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2021年10月29日

<ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第8話ストーリー&レビュー

第8話のストーリー


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杏(本田翼)のインタビューが掲載された雑誌が発売された。放射線科医のやりがいについて話す杏の生き生きとした笑顔の写真に思わず夢中になる唯織(窪田正孝)。同じ頃、裕乃(広瀬アリス)は、鏡に映る自分の頭皮に10円玉大に毛が抜けている部分を発見し、激しいショックを受けていた。

そんな裕乃のもとへ、高校時代の担任だった熊田太志(おかやまはじめ)がやってくる。学校で具合が悪くなった生徒に付き添って病院へやってきたという熊田は、そのついでに、裕乃に母校での講演会を依頼。進路に悩む後輩たちに、放射線技師の仕事について話してほしいというのだ。そこで唯織は、講演の参考になればと杏の記事が載っている雑誌を裕乃に手渡す。「恋に仕事に負けっぱなしだな」と軒下(浜野謙太)に言われ、劣等感が募る裕乃。

ほどなく裕乃は、熊田が連れてきた女子高生・花倉乃愛(吉川愛)の検査を担当する。乃愛は、3ヵ月ほど前から急にふらつくようになったらしい。痩せてはいたが下腹だけがポッコリと出ている乃愛は、それを隠すように手で押さえていた。

乃愛のMRI検査を見守っていた唯織は、検査室に入るなり「妊娠している可能性はないかな?」と乃愛に尋ねる。妊娠なんてあり得ないと乃愛が怒ると、今度は、乃愛の頭を見て、ウイッグなどは付けていないか、と言い出す唯織。実はウイッグを付けていた乃愛が仕方なくそれを外すと、なんと彼女の髪は白髪交じりのグレーヘアで……。


第8話のレビュー



なんだか身体がフラフラする、といった症状で甘春病院へ検査にやってきた乃愛(吉川愛)。彼女は無理なダイエットがたたって、高校生でありながら白髪や脱毛の症状に悩んでいた。お腹が出ていることも気に病んでおり、痩せなければならない強迫観念にかられている。

小さい頃から抱いている「アイドルになりたい」夢を追うため、日々ダンスレッスンやオーディションに精を出す乃愛。ひとつ下の妹の方が可愛くアイドル向きだと思い込んでおり、自分と比べては落ち込むことを繰り返す。

乃愛の症状をみて違和感をもった五十嵐(窪田正孝)は、「DEXA法」と呼ばれる、骨の密度を測る検査を行うことに。その結果、乃愛の骨密度は以上に低く、10代にも関わらず骨粗しょう症であることが判明。栄養失調が原因で、女性ホルモンも減っている状態だった。



「すぐに死ぬ病気じゃないですよね、それよりも大事なことがあるんです」

そう主張して、無理なダイエットを止めようとしない乃愛。何がなんでもオーディションに合格しなければならないと、余計にダンスレッスンにも力が入る。10代のうちに栄養を摂ることがどれだけ大事なことか、ラジエーションハウスチームは資料まで作って訴えるが……。乃愛には届かない。

案の定、無理が響いて乃愛は倒れてしまう。更なる検査の結果、彼女は卵巣腫瘍をもっていることがわかった。

脱毛の症状も、下腹部が出ているのも、腫瘍の影響だったのだ。手術は無事に成功。一連の出来事を通し、ようやく乃愛は「10代のうちに栄養を摂ることの大切さ」を痛感したようだ。



自分と他人を比べる不毛さと、つらさ。それは、心の底から自分を疎み、他人を羨んだ人間にしかわからないかもしれない。乃愛の検査を担当した広瀬(広瀬アリス)も、五十嵐に思いを寄せるがゆえに、自分と甘春先生(本田翼)を比べてはストレスを溜め込んでいた。そのせいで10円ハゲまでこしらえてしまったほど。

「隣の芝生は青く見える」というやつで、どうしても、自分より他人の方が優れていると思ってしまいがちだ。多感な10代の時期は特にそうだろう。しかし、あえて言いたい。自分は自分、人は人だ。割り切って「前向きに諦める」ことで、見えてくるものはたくさんある。

広瀬の恋が実る可能性は低いかもしれないけれど、どうか、乃愛には何十年後も健康にダンスを続けてほしい。


(文:シネマズ編集部)

※この記事は「ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~」の各話を1つにまとめたものです。

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