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2021年07月01日

ドラマ「DIVE!!」第12話までのネタバレ感想:気持ちのいいドラマをありがとう!

ドラマ「DIVE!!」第12話までのネタバレ感想:気持ちのいいドラマをありがとう!



第11話あらすじ&感想

第11話あらすじ



ついに、運命のオリンピック代表選考会、当日。

代表に選ばれるには国際大会でもトップクラスの500点以上を獲得し、優勝する事が条件という厳しい戦いが幕を開ける。

予選を1位で通過した坂井知季(井上瑞稀)は、決勝前にコーチの麻木夏陽子(馬場ふみか)のアメリカ行きを偶然知ってしまい、麻木は自分の元を去ってしまうのか、と試合に集中できない知季。

絶対王者の富士谷要一(作間龍斗)は、何故か本来の力が出せずにいたー。

沖津飛沫(髙橋優斗)はラストチャンスを前に普段と様子が違う2人に声をかけるが...。

さらに、飛沫自身も持ち味の豪快なダイブで、好調なスタートを切るが、大会前、西川恭子(藤原さくら)にある決意を告げていたのだった。

3人と共に練習に励んできた丸山レイジ(望月歩)もこの大会にある想いを持って参加。

選手たちの様々な想いが交錯するなか、試合は刻一刻と進んでいく。

そして、要一の身にとんでもない事態が...。

第11話の感想:物語の濃度がぐっと高まる、あっという間の40分!


ついに選考会当日。
予選を1位で通過した知季だったが、麻木コーチがアメリカに行ってしまうかもしれない…という話を立ち聞きし、調子が上がらない。要一にいたっては6位と、大きく出遅れている。

そして、運命の決勝戦。まず飛び込むのはレイジ。客席にいる陵を見る。この2人、陵が飛び込みを辞めた後も一緒に自主練をしていたらしい。選考会も近づく中で、レイジは陵を相手に弱音をこぼす。「限界って見える」「努力だけじゃ超えられない壁」…すでに自分の才能に見切りをつけた陵は、この時のレイジの気持ちが痛いほど分かったはずだ。でも、そこで安っぽい共感はしない。吹っ掛けるような言葉ばかりを並べる。大きな舞台を前に弱気になっている仲間の背中を、思いっきり叩いてくれているのだ。なんて殊勝なんだろう。改めて、飛び込みを辞める決断をしたときの陵がどれだけ悔しかったか、考えて頭を抱えてしまった。
このドラマにおいては主人公ではなかった2人だけど、それがなんだ。トップを獲るものだけがヒーローではない。爽やかで頼もしい2人が、そんなことを教えてくれた気がした。

1本目を飛び終わって、飛沫が1位に躍り出た。
そこで前日の回想に。スイーツを食べるMDCメンバーの様子が平和過ぎて夢のよう。さっきまでの緊迫感はどこへ…? 麻木コーチの笑顔のかわいさに注目が集まっていたが、いやいや、全員めちゃくちゃに可愛い。
そんな帰り道、珍しく麻木コーチと小宮コーチが真面目な会話をする。麻木コーチは、「人生を預かっているから」と、並々ならぬ覚悟を持って選手の指導にあたっていた。もちろんどのコーチもそうなのだろう。でも、小宮コーチが言う、「あいつらの人生のほんの一部や。それよりも大事なことは伝わってる」と。そうだそうだ、と大きく頷いたのは、さっきの陵とレイジを見ていたから。真摯に1つのことに向き合うことで、どんなに人間が成長できるのか。たまにはいいこと言う小宮コーチが、初めてかっこよく見えた。

2本目が終わって、それでもまだ不調の知季。
麻木コーチが「あなたは特別」と声をかける。魔法の言葉みたいだった。
客席にいる弟の弘也は、知季の飛び込みを見ることができず会場の外へ行ってしまった。自分よりも目立たないと思っていた知季が急に飛び込みで頭角を現し、好きだった幼馴染まで持って行かれ…そしてさらに、五輪の出場権まで手に入れようとしていたら、逃げたくもなる。
そんな息子の気持ちを察して、後を追う父。さらに、「俺ダセェ~」という息子に、「普通なんじゃない?」と言える父がいるこの家族、最高すぎる…。「才能とは、自分に何かができると信じること by レノン」らしい。このコミュニケーションに、救われる人は多いんじゃないだろうか。今、進路に迷っている人、やりたいことが見つからない人、毎日になんとなくつまらなさを感じている人。少なくともわたしは、目の前のことだけでもいいから、頑張ろうって思えた。

自身の飛び込みを前に、緊張なのか? 武者震いなのか? を、している飛沫。恭子に向ける視線の温度の高さ。あんな瞳で見られてしまったら、吸い込まれてしまうんじゃないか(できるならば吸い込まれたい)。それにしても、さっき控室であんなにふざけていた人と同一人物とは思えないくらいに凛々しい顔をしている。
…と思ったのに、回想シーンでまたちょっとふざけてきて、ギャップがすごい。この人、一体どんな人なの、11話にしてまだ思ってしまった。

ついに飛ぶか…と思ったところで、ふらっふらの要一が廊下を歩き、崩れ落ちる。
そして、エンディングへ。え、終わった…? 40分がびっくりするくらい短く感じた。それはひとえに、知季や要一以外の、ドラマ的にはヒーローや主役ではない人物の心情をも切り取り、丁寧に描写したからだろう。情報量、内容が多く、物語の輪郭がぐっと濃くなった。

次回、ついに最終回。あんな状態で要一は飛べるのか? 五輪の切符は誰が手にするのか? 結末が待ちきれない!


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(c)2021 森絵都・角川文庫刊/ドラマ「DIVE!!」製作委員会

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