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2021年06月27日

「コタローは1人暮らし」第10話ネタバレ感想:優しくて未来ある最終回に涙腺崩壊!

「コタローは1人暮らし」第10話ネタバレ感想:優しくて未来ある最終回に涙腺崩壊!


第8話あらすじ&感想

第8話あらすじ

原稿料の支払い日を勘違いしていたため、家賃が払えなかった売れない漫画家・狩野進(横山裕)は、『アパートの清水』の大家、清水のじーさん・ばーさん(イッセー尾形)から強制退去を通告されてしまう。
困り果てた狩野は、隣室で1人暮らし中の5歳児・さとうコタロー(川原瑛都)に、しばらく居候させてほしいと懇願。
まさかの2人暮らしがスタートする。

一方、『幼稚園の清水』では、カケル(斉藤拓弥)が、気になることを何でもかんでも質問する“なぜなぜ期”に突入!
コタローはカケルのように自分も質問がしてみたい、とうらやましく思う。
そんなコタローに、狩野は「俺は嘘をつかないから、何でも聞け!」と宣言。喜んだコタローが狩野にした質問とは…?

そんなある日、両親を亡くして以来、狩野を育ててくれた伯父と伯母がアパートに遊びに来ることに。
慌てた狩野は、コタローにここが自分の部屋だと言うことにしてほしいと頼むのだが…?

2人を見送った帰り道、コタローが狩野に「わらわも行きたいところがあるぞよ」と言い始める。
そこは、コタローの祖父母のお墓で…!?

第8話の感想:コタローの“なぜなぜ期”と狩野の覚悟


原稿料がいまだ支払われない狩野は、アパートの家賃を滞納してしまう。そこで頼ったのがコタローだった。「ここに置いてください」と頭を下げる狩野。この人にとってもコタローはなくてはならない存在なのだな、というのと同時に、対等な関係であるように感じて心があたたかくなった。同居生活をスタートさせたコタローの部屋に、コタローサイズの椅子と、狩野サイズの椅子が並べられていたのが可愛い。

そんなコタロー、幼稚園のクラスメイトの“なぜなぜ期”を目の当たりにし、自身も“疑似(?)なぜなぜ期”に突入する。「俺はお前のこと嫌いになったりしないから、何でも聞け」と言えちゃう狩野はさすがだった。
コタローの疑問は、“なんで私は生まれてきたんだろう?”という母親の問いに対するアンサー。これ、幼稚園児が抱くなぜ? とは種類が違う重さを孕んでいる。そもそもお母さん、そんなこと我が子に聞かないでくれ…。でも、ここでコタローの周りの人たちがみんなでコタローを支えている感じがとても良かった。引っ越してしまった美月も、離れていたっていつもコタローのそばにいる。弁護士の小林も鈴野も、田丸さんも。
みんな答えを出しかねる中で、田丸さん、満を持して答えを持参する。「俺は息子に会うためだ。だから、コタローきゅんのお母さんも、コタローきゅんに会うために生まれてきた」。でも、コタローは「わらわに会うためであったなら、わらわにこんな質問はしない」と、即座に否定してしまう。その読解力というか、解釈能力が末恐ろしい。

コタローのなぜ? は膠着状態の中、狩野の育ての親が家を訪ねてくることに。でも、どこかずっとぎこちない。そして、色々あったらしい過去がついに明らかになった。
親を亡くし、行くところを失った子どもが、保護者代わりの大人に「何であの子を育てなきゃいけないの」なんて陰で言われているのを目の当たりにしてしまったら、そりゃ心を閉ざしてしまうだろう。同時に、精神的にも物理的にも、大人になることを急いだはずだ。狩野の達観も、頷けた。
このぎくしゃく感を解したのは、コタローの何気ない一言だった。ここで出たような子どもらしいなぜ? は、時にこじれた問題を単純にしてくれる。和解した狩野とおばさんの、今後がもっと楽しいものになったらいいな。
そして頭では分かっていただろうおばさんの苦しみや本心を聞いた狩野は、コタローに「俺は田丸さんの解釈は間違ってないと思う」と伝える。このドラマを見ていると、親だって、大人だって人間なんだよなっていうことを改めて気付かされる。いつも正解の対応ができるわけじゃないし、言動の裏側には全然別の気持ちがある。それを表現できるか、くみ取れるか否かで、関係性なんて一瞬で変わってしまうのだ

場面は変わって、花束を持って墓地を歩く狩野とコタロー。あれ、これまずくない…? と思わず口走ってしまった。だって、コタローのおじいちゃんとおばあちゃんのお墓には、きっとお母さんの遺骨も埋められている。
その予想は当たっていたものの、狩野が未然に防いだ。そして彼は、コタローのために十字架を背負う決意をする。コタローが理解できるまで、いや、きっとコタローのことだから理解はできてしまうんだろうけど、ちゃんと受け入れられるまで、少しでも悲しみを最小限にできるタイミングまで…そのタイミングっていつなんだろう、と思いつつ、少なくとも今じゃないいつかのために、母親が亡くなっていることを隠すと決めた。「狩野殿は嘘は吐かない」とコタローが信頼してくれているにもかかわらず。あんなに澄んだ瞳を向けられて、この覚悟はあまりにも重い。

時に狩野、コタローが美月になぜ? を聞くために電話してくれたおかげで、美月の電話番号を手に入れていた(たしか引っ越しの時に、「番号聞いておけば良かった…」と落ち込んでいた気がする)。これは朗報。よこしまな気持ちもあるだろうけど、狩野自身のためにも、コタローの母親のことを共有できる相手がいてよかった。来週はどうやら狩野の元カノが出てくるらしいので、恋愛事情も進展があるのだろうか? これはこれで、また楽しみだ。


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(C)テレビ朝日

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