<純愛ディソナンス>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第9話ストーリー&レビュー
第9話のストーリー
>>>「純愛ディソナンス」9話の予告をYouTubeで見る正樹(中島裕翔)が講師として働く予定だったピアノ教室の壁に、何者かが正樹を中傷する落書きをした。冴(吉川愛)は、慎太郎(髙橋優斗)の靴に赤いスプレーが付着していることに気づき、彼を問い詰めた。そんな冴を、慎太郎を壊したのは冴だと非難する莉子(畑芽育)。慎太郎は、自分がやったことのけりは自分でつける、と冴たちに言い、住んでいるシェアハウスに、立ち退きの話が出ていることを明かす。
正樹は、ピアノ教室の経営者・野水百合子(阿部朋子)に謝罪し、すべて弁償すると申し出る。正樹は、心配してやってきた冴に、すぐに新しい仕事を探すから大丈夫だと言って安心させようとするが……。
一方、『モノリスエステート』社長の賢治(光石研)は、北都(和田正人)から、行方不明になっている娘の愛菜美(比嘉愛未)がいまだに見つかっていないとの報告を受ける。「俺は、死ぬときに家族全員に囲まれて死にたいんだよ。お前と愛菜美、あと正樹」。賢治はそう北都に告げ、手を打つよう指示する。
正樹は、不動産関係の仕事を探すも、すでに賢治たちの手が回っており、断られてしまう。落書きの件も賢治たちの仕業だと疑った正樹は、モノリスエステートへ抗議に行くが、そこで北都から、冴たちが住んでいるシェアハウスが立つ土地の権利書を手に入れたと告げられ……。
第9話のレビュー
自分の気持ちに正直になって、ともに生きることを決めた冴(吉川愛)と正樹(中島裕翔)。しかし、そんな二人の純愛が周囲の人間を壊していく。正樹が講師として働く予定だったピアノ教室の壁に落書きをしたのは、慎太郎(髙橋優斗)だった。一方、正樹に別れを告げられた愛菜美(比嘉愛未)は行方不明に。
嘘を生きても、真実を生きても、誰かを苦しめる。そんな状況下で冴と正樹はどんな選択を取るのかが、注目された「純愛ディソナンス」第9話。
冴は因縁のある母・静(富田靖子)に頭を下げてお金を借り、正樹の代わりにピアノ教室の経営者・野水百合子(阿部朋子)へ弁償する。対して、正樹も社長・賢治(光石研)の魔の手が忍び寄る、冴のシェアハウスを守るために「モノリスエステート」に復職。
すべてはお互いのために。しかし、そのことで二人はすれ違う。犠牲になるのは自分だけでいいと思っている正樹と、自分も力になりたいと願う冴。
「そうやってすぐ閉ざす。ちゃんと言ってよ、思ってること」
世の中をうまく渡り歩くために、表の顔と裏の顔を巧みに使い分ける正樹の癖がここで課題となってくるとは。つくづく丁寧に作られた脚本だ。
そんな中、慎太郎が自分のやったことにケリをつけるとシェアハウスから姿を消す。冴は慎太郎を連れ戻すべく、彼が向かった故郷へ。
一方、正樹は路加(佐藤隆太)が連れ戻した愛菜美ともう一度ちゃんと話し合うことに。このまま、冴と正樹はそれぞれの元いた場所に戻り、別れてしまうのか……と思われたが、意外にも第9話は希望のある結末へと向かった。
愛して、愛して、誰かを傷つけてしまうくらいに愛し尽くして。慎太郎と愛菜美は、ようやくその結果を受け止められるようになった。「俺ももう、卒業しないとな」と、冴からの卒業を決意する慎太郎。愛菜美もまた、正樹への執着を手放す。
「自分さえ我慢すれば丸く収まるって思うのやめたほうがいいよ。それ、全然優しくないから。相手のためにってやってることが、逆に相手を追い詰めることもあるんだからね」
こんな展開、誰が予想しただろう。冴と正樹の仲を引き裂いた愛菜美の言葉が、二人の心をつなぐ。
“一緒に”幸せになるとする二人に自己犠牲は必要ない。正樹は誰かに許されなくとも、愛さずにはいられない気持ちを冴に打ち明ける。「頼むからそばにいてくれ」。こんなにも必死で誰かにすがる正樹は見たことがない。
心と心がようやく強く結ばれた冴と正樹。そんな二人の前に最後の敵が立ちはだかる。どうやら彼らを引き裂こうとする賢治に協力する黒幕がいそうだ。
正樹のもとに届いた手紙の主は、現在刑務所にいる加賀美(眞島秀和)。そこから考えられる黒幕はやはり、加賀美の息子説が浮上している晴翔(藤原大祐)なのだろうか。
※この記事は「純愛ディソナンス」の各話を1つにまとめたものです。
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