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2021年09月30日

マーベル「ホワット・イフ…?」全9話感想 | 新たなアベンジャーズが切り拓いたマルチバースの夜明け

マーベル「ホワット・イフ…?」全9話感想 | 新たなアベンジャーズが切り拓いたマルチバースの夜明け


第4話 もしも…ドクター・ストレンジが手の代わりに恋人を失ったら?

あらすじ


天才外科医・スティーヴン・ストレンジ。
彼が失ったのは、自分の腕ではなく、愛する恋人・クリスティーンだった⁉
思わぬ運命のイタズラで変えられない過去に囚われてしまった彼は、闇の魔術師としての道を歩み始めてしまい……。


感想



これまでのエピソードの中では、最もダークなエピソードで観終わった後には、かなり、ぐったりとした気持ちが残る衝撃のエピソードでした。

悪の道に落ちていくドクター・ストレンジの悲劇と、そこから、もう一捻り加えた意外な展開。

これまでのエピソードとは異なり、少しずつ孤立していく主人公の物語を深めるため、後半に登場する意外な人物とのバトルシーンは、とても興味深かったです。

これまで「世界に干渉しない」と発言していたストーリーテラーのウォッチャーが、しれっと、干渉する描写には、すかさず「するんかいっ」と、自然に関西弁でツッコミたくなってしまったけれど、今回は"一人"だけの世界ということで、例外的にOKだったのか……。謎は深まるばかり。

とはいえ、内容的にも結末としても、今後のシリーズ作品に、もっとも繋がりそうな気配を感じたので、ファンは必見と言えるエピソードだと思いました。

※以下、本編のネタバレがありますのでお気をつけください。

元ネタ



今回の元ネタとなった作品は、MCU第14作『ドクター・ストレンジ』でした。

映画版では交通事故の結果、腕のマヒが残り、外科医を断念した彼。
しかし、こちらの世界では愛する恋人を失ってしまい、大きな精神的ダメージを抱えることになってしまいました……。

今回のエピソードの興味深い点は、主人公が映画『ドクター・ストレンジ』の物語を踏まえた上で、それでも恋人の死を変えようと努力する点。

これまでは映画版と分岐した展開が描かれた「ホワット・イフ…?」でしたが、本作では、ある種、映画版の先を行く物語とも言えるため、パラレルストーリーでありながら、一種、『ドクター・ストレンジ2』といった印象のエピソードが展開されていきます。



ちなみに、恋人の死を変えるために過去の出来事をやり直すという展開は、時間系SFの王道ともいえるストーリー。

『バタフライ・エフェクト』『ミッション:8ミニッツ』『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などなど、類似の構造を有するSF映画には名作の多い印象があります。

小ネタ・トリビア




今回のエピソードでは、悪の魔術師を目指すストレンジが様々な怪物を吸収していきます。

そんな中には、とても強力な存在として、"タコ"のような怪物が登場していましたが、こちらのキャラクター、今回のアニメシリーズを初回から追いかけてきた方であれば、何か思い当たる節があるのでは……?

というのも、この怪物、第1話のクライマックスに登場した謎のモンスターとそっくりなのです(第1話では四次元キューブの力で並行世界の扉を開いたレッドスカルが、この怪物を召喚し、返り討ちにあっていました)。





現在、公開されている予告編でも、第1話と今回のエピソードを繫ぐとされる衝撃なカット(ちょうど、予告編の1分13秒あたり)が登場しており、ひょっとすると、これは後々のエピソードに繋がる重要な布石なのかも……。

ちなみに、『ドクター・ストレンジ』の原作エピソードでは、"タコ"のような見た目をした数多の別次元を支配する魔物・シュマゴラスが登場しているそうで、今回、登場した怪物も、こちらである可能性が高いと言えます。

また、『ドクターストレンジ』の続編タイトルは『ドクター・ストレンジ・イン・マルチヴァース・オブ・マッドネス(原題)』と発表されており、今回のエピソード、もしくは、登場した魔物が続編と関わってくる可能性も高いのでは?

意外なラストも含めて謎が多かった今回のエピソードですが、そのことも含め、間違いなく、今後、重要な意味合いを持つことになる衝撃の物語でした!


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