「コタローは1人暮らし」第10話ネタバレ感想:優しくて未来ある最終回に涙腺崩壊!
第6話あらすじ&感想
第6話あらすじ
「美月どのを指名しに来たぞよ」ある日突然、秋友美月(山本舞香)が働くキャバクラに、同じアパートで1人暮らしをする5歳児・さとうコタロー(川原瑛都)がやって来る。
美月から連絡を受けた売れない漫画家・狩野進(横山裕)が、慌ててコタローを迎えに来るのだが、翌日になると再び店に現れるコタロー。
「あの店は5歳の子どもがひとりで行っちゃダメなところ」と諭す狩野と美月だが…?
なんとコタローは、アパートの契約更新が迫った美月が引っ越していなくなってしまうのではないかと不安になり、一緒にいられる方法を探っていたのだ!
その気持ちをうれしく思った美月は、引っ越さずにこれからもずっと一緒にいると約束する。
そんな中、何度別れを切り出しても認めずに付きまとう元カレのことで密かに悩んでいた美月が、あるトラブルに見舞われてしまう。
誰にもバレないよう隠し通そうとする美月だが、コタローだけはすべてお見通しで…!?
大好きな美月を守るため、コタローはけなげな決断を下す――!
第6話の感想:一晩経っても、美月へのありがとうが止まらない
美月がアパートを出て行ってしまうかもしれないと勘違いし、少しでも一緒の時間を過ごすべく狩野に相談を持ち掛けたコタロー。そんな純粋な気持ちに、あろうことか狩野は「俺だったら美月さんを指名するな…」なんて、うわ言のようにつぶやく。
ところが、そうまでして一緒にいたかったはずの美月を、コタローは「仕事も辞めて、アパートを出て行くべき」だと諭す。理由は、別れ話のこじれから手を挙げてきた彼氏と距離を置くため。ここ、見ていた人は一瞬違和感があったはず。なぜ何も悪くないはずの美月が逃げなければならないのか? コタローはそんな考え方をするだろうか?
…もちろん、コタローの本心はそこではなかった。もともと美月にとって“好きな人”だったはずの彼氏を、警察に突き出すような真似をさせたくなかったからだ。コタロー自身、父親から暴力を受ける母親を守るため周囲に助けを求めた結果、父親が逮捕されるという経験をしていた。どう考えても、コタローに非なんてない。でも、幼い心には「自分が母親を守ることができていたら、父親を犯罪者にしなくて済んだ」出来事として記憶されていた。そうじゃないのに、どう説明をしたところで上手く伝えられる気がしない。
コタローは自分がいまだ味わい続けている痛みを、美月にはさせたくなかった。だから、自分が一緒にいたいという気持ちよりも、美月に同じ気持ちを味わわせない方を選んだ。瞬間的に、とてつもなく冷静に。
結果的に、美月はアパートを出て行くことになる。ただ、美月は彼氏からの被害を届け出ていた。これはきっと、コタローがしたことの正しさを証明する意味合いが大きかったんじゃないかと思う。警察に届けることは、結果的に悪者を生んでしまうことに繋がるけれど、目的は違う。あくまでも間違いを正すためだ。その意味で、コタローがしたことは、「お父さんとコタローちゃんのためになることだったから」と言う、美月のコタローへの愛情の深さが見えて、泣けてきた。
美月を見送る狩野と田丸、そしてコタロー。泣き顔を見られないために頑なにお面はかぶったままだが、コタローは2人のズボンをしっかりとつかんで離さない。よかった、とまた思う。もう彼は1人ではないし、だんだんと人に頼ったり甘えたりできるようになっているのがうれしい。
そして、狩野とコタローは今日も仲良く銭湯へ。狩野の検索画面を見たコタローは、父親が以前「DV」で検索していたことを思い出す。テレビを見ていたわたしは、「うわぁ…」と声が出てしまった。これ、なんて説明したらいいんだろう。でも、続けて検索していた言葉があった。「治療」だ。「父上は何を直したかったであるか?」と問われた狩野はほとんどためらうことなく、「お前とまた仲良く暮らせるように」と答える。正直、あんなにうまく答えられる自信がない。狩野のやさしさが、また垣間見えた。
美月にしても狩野にしても、コタローの反応を受けての対応が秀逸だ。彼らの機転は覚えておきたい。もしかしたらもう今後は出てこないかもしれない美月への感謝を込めて…6話も間違いなく最高だった!
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