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2023年08月19日

<転職の魔王様>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<転職の魔王様>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】



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成田凌主演、小芝風花がヒロインをつとめる“月10”ドラマ転職の魔王様」が2023年7月17日放送スタート。成田凌が毒舌転職エージェント・来栖嵐を、小芝風花が3年で広告代理店を辞めた新卒社員・未谷千晴を演じる。人生のステージを変える「転職」をテーマに、異色のタッグが繰り広げる爽快エンターテイメントドラマ。

CINEMAS+では毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。

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「転職の魔王様」を観る


もくじ

・第1話ストーリー&レビュー

・第2話ストーリー&レビュー

・第3話ストーリー&レビュー

・第4話ストーリー&レビュー

・第5話ストーリー&レビュー

・第6話ストーリー&レビュー

・第7話ストーリー&レビュー

・第8話ストーリー&レビュー

・第9話ストーリー&レビュー

・第10話ストーリー&レビュー

・最終話ストーリー&レビュー

・「転職の魔王様」作品情報

※話数は随時更新します。

第1話ストーリー&レビュー

第1話のストーリー



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新卒で入社した大手広告代理店をパワハラが原因で3年たらずで辞め、途方に暮れていた未谷千晴(小芝風花)は、ある晩、中年の男がナイフを手に、足が悪く杖をついたスーツ姿の男・来栖嵐(成田凌)を襲撃する現場に出くわす。どうやら2人は顔見知りのようだったが、来栖が表情ひとつ変えず冷静に男を取り押さえたことで、事態は事なきを得る。ところが、一部始終を目撃して心配する千晴に、「人の心配より、ご自分の心配をしたらどうですか?未谷千晴さん」と、来栖はなぜか初対面の千晴の名前を知っている様子。

翌日、千晴は、叔母の落合洋子(石田ゆり子)が社長を務める転職エージェント『シェパードキャリア』を訪ねる。洋子は1日も早く再就職したい姪っ子のために“転職の魔王様”の異名を持つ優秀なキャリアアドバイザーを担当につけたというが、そこに現れたのは、前夜に出会った謎の男・来栖だった――!

早速、面談することになった千晴は、転職活動をするにあたり、職種は問わず、未経験の仕事でも構わないと話す。すると来栖は、「とにかく履歴書の空白期間を埋めたい」と焦る千晴の気持ちを見抜き、言葉遣いこそ丁寧だが、心をえぐるような辛辣な言葉を次々に投げつけ、ついには「社長の姪だからって、忖度してもらえると思いましたか?」と冷淡な口調で千晴を突き放す。その言葉にすっかり心が折れた千晴は――。

第1話のレビュー


「パワハラ経験者は視聴注意!」そんなエマージェンシーコールを出したいほどに、パワハラ描写がリアルだった。本作のヒロイン・未谷千晴(小芝風花)は、前職の大手広告代理店を3年足らずで退職。原因は上司によるパワハラだった。

このドラマは、そんな千晴が転職のために世話になる毒舌エージェント・来栖嵐(成田凌)と、ひょんなことからタッグを組むことになる物語。


毒舌エージェント・来栖の毒舌っぷりは、すごい。なんていったって、担当する求職者から恨みを買って刺されそうになるレベルである。千晴自身も、退職した代理店に無理やり連れて行かれ、トラウマを刺激された。今ならあなたを刺そうとした人の気持ちがわかる、と言っていたくらいである。

そんな彼は、千晴に繰り返し問いかける。「それがあなたの本音ですか?」と。

千晴は真面目だ。叔母であり、来栖が勤める会社・シェパードキャリアの社長でもある落合洋子(石田ゆり子)も、小さい頃から良い子で真面目、と評す。

自分自身にとくにやりたいことがないからこそ、周りの期待に応えたい一心で頑張りすぎた。前職で、パワハラによるストレス・過労で倒れ、味覚障害が残っても両親に相談できなかったほど。来栖からパワハラを指摘されても「私が悪かったんです」と譲らない。

ある意味、頑なな千晴に、来栖が繰り返し問う。「それがあなたの本音ですか?」……その言葉はそのまま、画面を通り抜けて視聴者への問いかけになっている。


「自分の価値ぐらい自分で決めたらどうですか?」と、来栖は重ねる。しかし、夢や目標なんて「持て」と言われてもそう簡単には持てないし、だったらせめて周囲のために働きたいと思い頑張り続けてきた千晴にとって、自分の価値は自分で決められるものではなかった。

むしろ、自分で決めてはいけない、他人からの評価を待たなければいけない、と無自覚に枷をつけてきたのだろう。

来栖との出会いによって、千晴はある意味「ぶっ壊された」し、これから「ぶっ壊される」。常識に縛られていた自分を。人のためだけに働くことが善だと決めてきた自分を。

そして、自分の価値を自分で決められるように、変化していく。

来栖は足を悪くしている。1話では「事故で」としか明かされなかった。しかし、この「事故」にこそ、来栖がこの仕事をしている意味が込められているのだろう。

来栖が転職エージェントをしている理由と、千晴の自己改革。あまりにも合わなさすぎる二人だが、働く意味を、そして生きる意味を考えるきっかけを与えてくれる……そんな月曜22時を提供してくれそうだ。

※この記事は「転職の魔王様」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

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