<どうする家康・三河編>1話~12話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第11話ストーリー&レビュー
第11話のストーリー
▶︎「どうする家康」画像をすべて見る三河国主となり、姓を徳川と改めた家康(松本潤)は、今川領の駿河・遠江を狙う武田信玄(阿部寛)と談判することになる。意外な形で信玄との交渉に臨んだ家康は、双方が今川領を攻め、切り取り次第で己の領地にするという密約を交わす。恩ある今川と戦うことに抵抗を感じつつも、家康は遠江の引間城へと兵を進める。しかも引間城主は、瀬名(有村架純)の親友・お田鶴(関水渚)。お田鶴の身を案じた瀬名は、文を送り…。
第11話のレビュー
三河国主となった家康(松本潤)。サクッと松平家康が徳川家康になった。そしていよいよ動きが表面化してきたのが武田信玄(阿部寛)だ。
今川領である駿河・遠江を狙っている。
すごく武田信玄っぽいビジュアルだなあ、と思いつつも、武田軍だけ作画が違うのが否めない……という気持ちもある。
一方、信長(岡田准一)は上洛を成し遂げ、天下布武にまた一歩近づいた。
家康はそんな信長に「武田に今川領を渡すな」と強く言われている。家康は信玄に何度も談判を申し入れるが、返事はない。周りの国々からしてみれば家康なんて小童のようなものなのだろう。
武田信玄と織田信長に挟まれる家康、確かにおろおろしている小童にしか見えないからすごい。
武田側に特に動きがないため、家康らは「今川攻めを諦めたのではないか」と思っていたが、その年の冬、突然、信玄から会いたいと申し出がある。
談判当日、ソワソワと落ち着きがない家康。が、ぎりぎりになって信玄本人は来ないとわかる。やってくるのは談判役に家臣2人。数正(松重豊)や忠次(大森南朋)らは、家康と信玄とでは格が合わないからでは……とボソボソ。なんなら、談判役の家臣のほうが殿よりも格が少し上では、と言われる始末。が、信玄が来ないと分かったとたんに気持ちが大きくなる家康(そういうところでは……)。
数正らに談判を任せて、自分は小平太(杉野遥亮)と平八郎(山田裕貴)を連れて出ていく。
槍をぶんぶんと振り回し、血気盛んな平八郎。瀬名(有村架純)が好きだから落ちてる栗を拾おうとする家康、それに続く小平太。そして、体を寄せ合い、信玄の悪口を言う3人。きゃっきゃしていたところに現れたのは、信玄である。
こんなところで、今回のサブタイトル「信玄との密約」が行われる。
実際のところは、周りに信玄の手の者たちが囲んでおり、家康に逆らう余地はない。
駿府からは武田が、遠江からは徳川が今川領を切り取ろうではないかと提案される。当然、家康にああだこうだ言う余地はない。
そして帰り際に栗を渡される家康。「奥方が好きだと聞いたので」って言うけど、いつ、どこで?
もちろん、この場所で家康と信玄が会ったのは偶然ではない。全てを知って、計算し尽くした上での密談。なんだかもう、この時点で家康に勝ち目はありませんが?
ここまで観ていて思う。よく徳川家康が残ったな、と。
武田軍は駿府を、徳川軍は遠江侵攻を開始する。
遠江の引間城は瀬名の幼馴染・お田鶴(関水渚)が城主として治めていた。
瀬名はお田鶴に文を送り、徳川側につくように説得をしていたが返事はない。もちろん、家康と和解する様子もない。
お田鶴は城に火を放ち、18人の侍女たちと甲冑姿で城外へとうって出る……。
お田鶴が願っていたのは、今川家のもとでみなが笑って過ごす時間が戻ってくること。平和な世が来ること。お田鶴と瀬名の回想では、2人が仲睦まじく笑い合い、嫁に行っても仲良くいよう、互いの家を訪れたりして……と優しい約束をしていた。
それは家康が今川から離れたことで叶わなくなった。さらに言えば、今川の窮状は家康のせいでもある。
そして氏真(溝端淳平)は……。
家康と瀬名にとって大切な地である駿府が変わっていく。それは2人の変化も描いているのかもしれない。が、いつまでも「妻が好きだから」と言って栗を拾おうとする家康であってほしいなあ、とも思う。
※この記事は「どうする家康」の各話を1つにまとめたものです。
→元記事はこちら
→目次へ戻る
「どうする家康」をU-NEXTで見る
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
(C)NHK