<ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第7話ストーリー&レビュー
第7話のストーリー
▶︎「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」画像をすべて見る治安が悪化した6号車から5号車への移住希望者が現れはじめる中、優斗(赤楚衛二)たちは、2026年に地球を激変させた大災害の経緯が書かれた航海日誌と、佳代子(松雪泰子)らが持ち帰ってきた光る不思議な石に、元の時代に戻るヒントがないかと思案していた。そんな矢先、玲奈(古川琴音)と明石(宮崎秋人)が、温水が出る川辺を見つける。しかしそこは6号車が領土を主張する場所で、5号車の面々は立ち入ることができない。そこで優斗と紗枝(上白石萌歌)が6号車へ交渉に向かおうとするが、紗枝の優斗への気持ちを知る直哉(山田裕貴)が2人を遮り、交渉役を買って出る。さらに、元の時代に戻れると信じていない直哉は6号車に移住すると言い出して・・・。
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第7話のレビュー
もともといた5号車から6号車へ移ると宣言し、向こうに行ってしまった萱島(山田裕貴)。その真意は定かではない。6号車のリーダーだった山本(萩原聖人)に変わって場を牛耳っている植村(ウエンツ瑛士)に対し、萱島は勝負を仕掛ける。商売道具のハサミを賭けて、5号車にも自由に魚釣りや塩の採取をさせる、それを条件に。サイコロを使った博打で見事に勝った萱島。自由に海や川へ行けるようになったことを、白浜(赤楚衛二)や畑野(上白石萌歌)を含めた5号車の人間は喜ぶ。おそらく、萱島は5号車のため、そして畑野や白浜のために場所を移ったのだ。素直じゃない萱島は、決してそうとは言わないけれど。
素直になれない、何に対しても憎まれ口を叩く萱島に対し、畑野は問う。なぜ、素直になれないのかと。5号車にいたい、元の世界に帰りたいと言えないのはなぜか、と。真っ直ぐすぎる問いかけに、萱島は返す。「なんでかって? 怖いからだよ」と。
自分と弟を置いて、どこかへ姿を消してしまった母親。親代わりとして面倒を見てきた弟も、問題を起こして警察に捕まった。
「みんなどうせいなくなる」
「大事な人は戻ってこない」
「期待しても裏切られる」
雨風が吹き荒れるなかに、悲痛な叫びを紛れ込ませる萱島。誰にも何にも期待しない、と強い気持ちを露わにする彼を、畑野はそっと後ろから抱きしめた。
これまでの萱島の態度や言動が、すべて憎まれ口だとしたら。彼が弟を思いながら白浜に告げた「俺のことは忘れていてほしい」「忘れて、今を笑って生きてくれてたらいいよ」の言葉も、強がりの嘘なのだろうか。
元の世界に帰りたい者と、帰りたくない者。双方の思惑が乱れ合うなかで、現実に戻る“カギ”が見つかる。砕かれ、各地に飛び散っている隕石と、ワームホールの存在だ。
ワームホール、時空の歪みのようなものを見つけられれば、それが現実世界へと繋がる扉になるのだという。タイムワープについて研究している教授・蓮見涼平(間宮祥太朗)の存在も、重要なキーパーソンになりそうだ。前回に引き続き、登場シーンは少ないものの、しっかり存在感を残している。
メタ的な話をしてしまうが、話数もすでに7話である。現実に帰れるのなら、そろそろ具体的な事象がないと間に合わない。視聴者がそう思うのを見越してか、終盤ではワームホールが発見されて終わった。おそらく次回は、そのワームホールを通って現実に帰るか、それとも帰らないかの問答が起こるだろう。
次回予告から推察するに、もしかしたら萱島は、一人この世界へ残る選択をするのかもしれない。映画『ブレイブ 群青戦記』で、新田真剣佑が演じた主人公・西野蒼が過去に生きる選択をしたように、萱島は未来を生きることになるのだろうか。
※この記事は「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」の各話を1つにまとめたものです。
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