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2022年05月17日

<持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第10話ストーリー&レビュー

第10話のストーリー


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颯(磯村勇斗)から突然のプロポーズを受け言葉につまる杏花(上野樹里)だったが、颯がマレーシアに行くその日までに返事をすると約束。そんなプロポーズの場面を見てしまった晴太(田中圭)は、帰りがけに出くわした颯から「もう遅い」と言われてしまう。
「自分が本当に何を求めているのか」知りたい杏花は、もう一度晴太と会うことにするが…。

一方、交際することになった明里(井川遥)から、杏花に挨拶をしたいから自宅へ行きたいと言われて快諾する林太郎(松重豊)。沢田家を訪れた明里は、杏花にある思いがけないお願いをして…。

杏花は颯からのプロポーズを受けるのか、晴太との関係はこのまま終わりを迎えてしまうのか…? そして林太郎と明里が選ぶ未来とは。親子で始めた“ダブル婚活”の果てに一体どんな愛の奇跡が待っているのか!?

第10話のレビュー

幼馴染だと思っていた(磯村勇斗)からの、突然のプロポーズ。
驚きを隠せない杏花(上野樹里)だが、颯の気持ちを受け入れ、颯がマレーシアに行く日までに返事をすることを約束する。

長らく平行線だった二人の関係性が、ついに変わる時が来た。

プロポーズの帰り道、颯は晴太(田中圭)に遭遇する。
ただの偶然じゃないことは、颯にもわかる。そして晴太もまた、杏花に想いを伝えようとしていたことも。

「もう遅いと思います」

あの状況を見てこんなことを言われたら、晴太には諦めるという選択肢しかなくなってしまうだろう。


明里(井川遥)と仲睦まじい日々を送る林太郎(松重豊)は、杏花と晴太のことが心配で気が気じゃない様子。
元はと言えば、娘のためにはじめた婚活。まさか、自分のほうが先にゴールに近付くことになるなんて。


晴太との恋が終わったと思いきや、イケメンハイスペ幼馴染にプロポーズされた杏花は、いつもの女子会でも話題をさらう。

自分のやりたいことができて、そのままの杏花を受け入れてくれる颯。
条件としては至極最高だ。

だが、付き合いが長く、いい人だからこそ、条件で選ぶことに戸惑ってしまう。
しかし、迷う時間があるだけまだいいのかもしれない。

先々週から気になっていた、理歩(水崎綾女)の食欲旺盛っぷりと突然の禁酒。
やはり彼女、妊娠をしていた。
例のサムと、デキ婚をすることにしたと言うのだ。

先週からもしかして…と睨んではいたが、まさか本当にそうだっただなんて。実におめでたい。
少し前まで婚活に励んでいた彼女が飛び級で結婚することになるなんて、人生、何があるのかわからない。

親友たちの変化を間近で見る(清水くるみ)も、マンネリ化している彼氏と同棲解消することを決意。
みんな、”持続可能な恋”に向けて、一歩一歩進んでいるようだ。


とはいえ、心がモヤモヤする杏花。
原因は、もちろん晴太だ。

束の間の晴太との時間を過ごすも、本当に伝えたいことを伝えられないままお別れをしてしまう。

後日、晴太は杏奈(瀧内公美)から「虹朗(鈴木楽)が熱を出した日、本当は杏花が大事な打ち合わせを蹴って駆けつけてくれていた」ことを聞く。

「杏花は仕事ファースト」というルールを掲げてお付き合いをしていたにもかかわらず、自分のせいでそのルールを破らせてしまっていただなんて。
申し訳ない気持ちとともに、杏花の優しさに思いを馳せる晴太。

本当は想い合っている二人なのに、最後まですれ違いの連続だ。


一方その頃、杏花に改めて挨拶をするため、林太郎宅を訪れた明里。

「澤田さんはこの肩峰が美しいんです、すこぶる」
「私は日向さんに骨抜きです」

……何このやり取り。
「べっ、別にうらやましくなんかないんだからね!!!」とでも言ってしまいたくなるこのやり取り。
最高じゃん。

そんな中、明里が杏花に話を切り出す。

「お父さんと、結婚させてください」

全視聴者が沸いた。

「言葉は、誰かに気持ちを伝えるためにあるもの」
「気持ちを伝えたい人がいるということは、幸せなこと」

思っていても、伝えなきゃ意味がない。
意を決した杏花は、颯を呼び出す。

颯とは、結婚ができない。
颯がどうとかじゃない。
いい人だし、優しいし、一途だし、尽くしてくれるし、もはや家族みたいだし、イケメンだし。

でもやっぱり、杏花の心には晴太がいる。
この気持ちに嘘を付くことはできないのだ。

「だったら俺にしなよ」
こんなに切ない台詞、他にあるだろうか。

颯は「杏花にプロポーズを断られている」という事実を晴太に告げ、林太郎と明里の結婚式の招待状を渡す。
一度だけ嘘をついたとはいえ、いい人すぎるほどにいい人な颯の姿に涙が出てしまう。

いても立ってもいられなくなった晴太は、ダッシュで披露宴会場へ。
林太郎と明里、新郎新婦が入場するタイミングで晴太が入場するもんだから、会場も杏花もどよめく。

「大体、今の気持ちが10年20年30年永遠に続くって信じて、こういうとこで誓うって、冷静に考えたらもうむちゃな話で、結婚すること自体、普通じゃないと思うんですよ」

「普通じゃないくらい、杏花さんが好きです。僕と、結婚してください」

新郎新婦が結ばれる前に、新郎新婦じゃない二人が結ばれた模様。
とんでもない展開を見せつけてくれて、最高という気持ちしかない。

父と娘の結婚行進曲は、無事に終止符を迎えた。


"持続可能な恋"の在り方は、人それぞれだ。

ヨガ講師の杏花とカレーが好きな晴太は、海辺に広いテラス付きのカフェをオープン。
それぞれの趣味嗜好を尊重し、支え合いながら生きていく。

年齢とお互いの仕事を考慮し、事実婚かつ週末婚という寄り添い方を選択した林太郎と明里。

妊娠をきっかけに結婚を決めた理歩、同棲解消を決めた鈴。

そして、叶わなかったからこそ持続可能な恋をする颯もまた。

「持続可能な恋は、叶わなかった恋だけなんだよ」

颯の見事なまでに当て馬っぷりに涙だが、颯にとっては"持続可能な恋"なのだ。


「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」は、令和ならではな生き方、考え方を教えてくれた。
そこに重厚な"言葉"が紡がれることで、これらの大切さをより実感することができたのだ。

最後に、林太郎の結婚の語釈を記しておきたい。

けっこん【結婚】
愛し合うは人同士が分かり合いたいと願い、共に歳を重ね、互いの変化を慈しみ、それでもなお分かり合えないことを知る営み。
古来人類が繰り返してきた、永久に続く愛情へのむちゃな挑戦。

ーー今この瞬間、あなたの心に浮かぶ人は誰ですか?


(文:シネマズ編集部)

※この記事は「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

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