<恋なんて、本気でやってどうするの?>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第9話ストーリー&レビュー
第9話のストーリー
>>>「恋なんて、本気でやってどうするの?」第9話の予告をYouTubeで見るサリューにやって来た謎の美女・佐藤沙羅デュビビエ(藤原紀香)は、かつて要(藤木直人)がパリで世話になったパトロンだった。沙羅は、突然いなくなった要をずっと探していたと言い、「パリに帰りましょう」と、新たに開業するレストランに要を誘う。要への思いが実り、ささやかな幸せを感じていた響子(西野七瀬)は、2人の関係にショックを受け、要を公私ともに支えられる沙羅に圧倒的な敗北感を覚える。
柊磨(松村北斗)は、要のシェフとしての未来を思い、パリに行ってほしいと告げる。本当はその言葉とは裏腹に、純(広瀬アリス)に加えて要もいなくなることが寂しくて仕方ないのだが、その思いを素直に口にすることができない。幼い頃から、大切な人が自分の前からいなくなる経験を繰り返してきた柊磨は、引き止めて傷つくことが怖いのだ。
純もまた、柊磨からの拒絶に大きなショックを受けながらも、その思いを断ち切ることができずにいた。そんな中、以前と変わらない安心感を与えてくれる大津から思いもよらぬことを言われる。さらに時を同じくして、上司から呼び出された純が告げられたのは…。
その頃、克巳(岡山天音)に別れを告げたアリサ(飯豊まりえ)は、田辺(アキラ100%)の妻に慰謝料を支払うため、キャバクラでアルバイトを始めていた。そのことを知った克巳は…。
第9話のレビュー
純(広瀬アリス)の言動が今週もひどすぎて、もはや主人公としてとかではなく、人としてどうなのという疑問が回を追うごとに募る。なるべく客観的に良いところを探そうと思うが、どう頑張っても柊磨(松村北斗)や大津(戸塚純貴)がここまで想うほどの純の良さが見つけられない。柊磨の母・真弓(斉藤由貴)に対し、依存症に関する無神経な発言を投げかけて怒らせ、柊磨に「母親を施設に帰さないから私もうここに来ない」と交換条件でせまり、真弓が刃物を持って取り乱す事態を引き起こして柊磨に「帰れ」と言われた純。
「あんなマザコン」みたいなことを言っているが、向こうは向こうで問題あるにしても、少しは自分の発言を反省する気持ちとかないのか……。
サリューに突然現れ、要(藤木直人)にキスをした女性・佐藤沙羅デュビビエ(藤原紀香)は、パリで要のパトロンをしていた人物だった。なんでも名門の貴族の未亡人らしい。ワードが強すぎてよくわからないけどすごい。
デュビビエはパリに新しい店を出す予定があり、要にそこのスーシェフにならないかと誘いにきたのだ。そこなら十分なお給料がでるし、日本のように要の過去を気にする人もいないという。どう考えてもいい条件に、柊磨は行くべきだと言う。
内心は、純に続き要まで離れて行ってしまうのはさみしくて仕方ないが、そんな気持ちは表には出せない。自分より人のことを考えられる優しい人だ。純に爪の垢を煎じて飲ませたいくらいだ……。自分の本当の気持ちや欲求を言えない柊磨は見ていてつらい。
克巳に別れを告げ、田辺(アキラ100%)の妻へ慰謝料を払うべく、キャバクラで働き始めたアリサ。ぴったりした衣装が似合っていて、スタイルいいな……! と感動した。もしキャバクラで稼げなかった風俗に行くと言っていて心配だ。純からそのことを聞いた克巳はキャバクラを訪れ「アリサさんを助けにきました」と言う。克巳、ヒーローすぎる。かっこいい! この作品の良心だと思う。
田辺もやってきて、3人のお金は合わせて180万円。慰謝料は300万円。克巳は「行きましょう」と言い、田辺の妻に謝罪しにいく。300万円は慰謝料の上限で、弁護士を雇えばもっと減らせる……みたいな主張をすることがいいのかはよくわからないが貯金を持ってきて、自分は全く悪くないのに土下座して交渉までするという克巳の気持ちと行動力に惚れ惚れした。
奥さんに対して「アリサさんは彼を好きだったんです」と言い始める克巳に「彼が好きだったのは私の身体だけです」と言い、田辺にもそれを認めさせるアリサ。
後で、本当のことを言えばいいってもんじゃないというアリサに「大事ですよ、本当のことは。これからは本当のことだけ言ってください」と言う克巳。この作品の中で数少ないまともな人だ、素晴らしい。
アリサにツッコまれ、以前セックスが上手いと言ったことについて「あれは嘘です」と白状する。今まで何度かそういうことがあったが、そういう関係になると相手が離れていってしまう。よっぽど下手なのか魅力がないのか……と自信を失っていたらしい。アリサとの関係を拒んでいたのは、アリサに離れて行ってほしくなかったからだったんだ。
「それはただ単にその女の子たちがカッツンのいいところに気づかなかっただけだよ」
「今は違うよ ありがとう」
「(今までは身体を求められないと相手に好かれている自身がなかったけど)カッツンは私のこと好きでしょ? それはしなくてもわかる。でも、したらもっとわかるかも」
ついに素直になったアリサの言葉がとてもよく、2人はついに心も身体も結ばれた。よかった……! 心からおめでとうと言いたい。
要とデートをした響子は、最後に刺しゅう入りのエプロンをプレゼント。今まで安定ばかり選んできたが、要と出会って好きになったことが「生まれてはじめての、すごい冒険でした」「こうやって、一緒に海を見てることも大冒険です」「要さんに会えてよかった、本当に本当に楽しかった」と言う。
いいシーンなのかもしれないが、響子側がそもそも人妻なんだよなということが引っかかってしまう。片やアリサが慰謝料を請求されている一方で、手放しでいい話とは思えない。
ところで響子の夫が元上司だったのは驚きだ。大手企業で出会ったらしいが、安定志向ならなぜ専業主婦になっちゃったんだろう? という疑問が残った。
サリューに現れ、「客として来ただけだから」と言う純。そう言っておきながら店の裏に入り、真弓と接触する。
また依存症について1年はギャンブルをしてないと聞き「えらいです」 「立派な親心です」 「その調子で頑張ってください」と言う純、お前何様なんだよ~!! 前回なんでトラブルになったか忘れたのか……。
よく知らない人間がなんでそんなこと言えるのか。前回怒った真弓が今回はなぜかほだされているのもよくわからない。
仕事では営業に異動させされることになり、泣きっ面に蜂の純。
「つらいときは呼び出してくれればすぐ飛んでいくけん」と優しい言葉をかけてくれた大津にほだされる。大津に「俺となら結婚にちょうどいい」と言われたことを思い出し、「結婚する?」と話す。
純、ほんといい加減にしろよ!!! 諸体験の練習相手にしようとして大津のこと傷つけて、今度は柊磨と別れて異動させられてつらいからって優しい大津にそんな思いつきみたいなプロポーズ、本当に人をなんだと思っているのか……。いちいち「恋はたくさん」「イチャイチャとか苦手」みたいなことを言うのも、夜中に柊磨の家に押しかけて人に見せつけたのは誰だよと思ってしまう。ところで個人的に、相手方に失礼なことを言いかねないので純を営業にするのはやめといたほうがいいのでは……と思う。
大津もいい人だが、純に内緒で母親と引き合わせたのにはちょっと引いてしまった。良かれと思ってやったことなのはわかるし今回は結果純もよかったみたいだが、縁を切っているレベルの家族に勝手に接触させるって、場合によってはアウトだと思う。
しかし本当に、柊磨が「純は(他の女の子とは)違うよ」と言うような、大津が前回のようなことになっても変わらず好きにいるような魅力が、純のどこにあるのかわからずストーリーに入っていけない。柊磨が純との思い出を思い浮かべながら走るシーンも、本来ならすごく感動的なシーンなのだと思うが、全然共感できない。大津は付き合いが長いから、視聴者が見えないところでもっといいエピソードがあるのかもしれないけれど、少なくとも柊磨は、結構純の自己中心的な発言や行動に振り回されているような……。
他の作品で「Aさんと付き合ったほうが幸せになれると思うけど、主人公がBさんに惹かれるのはわかる」みたいなことはよくあるけれど、この作品の場合、そういうポイントがまったく思い出せなくて混乱してしまう。感じ方は人それぞれといえど、もう少し説得力がほしい。
純と大津が純の家に帰ってきたら、家の前には柊磨がいて……。
これまたどうなる!? 次は最終回らしいが、収拾はつくのだろうか。
※この記事は「恋なんて、本気でやってどうするの?」の各話を1つにまとめたものです。
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