<純愛ディソナンス>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第4話ストーリー&レビュー
第4話のストーリー
>>>「純愛ディソナンス」第4話の予告をYouTubeで見る冴(吉川愛)は、『美南彼方』の名で小説家として活躍している愛菜美(比嘉愛未)と再会を果たす。その愛菜美が、「私の夫」といって冴に紹介したのは、何と正樹(中島裕翔)だった。ショックを受けた冴は、シェアハウスに戻っても一睡もできないでいた。
あくる朝、冴と莉子(畑芽育)は、慎太郎(髙橋優斗)から、新たにシェアハウスの住人となる村上晴翔(藤原大祐)を紹介される。晴翔は、19歳のフリーターだった。
冴がアルバイトをしている『コアスパーク』では、セカンドパートナーを探すためのマッチングアプリ『セカプリ』の新規登録者獲得を目的に、イベント会社と組んでパーティーを企画していた。社長の路加(佐藤隆太)から意見を求められた冴は、相手がいるにも関わらず他の相手との出会いを求めること自体が理解できず、不倫を推奨するふしだらな場、などと発言する。すると路加は、冴の言葉を遮り、「自分の気持ちが満たされないとき、その心の隙間をパートナーだけじゃ埋められないことはよくある。その感情を否定する時代はもう終わった」と返す。
一方、正樹が勤める『モノリスエステート』は、管理しているタワーマンションの住人たちから、会計報告書に偽造が見つかったとして、賠償金3億円を求められていた。正樹は、住人側のリーダー的な存在である医師・倉持の弱みを握って黙らせ、事態を収束させようと動き始めるが……。
第4話のレビュー
冴(吉川愛)が5年ぶりに再会した正樹(中島裕翔)は妻帯者になっていた。妻は、なんと“美南彼方”の名で小説家として活躍中の愛菜美(比嘉愛未)。なぜ、二人は結婚することになったのだろうか。「純愛ディソナンス」第4話では、冴と正樹が離れていた“空白の時間”にあった出来事が明かされた。
冴との関係がきっかけで教師の職を離れた正樹。実家からも勘当され、何もなくなった彼に手を差し伸べたのは愛菜美だった。正樹は自分が起こした事件の後処理を請け負い、父である碓井(光石研)に頼み込んで、職まで用意してくれた愛菜美に返しても返しきれないほどの恩義を感じたのか。自ら彼女にプロポーズしたようだ。
でも、愛菜美には最初からここまで想定済みだったんじゃないだろうか。出会った時から彼女は正樹のことが好きだった…?いや、きっとそれは違う。純粋にただ正樹を手に入れたいだけだったら、再会した冴に構う必要はない。
全く興味のない「コアスパーク」からの協力依頼を引き受けてまで、冴との繋がりを持とうとするのは彼女を意図的に傷つけるためだろう。では、なぜ正樹と冴にそれほど執着するかといえば、やはり二人が死んだ由希乃(筧美和子)に思い入れがあるからだろう。
以前の自分とは真逆に、朗らかでみんなから愛された由希乃にとてつもない“怨念”を抱いているとみられる愛菜美。彼女は、由希乃と同じようにどんな環境下でも失われない純粋な心を持つ冴をどこまでもズタズタにしたいのではないかと推測する。正樹を愛しているというよりは、由希乃や冴みたいな存在をどこかで必要とする彼を自分の物にしておきたいだけではないだろうか。
そんな只ならぬ愛菜美の渇望を見抜いたのは、「コアスパーク」の社長・路加(佐藤隆太)。彼はどうやら正樹・冴・愛菜美の関係を利用し、恨みを抱いている碓井に復讐を遂げようとしている。それが愛菜美にとって“吉”とでるのか、それとも正樹と冴にとって“吉”とでるのかは分からない。ただ、路加の存在がさらなる不協和音を生じさせることは間違いないだろう。
正樹を泥沼から引き上げられるのは、冴だけ。一方、冴を泥沼から引き上げられるのは、彼女を一途に思う慎太郎(高橋優斗)だけ。正樹と冴にも幸せになってほしいし、慎太郎の大きな愛も報われてほしい。視聴者の心にもそんな不協和音が響いている。
※この記事は「純愛ディソナンス」の各話を1つにまとめたものです。
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