<ファーストペンギン!>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第5話ストーリー&レビュー
第5話のストーリー
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岩崎和佳(奈緒)が発案した、「お魚ボックス」の売上は好調。その将来性を見込んで、銀行が融資をしてくれることになった。設備も整い、漁師たちの報酬もアップ。さらに事務員として山藤そよ(志田未来)が加わったことで漁師たちのモチベーションは急上昇!活気に満ちた日々が訪れたのだが…。
ある日、和佳が「先生」と呼ぶ相談相手・琴平祐介(渡辺大知)が、「大事な話がある」と言って東京からはるばる和佳に会いにきた。
そんな二人の姿を、漁協の組合長・杉浦久光(梅沢富美男)が偶然目撃。杉浦は何かを思いついた様子で、不敵な笑みを浮かべ…!?
一方、和佳が「先生」と会っていると知った片岡洋(堤真一)は、どんな男なのかとモヤモヤ…。そんな中、杉浦から片岡に連絡が入り、謎に包まれた「先生」の正体が明らかに!
杉浦の話を聞いた片岡は、「わしゃもうボックスなんかやらんけぇの!」と事務所を飛び出してしまい…!?
第5話のレビュー
ずっと謎だった、琴平先生(渡辺大知)の正体が発覚!なんと彼は洋(堤真一)の義理の息子だったのだ。つまり、亡くなった妻・みやこ(中越典子)の連れ子が、琴平祐介だったのである。
みやこが急死してしまったのは、琴平先生が高校生の頃。ちゃんと病院に通っていれば助かった命、と医者に言われたことで、とっさに洋に対して「母を殺したのはアンタじゃないのか」などと言ってしまう。
洋も洋で、琴平先生が医学部に通うための学費援助を、みやこの実家に頼んだことが気に障っていた。これを機に二人は仲違いしたままだったのである。
琴平先生がやけに和佳(奈緒)を気にかけていたのは、彼女の活動を通して故郷の助けになりたかったから。再会した洋と琴平先生は、一度は再決裂してしまったものの、周囲の後押しもあり無事に仲直りをする。
しかし、一難去るとまた一難やってくるのが、この港町の不思議なところだ。
ゆくゆくは故郷に戻って医者を続けたい、と告げた琴平先生。場の流れから、周りは和佳と琴平先生を煽り出す。「さっさと結婚しろ!」とでも言いたげな、あからさまなノリに、辟易した視聴者も多いのではないだろうか。
このタイミングで、琴平先生が同性愛者であることが判明。和佳との結婚を拒んだ理由は、シンプルに恋愛対象ではなかったからだ。
この事実に対する反応も、実に視野の狭い田舎っぽさが滲み出ていた。
「男が好きって、男なのにか?」
「治らないのか?」
「東京でかぶれたのか?」
「女にこっぴどく騙されたからじゃ?」
この令和の時代に何を……と反射的に思ってしまう。けれど、毎日、似通った人間としか顔を合わせない環境であれば、こびりついた価値観や無意識な偏見をアップデートするのは、難しいのかもしれない。
この微妙すぎる感覚を、あけっぴろげに織り込む森下脚本の妙に、うなってしまう。
東京ならいざ知らず、田舎町で生きていくのはつらいだろう。洋自身もそう思ったのか、ふたたび突き放すような物言いをしてしまう。
和佳の後押しもあり、洋と琴平先生の“親子の縁”はなんとか切れずに済みそうだが……。ここで、またもや一難が。
なんと、永沢くん(鈴木伸之)からまさかの退職宣言!
その理由が「子どもができたらしいんで」……?
らしい、と仮定形なのがまず気になるし、本当に子どもができたのなら、むしろ会社を辞めるのは悪手だろう。十中八九、悪い女に騙されてるパターンに違いない。素直で隠し事が下手な永沢くんらしい言動である。
内輪のゴタゴタが、お魚ボックスの売れ行きに影響しないことを、祈るばかり。
※この記事は「ファーストペンギン!」の各話を1つにまとめたものです。
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