「青天を衝け」一橋家臣編 感想集
第17話のあらすじ&感想
第17話のあらすじ
円四郎(堤 真一)の命が奪われたことを江戸で知り、衝撃を受ける篤太夫(吉沢 亮)と成一郎(高良健吾)。その時、京では慶喜(草彅 剛)が自ら指揮を執り、御所に迫る長州藩兵と戦っていた。そこに、西郷吉之助(博多華丸)が薩摩藩兵を率いて加勢する。集めた兵を引き連れて京に向かう篤太夫たち。その道中、岡部の代官・利根(酒向 芳)が現れる。さらに、水戸では、耕雲斎(津田寛治)と小四郎(藤原季節)が率いる天狗党(てんぐとう)が、慶喜を頼って京を目指していた。
第17話の感想
平岡円四郎が、水戸の賊に襲われ命を落とした。栄一や喜作をはじめ、円四郎の妻・平岡やすにもその事実が伝えられる。円四郎を失った影響は甚大なものだ。今度は長州が兵をあげ、幕府を討とうと襲ってくるーー禁門の変だ。慶喜率いる一橋家が受けてたち、無事に幕府側の勝利となって幕を閉じたこの戦い。日本は激動の時代を迎えている。
円四郎の死を知った妻・やすを演じる木村佳乃が良かった。最近はバラエティ番組にも出演し活躍の幅を広げているが、やはり生粋の女優なのだと認識が新たになる。「寂しければ掛け軸の小鳥にでも話しかけろ」と言っていた円四郎のことを思い出し、掛け軸を片付けるついでに裏を覗いたら見つけた文。読みながら想いを馳せるやすの涙に、泣かされた。
新しく変わっていくこの国を、一緒に見たいと言った円四郎。きっと面白くなるはずだと信じていた円四郎。誰よりも本人が悔しかったに違いない。彼が成し得なかったことは、きっと栄一たちが継いでくれるはずである。
木村佳乃の演技も素晴らしいが、第14代将軍・徳川家茂役を演じる磯村勇斗の演技についても触れておきたい。この「青天を衝け」内ではそこまで登場シーンが多くはないが、存在感は抜群だ。
映画『ヤクザと家族』では、主演である綾野剛が可愛がっている青年・翼役として、暴力団組織にも怖気付かないタフな若者を演じる。ドラマ「珈琲いかがでしょう」でも、主演・中村倫也とつるむヤンキー・ぺいという役を演じており、魅せ方が幅広い役者だ。とても同一人物とは思えない。
深川麻衣が演じる家茂の妻・和宮に対しても優しく接し、「あなたがいるからこそ頑張れる」としっかり言葉にして伝える姿勢が良い。栄一の妻・お千代といい、喜作の妻・よしといい、気丈に旦那を支えつつも、時には強く鼓舞する女性の生き様が鮮やかに描かれている。互いが互いを思う気持ちが強ければ強いほど、より国を良くしていきたい気持ちも強まるものなのだろうか。
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