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2021年05月13日

『ボーダレス』第10話までの感想|坂道グループ主演ドラマの最高傑作!むしろ坂道ファン以外に観てほしい

『ボーダレス』第10話までの感想|坂道グループ主演ドラマの最高傑作!むしろ坂道ファン以外に観てほしい


第1話&第2話のあらすじ&感想

第1話のあらすじ




ある日、街の外れにある廃プール場で男性の遺体が発見されたところから物語は始まる。 平凡な人生を送ることに辟易していた奈緒(森田ひかる)は、図書室でクラスメイトの希莉(齊藤京子)と出会う。ミステリアスな希莉に惹かれた奈緒は、希莉から「放課後、一緒に行きたいところがあるんだけど」と誘われ、殺人現場を訪れるのだが──。

第2話のあらすじ




山荘の管理人をしている父親のもとを訪れた芭留(渡邉理佐)と圭(濱岸ひより)の姉妹。その日の夜、物音が聞こえ芭留が目を覚ますと、父親が謎の男に暴行されている現場を目撃する。しばらくは息を潜めていた2人だったが、男に見つかってしまい山荘を脱出し山道へと逃げることを決意。一方で悪趣味な落書きを教科書にされた奈緒は、その犯人が希莉ではないかと疑いをかける。果たして落書きの犯人は希莉なのか──。

第1話&第2話の感想

第1話では奈緒と希莉の関係性を中心として、ある殺人事件をきっかけに、奈緒のありきたりな日常に小さな歪みが生じ始めていることが作中を通して描き出される。そして14日放送された第2話でもまた奈緒と希莉を中心に描かれていくが、新たに芭留と八辻圭の姉妹がメインパートとして大きく割かれており、じわじわと4つの物語の繋がりが明らかとなっていく。

坂道グループはこれまでも密室ミステリーや学園ドラマなど多くのドラマに出演してきたが、ここまで緻密に描かれた本格ミステリー作品は初めて。初回から森田や齊藤の演技を中心に、アイドル主演映画らしからぬクオリティの作品に仕上がっていたというのが率直な感想だ。

今回が初の演技となる森田は、「私は物語の主人公になんてなれない」と作中で語るようにいわゆる平凡な学生生活を送る女子高生の奈緒を演じている。第1話と第2話では物語の中核を担う役どころだが、日常の中で見せる些細な表情の機敏や、奈緒が教科書に落書きがされているのを発見した際の恐怖に怯える演技は実に自然体。初演技ということで少々心配していたのだが、2回の放送を見てその不安はすでに払拭された。女優としてのポテンシャルの高さを感じさせられたとは大げさではないだろう。

また、物語のキーとなっている希莉役の齊藤の演技は見ていて非常に安定感があった。希莉と奈緒が殺人現場へと訪れた際、「犯人はどういう気持ちだったんだろう」「皮膚がめくれて肉が飛び散って骨が砕けて」と狂気的なセリフを言いながら奈緒に詰め寄る希莉の演技力には、「Re:Mind」(テレビ東京)や」「DASADA」(日本テレビ)での豊富な経験が活かされていたように思う。

今回から芭留と圭の姉妹の過去も徐々に明かされ、謎の男から逃げる緊張感を抱えながらも、随所で姉妹愛が感じられた回でもあった。演技経験のある渡邉が、未経験の濱岸をリードするという関係性が劇中の登場人物にも反映されており、姉御肌な渡邉には適任な役柄だったのではないだろうか。

第3話では喫茶店で働く琴音(小林由依)とバンド活動をしている叶音(早川聖来)の姉妹の関係性が明かされていくようだ。そして、第1話冒頭血まみれで映し出された結樹(遠藤さくら)が物語とどう関わってくるのかということも気になるところである。


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