<100万回言えばよかった>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第10話ストーリー&レビュー
第10話のストーリー
▶︎「100万回言えばよかった」の画像をすべて見る
直木(佐藤健)が巻き込まれた一連の事件の全貌が明らかとなり、直木を殺害した英介(荒川良々)と多くの犯罪に関与した武藤千代(神野三鈴)が逮捕された。
譲(松山ケンイチ)の計らいもあり、悠依(井上真央)と直木は最後の時間を過ごすことができた。だが本当に伝えたいことは伝えられず、別れの時間がきてしまう…。そしてついに直木は悠依と譲の前から姿を消してしまったのだった。
直木のいない世界を生きる覚悟を決めた悠依の元に、夢か幻か…姿を消した直木が現れる。一体どういうことかと混乱する悠依に、直木が告げたのは…。
第10話のレビュー
#金ドラ100よか というハッシュタグも誕生した話題のドラマ「100万回言えばよかった」が最終回を迎えた。恋人を失った悠依(井上真央)と幽霊となってしまった直木(佐藤健)、その二人の理解者である魚住(松山ケンイチ)の3人がおりなすファンタジー&ラブストーリー。
視聴者の意表を突いたラストシーンから1週間。
筆者は、病弱な弟の身体をもらって直木がこの世で生き続けると予想したが、的外れもいいところ…‥‥。
成仏する前に”思い残しを消化させる時間”をもらった直木は、悠衣との濃厚な時間を過ごしたのち、永遠の別れをした。
見終わった後は悲しいけれど清々しい気持ちにさせてくれる素敵なドラマだったとしみじみ感じる。
全体的にファンタジー要素が強く、非現実的な設定に少しがっかりするところも確かにあった。
(直木、樋口(板倉俊之)、原田(菊地凛子)、鈴香(近藤千尋)幽霊が4人も出てくるドラマなんてそうそうない…‥‥。)
しかし、観ることを止めたくなるほどの違和感はなく、最後まで物語に没頭できたのはやはり役者たちの演技と演出が秀逸だったからだろう。
ストーリーも殺人や売春、児童虐待など重いテーマが背景にあったが、不快を与えないギリギリのラインを攻めていたように思う。
むしろ、直木の死の謎に迫っていく展開には毎話、ハラハラドキドキした。
悠依、直木、魚住の3人の不思議な関係性も気になったが、のちに魚住とくっつくような描写はなく、悠依が力強く生きていくことが想像できるラストシーンが特によかったように思う。
また、なんといってもマカロえんぴつが歌う主題歌「リンジュー・ラヴ」はこの物語には欠かせない存在だった。
♬最後の夜になりそうな気がして あなたの背中に手をふってた どうかこのまま振り返らないで
♬何度もあなたの名前を 届かない声でも呼びたい まだ死ねない!抱き合って感じたい
♬ありがとうぜんぶ どうかずっと元気でいてね
なるほどそういうことだったのかと、ドラマを見終わった後に歌詞をじっくり読むと自然と悠依と直木の顔が浮かぶ。
散りばめられていた歌詞の伏線もすべてすっきり回収され、感動を覚えた。
生き続ける悠依、死んでしまった直木——。
「生」と「死」をテーマにしながらも爽やかな気持ちで観終わることができた「100万回言えばよかった」はある意味、不思議なドラマだった。
人は必ずいつかは死を迎える。
それは突然なのか、じっくり時間をかけてなのかは誰にもわからない。
そう考えると大切な人に「愛している」と言いながら亡くなった直木の最期は、人として最高の死に方なのかもしれない。
自分も直木のように生きれるかはわからないが、少なくとも今を大事に、悔いなく生きてやるぜ!と思わせてくれる素敵なドラマだった。
※この記事は「100万回言えばよかった」の各話を1つにまとめたものです。
→元記事はこちら
→目次へ戻る
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
(C)TBS