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2023年05月21日

<ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第9話ストーリー&レビュー

第9話のストーリー


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再びワームホールを出現させ、なんとか過去へ戻ることに成功した乗客たち。しかしたどり着いたのは元いた2023年ではなく、地球環境が激変する半年ほど前の2026年5月の東京だった! 元いた世界から3年後ではあるものの家族との再会を喜ぶ優斗(赤楚衛二)や紗枝(上白石萌歌)たち、成長した我が子を抱きしめる佳代子(松雪泰子)…皆が思い思いに過去へ戻った実感を味わう中、直哉(山田裕貴)もまた、気にかけていた弟・達哉(池田優斗)との再会を果たす。

やがて元の生活へと戻り、未来で見てきたこと、まもなく地球に起こる出来事について必死に訴える乗客たち。しかし警察や政府は彼らの証言を本気にしないばかりか、植村(ウエンツ瑛士)らの勝手な行動もあり、乗客たちは周囲からの好奇の目に晒されてしまう。ただ、加藤(井之脇海)が未来から持ち帰った隕石を手にした蓮見(間宮祥太朗)だけは、何かに気づき…。そんな折、直哉の体にはある重大な異変が起こっていて…。

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第9話の話のレビュー

現代(2026年)に戻ってきて早々、白浜(赤楚衛二)が闇落ちしてしまった。これはまさかの展開だ。もちろん最初は彼らしく、何度も警察へ通っては来たる大災害について訴えたり、「みんなで声をあげよう!」と仲間たちを鼓舞したり、またもや一匹狼になってしまった萱島(山田裕貴)に会いに行ったりしていた。


しかし、現実は厳しい。本編の萱島によるセリフを拝借すれば、たしかにこの世界は「最低でクソみてえなところ」だ。

突如、電車ごと姿を消してしまった乗客たち。現代にいた側は、3年経って戻ってきた彼らを歓迎するよりも、奇異の眼差しで見るのが普通だろう。家族や親しい友人ならまだしも、3年消息を絶ったあとに前触れなく戻ってきた人間が「あと半年で大災害が起こる!」なんて言い出したら、集団で頭がおかしくなったのだと思っても仕方がない。

世間は彼らを、芸能人か、はたまたプライバシーなんて皆無のおもちゃのように扱う。無断でスマホのカメラを向け、写真や動画を撮り、SNSという舞台に晒しあげるのだ。各々の興味本位と好奇心、そして煮詰まった自己承認欲求のあらわれに、見ていて思わず気分が悪くなってしまう。

萱島は、気づいていたのかもしれない。会いにきた白浜に対し「こっちに戻ってきて思うのはさ、戻りたい。あの場所に」と口にしたのも頷ける。

戻ってくるや否やイケメン美容師と騒ぎ立てられ、(おそらく未来にいた影響で)右手に力が入らず商売上がったり、自分と弟を捨てて出ていった母親は、さも人の良さそうな顔をしてインタビューに答えている。絶望を煮詰めて濃くしたような光景である。

久々に弟に再会できた感動も、満足に仕事もできない自分の存在が足枷となって薄れてしまう。


そんな萱島の訴えに対し、最初こそ「みんなを助ける」と強い意志を見せていた白浜だったが……。消防士として火災現場に向かった先で、野次馬の群れに遭遇。白浜に向け「イケメン消防士!」と好き勝手にスマホを向ける彼らに対し、命を脅かしたくない一心で手を出してしまった。

その様子がSNSに晒され、大炎上。様子を見かねた萱島が会いにいくが、時すでに遅く、白浜は「わかったよ、萱島さんの言うとおり。最低だな、ここは。こんな世界、もう終わればいい」と遠い目をしながら口にした。

次回が、ついに最終回。隕石について知見のある教授・蓮見涼平(間宮祥太朗)が動いてくれるか、それとも、ひとりだけ未来に残った田中(杉本哲太)が何かしらのファインプレーを起こしてくれるか……。事態は読めないが、どうか白浜が闇落ちから帰還してくれますように。


※この記事は「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」の各話を1つにまとめたものです。

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