『スター・ウォーズ』完結までの約40年間を振り返る


6部作で打ち切り宣言した
ジョージ・ルーカス


ところがルーカスは「エピソード7以降の『スター・ウォーズ』の物語はない」といった発言をしたことで、ファンを落胆させてしまいます。

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また2004年に発売された旧三部作のDVDは1997年に発表された特別編にさらに手を加えられた修正版で(2011年発売のBlu-rayも修正がなされています)、『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』に至ってはラストに登場する老アナキン役のセバスチャン・ショウを“新三部作”の若きアナキン役ヘイデン・クリステンセンにCGで差し替えてしまったこともファンの怒りを買いました。
(このためセバスチャンが登場するのは『ジェダイの復讐』、ヘイデンに差し替えられたものは『ジェダイの帰還』とみなそうといった、ちと乱暴な分け方をする向きもあります)。

一方では“新三部作”で初めて『スター・ウォーズ』シリーズに接してその虜になった若い世代も確実に台頭し始め、“旧三部作”世代との意識のギャップももたらされていきました。

こうした世代間の対立も、やはり“旧三部作”から“新三部作”の開始まで16年の歳月を経てしまったことも原因のひとつであるような気がしてなりません。

その間に、セヴァスチャン・ショウが1994年に89歳で、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』でターキンを総督を演じたピーター・カッシングが81歳で、そして旧三部作でオビ=ワン・ケノビを演じたアレック・ギネスが2000年に86歳で亡くなりました。

ちなみに『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』の同時期に日本で公開作品は『ハムナプトラ 失われた砂漠の都』『アイズ ワイズ シャット』『ホーホケキョ となりの山田君』『学校の怪談4』など。

『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のときは『メン・イン・ブラック2』『タイムマシン』『猫の恩返し』『ピンポン』など。

『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』のときは『バットマンビギンズ』『ザ・リング2』『亡国のイージス』『妖怪大戦争』など。

いずれも“旧三部作”の時代に比べて小粒に感じられるという印象を抱いてしまうのは偏見かもしれませんが、この時期既にシネコンが隆盛でヒットを見込める作品の拡大方式が定着し、しかも公開本数が激増していく中、自分らが所有する大事な新作を大ヒット間違いなしの『スター・ウォーズ』シリーズにぶつけるのを各映画配給会社が避けようとしたのかもしれません。

現に『スター ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』は配収78億円、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』は興行収入(日本では映画興行成績発表に1999年までは配給収入が用いられていましたが、2000年度から映画館の入場料金収入=興収に切り替えられました)93億5000万円、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』は興収91億7000万円の大ヒットを計上しています。

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