<ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第10話ストーリー&レビュー
第10話のストーリー
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「皆さんの力を借りる時が来ました」。
唯織(窪田正孝)たちのもとを訪れた渚(和久井映見)は、胎児の心エコー画像を見せ、協力を求めた。この胎児は、「純型肺動脈閉鎖症」を起こして心臓から肺に血液が行かなくなっており、場合によっては生後もって数日の命だった。母親は、503号室に入院中の妊婦・池田しずく(伊藤歩)。しずくは、心臓カテーテルでの治療を望んでいるという。そのためには心臓を正確に把握できる画像が必要だというのだ。
するとそこに、鏑木(浅野和之)が現れ、渚をこの患者の担当から外すと告げる。灰島(髙嶋政宏)の決定だった。灰島は、新生児への心臓カテーテル治療は前例がないと言って認めず、外科手術で対処するよう指示していた。
裕乃(広瀬アリス)たちは、何故渚がカテーテル治療にこだわるのか疑問を抱く。実績のある外科的アプローチの方が無難な選択肢だからだ。そこで唯織は、循環器内科が専門の渚が、ワシントンに留学中、小児の心臓カテーテルについて学んでいたことに触れる。唯織が理由を尋ねても、渚は知見を広げたいとしか言わなかったらしい。
そんな中、しずくのカルテに胎児の腹部エコー画像が追加される。それを見て何かに気づいた唯織は、渚のもとへ向かった。その途中、唯織は、郷田一平(工藤阿須加)という男から、眼科はどこかと尋ねられる。その際、一平は、唯織の顔を見つめると、どこかで会ったことはないかと言い出し……。
第10話のレビュー
大森(和久井映見)が執着していた患者・池田しずく(伊藤歩)の詳細が明らかになった回だった。しずくは妊娠しており、お腹の中の赤ちゃんは心臓に病気を抱えている。心臓に外科的手術が必要な状態だが、しずく本人は心臓カテーテル手術を希望。しかし、赤ちゃんの心臓の大きさはピンポン玉ほどの大きさのため、少しでも正確な心臓の写真が必要だった。
ラジエーションハウスの面々に、赤ちゃんの検査を依頼しに来た大森。「患者の希望に応えるのが、医師の仕事です」と主張する通り、しずくの希望である心臓カテーテル手術のため準備を進めようとするが……「前例がない手術は認められない!」と灰島院長(高嶋政宏)の反対に遭う。
しまいには、しずくの担当まで外されてしまう大森。実は彼女は過去にも、しずくの赤ちゃんの手術を担当していた。第一子も同じ「純型肺動脈閉鎖症」であり、治る確率の高い外科的アプローチが施されたが、結果的には合併症を引き起こし亡くなってしまう。
過去の過ちを繰り返さないために、大森は海外で小児心臓カテーテル手術を学んだのだ。無常にも同じ病気を抱えてしまった第二子。「食道閉鎖症」まで併発してしまった赤ちゃんを救うため、なんとか心臓カテーテル手術を敢行できないか道を探し始める。
万事休すかと思いきや、まさかの光明を見出したのは副院長・鏑木(浅野和之)だった。「結局、鏑木先生みたいな人が一番得をする」と陰口を叩かれるほど、長いものには巻かれろ精神を発揮していた彼。しかし、初めて灰島院長に反対意見を述べ、無事に心臓カテーテル手術を行う段取りをしてくれた。
もちろん今回も、五十嵐(窪田正孝)のひらめきあってのことである。エコー検査をしながら手術をする大胆な提案をした彼は、見事、大森と二人三脚で華麗な成功を収めた。
笑顔で帰っていく池田夫妻を見て、「これまでたくさん泣いた分、これからたくさん笑ってね」とエールを送る大森。早くに亡くなってしまった子の次に生まれた赤ちゃん=レインボーベビーの未来を暗示するような、良い笑顔だった。
赤ちゃんの手術も成功し、万事が上手くいった……かと思いきや。甘春病院に、五十嵐の小学校時代の級友・一平(工藤阿須加)がやってくる。五十嵐の級友ということは、甘春(本田翼)とも同級生のはずだが……。甘春自身はそれを覚えていなかった。
もしや、一番の重病患者は彼女だったのか……!?
次回、最終回。五十嵐と甘春の関係は、進展するのか、しないのか。
※この記事は「ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~」の各話を1つにまとめたものです。
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