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「半径5メートル」第9話までのネタバレ感想:「自分の足元にある真実を、しっかり見つめることが大事」



第9話あらすじ&感想

第9話あらすじ

風未香(芳根京子)がかつて熱愛スクープを撮ろうとして失敗した浅田航(倉悠貴)に、新恋人が出来たという報道が流れる。お相手はITベンチャーのやり手社長・興津美咲(西原亜希)。

その会社が自治体に納入している子育てアプリを宝子(永作博美)と共に取材する風未香だったが、アプリが不具合を起こしていることがわかると、興津の会社を信用しない山辺(毎熊克哉)と取材方針が対立することに……。

第9話の感想

ライターとして、言葉を扱う者として、忘れてはいけない大切なことをたくさん教えてくれたドラマ「半径5メートル」。今回で最終回を迎えてしまうが、最後まで、心に留めておきたい言葉が溢れていた。

かつて綿貫さゆりとの熱愛が報道された浅田航。なんと、最終回で突然、別の女性との熱愛が報道される。相手は浅田よりも8歳上の女社長・興津だ。エトワールというWebアプリ制作のベンチャー企業を経営しており、市の子育てアプリ開発に名乗りを挙げていた。

子育てアプリに関する企画を担当することになった風未香は、さっそく取材を始める。同時に、風未香の恋人であり一折の記者である山辺も、興津社長を追っていた。それは、興津社長が元ホステスであることをすっぱ抜いたゴシップ記事を書くため……。

山辺がしっかり取材をして記事を書いていることはわかっている、と弁解しながらも、モヤモヤが押し殺せない風未香。子育てアプリの件と、興津社長が元ホステスであることに何の関連性があるのかーー違和感を拭えない風未香は、宝子に相談する。

「でも、二折にきて宝子さんに教えてもらいましたよね」
「そのモヤモヤを、見逃さないことが大事だって」

違和感、モヤモヤをなかったことにしない。私自身も、ライターのひとりとして宝子に教えてもらったことだ。変だな……と思うことがあれば、そのまま流してしまわずにとことんまで調べてみる。言葉にし、文章としてまとめ、記事として発表するからには、貫き通すべき姿勢だ。

「モヤモヤの輪郭が見えてきたら、まず食べよう。食べたら動く!」

興津社長が開発の指揮を取る子育てアプリは、不具合のため運用を停止していた。浅田との熱愛や元ホステスなどのゴシップとは関係なく、あくまで子育てアプリについて話を聞くべく興津社長へ会いに行く風未香と宝子。

最初は邪険に扱われてしまうふたり。しかし、次第に興津社長が真実を語ってくれる。浅田とは同じ児童福祉施設の出身であること、姉弟のように励まし合ってきた存在であり、熱愛報道はまったくの誤報であること、自身の出自をきっかけに、子育てアプリ開発に全勢力を注いでいること。

「届けたいです。興津社長のその想いを、きちんと届けたいです」

言葉にしなければ、世の中に届かない真実がある。見る人の感覚によって、立場によって、真実は異なるのかもしれない。それでも、「届けたい」と願い言葉にする人がいるからこそ、”ねじ曲がった真実”は正されていく。私自身も、ライターたるもの、できる限り真実を追い求める取材を心がけたい。改めて、襟が正される思いがした。

最後の最後で、風未香と山辺が道を違えることになったのは少々予想外だった。それでも、反発しあっての別れではない。お互いがお互いの”理想の書き手”となるべく、信じた道を進む。己の思いに嘘をつくことをしなければ、また道が交わることもあるだろう。


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