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2022年05月18日

<吉祥寺ルーザーズ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<吉祥寺ルーザーズ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第4話ストーリー&レビュー

第4話のストーリー

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望月舞(田島芽瑠)がシェアハウスに帰らなくなってから約6日が経った。大庭桜(田中みな実)はかなり心配しているようで、一心不乱に尋ね人のチラシを作成している。安彦聡(増田貴久)も舞を訪ねてきた謎の男・黒鉄真二(坪倉由幸)のことが気に掛かっていたが、やがて桜のスマホに、舞から「同窓会で福岡に戻っている」との連絡が。無事がわかりひとまず安心する中、なぜかシェアハウスメンバー全員に同窓会の知らせが届く。秦幡多(片桐仁)曰く、韓流ドラマの影響で今空前の同窓会ブームらしい。だが胡桃沢翠(濱田マリ)は「同窓会なんて行く人の気が知れない」とその場でハガキを捨ててしまう。幡多も池上隆二(國村隼)も同窓会には苦い思い出が。桜も「学生時代は地獄だった」と振り返る。行く気満々なのは、学生時代は充実していたという聡だけ。「現状をありのまま話せばいい」と言い放つが…。
同窓会のハガキの中には、一ヶ月先に開催予定の舞宛ての案内状も紛れていた――。同窓会は嘘なのか?やはり黒鉄の言葉通り、大きな事件に巻き込まれているのでは…!?聡らルーザーズは、なんとか舞失踪の手掛かりを見つけようと、吉祥寺の街を奔走する。

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第4話のレビュー

ⓒ「吉祥寺ルーザーズ」製作委員会

前回に引き続き、舞(田島芽瑠)の行方は分からないまま。桜(田中みな実)を中心に、シェアハウスの住人たちはやきもきしている様子だった。するとそこへ、舞から同窓会に行っている、との連絡が入る。安心する一同だったが、その後なぜか住人全員のもとへ同窓会のお知らせがきて、舞からの連絡は嘘らしいことがバレてしまう。

聡(増田貴久)たちは、数日前に舞を訪ねてきた男(黒鉄=坪倉由幸)に聞いてみようと考え、もらった名刺を探す。しかし、名刺を入れたままの服を洗濯してしまっていた聡。頭を抱えて何とか名刺に書かれていた名前を思い出そうとしたり、「頭がすっかり黒ひげになっちゃった!」と叫んだり、増田貴久の“がんばるポンコツ感”が今日もかわいい。

結局、幡多(片桐仁)の夜遊びコネクションを駆使し、舞が働いているらしいコンセプトカフェ=コンカフェを突き止めることに成功。客を装ってお店に潜入するも、若い子全般に苦手意識を持つ聡は終始オドオドしている。……なぜ来た? とつっこまざるを得ない。

ⓒ「吉祥寺ルーザーズ」製作委員会

池上(國村隼)も合流し、スタッフから舞が数日間休みを取っていることを聞き出したころ、ちょうどシェアハウスに舞が帰ってくる。福岡土産をテーブルに並べ、桜を相手に一方的にまくし立てると、すぐに部屋に引っ込んでしまった舞。明らかに何かを隠している、というか、何かに触れられないようにしていた。

そんな今日は、約束の日曜日。全員でそろってせり鍋を食べることに。舞は同窓会の思い出話を一方的に語るも、次第に泣き始めてしまう。

帰宅直後のシーンといい、この食事のシーンといい、自分の感情を押し殺しながら、見せたい自分を見せようと早口で話す田島芽瑠の演技は真に迫るものがあった。強がったかつての自分、あのときの友人……そんな姿を改めて見せられたような気分。非常にリアルだった。

涙を拭き、それでもなお取り繕おうとする舞に、「自分を守る嘘ならついてもいい。僕たちはその嘘を信じる。でも舞ちゃんのその嘘は信じたふりできない」と聡。

毎週のように言っているが、ここの住人たちは本当にお節介だ。2話で決めた「日曜の夜だけはみんなでご飯を食べる」というルールも、3話で池上が言った「人のために何かをするのは、自分のためにも大切」という言葉も、今回の聡の「その嘘は信じたふりできない」という言葉も、全部お節介で、愛がある。ルーザーたちの共同生活が、回を増すごとに尊いものになっているように感じる。

それにしても、いつものように失神してしまいそうになるのをぐっと堪えて放った聡の渾身の叫びには泣かされてしまった。あんなふうに(増田貴久に)必死の形相で言われたら、即座に強がりや嘘をつくのなんかやめて、あっさり本音を話してしまいそうだ。

だが、もちろん舞はそんな簡単になびくわけもなく、負け組になんかならない、と啖呵を切ってダイニングを後にしてしまう。

正直、今回の舞の失踪について、かろうじて連絡は取れているのだから、そこまで心配をしなくてもいいんじゃないかと思っていた。だけど、きっと桜は舞の行動に違和感を持っていたのだろう。取り乱す舞を前に、いつもは饒舌なのにただ黙って見つめるだけだった桜。その視線には、舞をいたわりながらも自分と向き合わねばならないと諭すような思いが込められていたように感じた。

結局、舞が自ら真実を話すまでは待つことにした住人たち。彼らもまた、時に自分を守り、時に自分を傷付けながら、嘘をついてきたことがあり、その痛みをよく知っているからこそ、この選択ができるのだろう。

舞が話す気になったとき、この人たちがどんな風に受け入れるのか楽しみだ。今後の人生の参考になりそうな気がする。

ⓒ「吉祥寺ルーザーズ」製作委員会

そして、徐々に登場シーンの増えてきた謎の女子高生・間宮リコ(岩本蓮加)。ついにシェアハウスの前にまでやってきた……! 次回、彼女と聡の関係が明らかになるのだろうか。楽しみに待ちたい。

※この記事は「吉祥寺ルーザーズ」の各話を1つにまとめたものです。

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ⓒ「吉祥寺ルーザーズ」製作委員会

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