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2022年08月03日

<純愛ディソナンス>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<純愛ディソナンス>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第5話ストーリー&レビュー

第5話のストーリー

>>>「純愛ディソナンス」第5話の予告をYouTubeで見る

正樹(中島裕翔)がケガをして入院していることを知った冴(吉川愛)は、居ても立ってもいられなくなり病院へと駆けつける。病院の屋上にいた正樹を見つけ、ようやく落ち着きを取り戻した冴は、帰ろうとした。そんな冴を、何も言わずに抱きしめる正樹。我に帰り、冴から体を離した正樹は、「ごめん」とだけ言い残して去っていく。

『コアスパーク』社長の路加(佐藤隆太)は、SNSで正樹に関する情報をチェックしていた。そこで路加は、5年前、正樹が教師を辞めたのは冴との写真が出回ったせいだと知る。

別の日、路加は、コラボ小説の打ち合わせで愛菜美(比嘉愛未)と会う。愛菜美は、主人公が結婚生活を守るためにセカンドパートナーを決める、という路加のアイデアを元にして、次回までに草案を出すと約束する。その際、次回の打ち合わせ日として路加が提案したのは、正樹と愛菜美の結婚記念日だった。路加は、結婚記念日は予定を空けているという愛菜美に、「記念日なんかにこだわっているカップルは大抵浮気する」と言い出し、同席した冴から非難される。

そんな折、冴は、愛菜美から誘われて一緒に食事に行く。自分が紹介した編集者が、冴が書いた小説を「退屈だ」と酷評したことを知った愛菜美は、まだチャンスがあるのだから諦めないよう助言する。

第5話のレビュー

共感できるのは誰?許せないのは誰?

「純愛ディソナンス」は、そう私たちに問いかけてくる。

今や既婚者となった正樹(中島裕翔)への思いを止められない冴(吉川愛)と、彼女を心のどこかで唯一の希望とする正樹。理性と感情の狭間で揺れ動く二人を、さらに泥沼へと導こうとするのは路加(佐藤隆太)だった。

5年前、冴と正樹の間で起こった出来事を知る路加。彼は碓井(光石研)への復讐を遂げるため、冴・正樹・愛菜美(比嘉愛未)の三角関係を利用し始める。そこにどんな企みがあるのかは謎だが、冴と正樹を再び結びつけたいようだ。

路加はいきなり冴と正樹を遠方の地で二人きりにして、彼らが間違いを起こすかどうかの賭けを愛菜美に持ちかける。愛菜美はもちろん、何も起こらない方に賭けるのだった。

結果として、彼女は賭けに勝つ。冴と正樹が一線を越えることはなかった。でも、一緒にケーキを食べた思い出を「忘れられないよ(正樹)」「忘れないで(冴)」と語り合う場面が印象的だった。これはもう、互いへの消せぬ思いを伝え合ったようなものではないか。

だから、正樹は罪悪感を打ち消すように愛菜美を抱いたのだろう。冴の前で見せる子どもっぽさを残した顔と、愛菜美の前で見せる憂いを帯びた大人の顔。そのアンバランスさが強烈な色香を放っている。

自分が愛菜美の立場だったら、他の女に取られないか常にハラハラするだろう。愛菜美の異常ともいえる牽制も分からなくはない。視点を変えれば、一気に共感できる人物が変わってしまうのがこのドラマの面白いところだ。

冴と正樹の“純愛”も、あと一歩関係を踏み込めば、冴を含む多くの人が嫌悪感を覚える“不倫愛”に変わる。一方で、純粋に思い合っていた二人の関係を引き裂いたのは愛菜美だ。彼女は5年前に、二人の写真をばら撒いた張本人。

汚い手を使ったのだから、正樹を冴に奪われても仕方ないと思うだろうか。それとも先生と生徒という関係性を超えてしまった正樹と冴に問題があったのだから、愛菜美の行動は正しいと思うだろうか。視聴者の数だけ、答えは無数に存在する。

冴の母・静(富田靖子)の登場で、さらなる波乱の予感を漂わせる「純愛ディソナンス」。もはや慎太郎(高橋優斗)のいる場所だけが安全圏に思えてきた。彼にだけはこれ以上、泥沼に足を踏み入れてほしくないと願ってしまう。


※この記事は「純愛ディソナンス」の各話を1つにまとめたものです。

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