<純愛ディソナンス>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
>>>「純愛ディソナンス」第3話の予告をYouTubeで見る映像研究部の部室でハンディカメラに残されていた映像を見ていた冴(吉川愛)は、遺体で発見された元顧問の由希乃(筧美和子)が部員たちに残していたメッセージを見つける。だが、由希乃がカメラの前で話している最中に、男が現れる。「もう終わりにしたい」という由希乃に、「終わらせるくらいなら、僕は全部捨てる」と返す男。それは、加賀美(眞島秀和)の声だった。正樹(中島裕翔)に電話した冴は、留守番電話に由希乃と付き合っていた相手がわかった、とメッセージを残す。するとそこに、加賀美が現れた。冴から事件のことを問われた加賀美は、由希乃の殺害を否定する。冴は、カメラを渡すよう迫る加賀美から逃げようとするが……。
一方、冴からの留守電に気づいた正樹は、異変を感じ、桐谷高校へと急ぐ。その途中、慎太郎(髙橋優斗)と出会った正樹は、彼と一緒に学校へ向かった。正樹たちは冴を探すが、どこにも彼女の姿はなかった。その際、正樹は、加賀美とすれ違い、冴を見なかったかと尋ねる。しかし加賀美は、見ていないという。それからしばらくして、正樹と慎太郎は、映像研究部の部室に落ちていた冴のスマートフォンを発見し……。
第3話のレビュー
衝撃的な展開が私たちを待ち受けていた「純愛ディソナンス」第3話。青春と恋とサスペンスを描く第1部が早々に終幕となった。それは意外にも、あっさりとした結末だ。
殺害された由希乃(筧美和子)と不倫関係にあったことが、彼女の残したビデオメッセージから明らかになった加賀美(眞島秀和)。彼は妻子ある身でありながら、愛人の由希乃に惚れ込んでいた。
一方、生徒たちとの関わりにより、自分の罪を自覚した由希乃は加賀美と別れることを決意。だが、加賀美はそれを許さず、彼女を殺したという。つまり良くある“痴情のもつれ”による事件だったわけだ。
意外性がないじゃないかと一瞬思ったが、この第1部は5年後の正樹(中島裕翔)と冴(吉川愛)の関係を描く上で必要な序章だったのだと思い知らされる。
2022年、教師を辞めた正樹は、前話で少し登場した碓井(光石研)が社長を務める「モノリスエステート」で働いていた。だが、その会社はかなり悪徳な不動産会社。正樹はすっかり雰囲気が変わり、まるでヤクザの如く人を追い詰める役回りを果たしていた。社内でもトップクラスの成績を誇り、碓井に相当気に入られている。
かたや、大学の推薦を取り消された冴は、これまた前話で登場した路加(佐藤隆太)が社長を務めるアプリ会社でアルバイトとして働き始める。そんな二人が5年ぶりに運命の再会を果たした。
もう正樹と冴は、先生と生徒という間柄ではない。恋愛だって自由にできるはずだった。でも、正樹はすでに結婚していたのだ。
しかも、相手は元同僚である愛菜美(比嘉愛未)。彼女は「美南彼方」の名でまさかの小説家として活躍を果たし、見た目も振る舞いもまるで以前とは別人の華やかさに。ただ、何を考えているかわからない不気味さは健在だ。
「君も他人事じゃないだろ」と、加賀美は正樹に言い残していた。つまり、第1部で恋愛で破滅した加賀美と由希乃を描くことにより、これから正樹と冴に訪れる運命を暗に示していたのだろう。
正樹、冴、愛菜美。そして3人の関係に、影響をもたらしそうな碓井と路加の因縁。彼らがどんなドロドロの展開を見せてくれるのか、楽しみで仕方ない。
※この記事は「純愛ディソナンス」の各話を1つにまとめたものです。
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