 真一)を小姓に据える。

そしてついに、日米和親条約が締結。

開港のうわさは血洗島にも届き、栄一たちはがく然とする。

そんな中、父・市郎右衛門(小林 薫)の名代として、多額の御用金を申し渡された栄一は、その理不尽さに、この世は何かがおかしいと感じ始める。

 

第4話の感想


1850年代、激動の時代だ。ペリーが黒船で来航し、開国を要求し、日米和親条約を締結せよと迫った。日本としても各国との貿易を取り付けたほうが経済が安定するとわかってはいても、鎖国を解く不安は凝り固まって消えない。そんな中、「御用金だから」といとも簡単に金を持っていってしまうお上に対し、怒りを抑えられない栄一の心境は……現代の私たちにも想像しやすいところだろう。

政府を信頼し、国を治めるための政治を任せたい気持ちは山々だが、いざ納税となると気が進まないのは、相応の働きを実感できていないからではないか。約150年前も今も、民たちの複雑な気持ちは変わらないのかもしれない。

幼少期から家業を手伝い、藍の買い付けも任せられるようになった栄一は、どんどん商いの面白さに目覚めていく。よりよい藍をつくるためには、一日一日の農民たちの地道な働きが必要なのだ。算盤を弾きながらも、人としての道理を忘れることのなかった栄一。誰よりも人の感情を重んじたからこそ、現代にまで名が残っているのかもしれない。

日本は開国した。各国との貿易が活発になるにつれ、栄一の出番も増えていくだろう。それと同時に、世の中にまかり通ってきた不条理にも対面することになる。いちいち怒ってはいられない。世界や日本を着実に変えていくためには「具体的な行動」と「実利」がいるのだと、栄一が学ぶのもすぐだろう。


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