『スター・ウォーズ』完結までの約40年間を振り返る


先に逝った映画ファンの
位牌を心に据えて


この40年の間にこの世を去った人々の中には『スター・ウォーズ』シリーズ関係者だけではなく、応援してきたファンも多数含まれています。私にも長年わいわい映画談義し合ってきた友人知人の中でシリーズ完結を見届けることが叶わなかった者が数名います。

シネマズplusライターで先輩でもあった斉藤守彦氏もそのひとりで、興行評論を主軸とするうるさ型の映画ジャーナリストだった彼は私同様旧三部作世代で、その例に漏れず新三部作には落胆し、それゆえにエピソード7『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を見た後で狂喜乱舞の電話をこちらにかけてきて、深夜から朝まで延々語り合ったものでした。

そのときの結論は「お互い完結まで見届けてから死にたいものだな!」といった冗談交じりのものでしたが、斉藤さんはその後のエピソードを見ることなく、2017年9月に虚血性心不全で急死してしまいました。

1977年製作のシリーズ第1作『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』をリアルタイムで見たときは10代でも40余年も経てば齢50を越えているわけで、当然体のあちこちにガタが来始めるのも道理。現に斉藤さんが逝った前後、映画マスコミ系も含む同世代の訃報を片手で数えきれないほど受け取りました(最近ようやく収まった感もありますが)。

『スター・ウォーズ』9部作完結を見届けることなく先に逝ってしまった同胞のことを思い返すだけでも、胸が痛く、そして熱くなるものがあります。

本当に「あと10年早ければ……」などと今更ながらにどうにもならない忸怩たる気持ちを抑えつつ、彼らの位牌を心に据えて、などといったキザなことまではしないまでも、12月20日より公開の『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』をしっかりと自分の目で見届ける所存です。

果たして鑑賞後はどういう想いになるのか……。

作品そのものの出来も興味津々ではありますが、やはり40年余の歴史と自分の人生とを照らし合わせながら、ひとつの時代の終わりを大きく痛感させられることになることでしょう

(文:増當竜也)

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