<どうする家康・三河編>1話~12話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第2話ストーリー&レビュー
第2話のストーリー
▶︎「どうする家康」画像をすべて見る織田軍に包囲され、絶対絶命の松平元康(松本潤)。だが、なぜか織田信長(岡田准一)は兵を引く。元康は慌てて大高城を飛び出し、瀬名(有村架純)を残す駿府に帰ろうとするが、家臣団は故郷の三河に戻りたいと猛反対。元康は渋々三河へ向かうが、敵の罠にはまり、重臣の鳥居忠吉(イッセー尾形)が大けがを負うなど松平軍は壊滅状態に。何とか岡崎の大樹寺に逃げ込んだが……。
第2話のレビュー
逃げて、家康!! と信長の眼光に何度叫んだことか。織田信長(岡田准一)の軍勢に城を取り囲まれた元康(松本潤)。
「竹千代! 逃げぬとはあっぱれじゃ!」と城外から声をかける信長に、元康は「逃げればよかった……」。違うんです、この人、逃げたくても逃げられなかっただけなんです!
佇まいが恐ろしいし、織田軍に漂う緊張感が凄まじい。
そして、幼かったころの元康――当時、竹千代と信長の出会いが描かれる。
竹千代の父、松平広忠(飯田基祐)は織田と今川に挟まれ、苦しんでいた。そこで、竹千代を安全な場所に逃がそうとするが、裏切りに遭い、織田に人質としてとられてしまう。赤い衣に身を包んだ信長。
「かわいいのう。白い子兎のようじゃ。食ってやろうか!」
怖い。本当に食ってしまいそう。
織田信秀(藤岡弘、)は松平に今川と手を切らなければ、竹千代を斬る、と言う。
ここで竹千代は松平家から見捨てられ、殺されそうになるが……そこで助けたのが信長だった。
「こやつは俺のおもちゃだ。勝手なことをされては困ります」
刀を抜き、にらみ合う織田親子。この親子、無敵感が強すぎる。絶対に2~3度天下統一してるでしょ。
「生かしておけば使い道もありましょうぞ」という信長に信秀は笑う。こうして、竹千代は信長預かりになった。
竹千代は毎日のように信長たちに相撲で投げ飛ばされる。
「地獄じゃ」と呟く竹千代に「その通り、この世は地獄じゃ!」と信長は高笑いを上げる……。トラウマの原因はここか。
場面は戻り、桶狭間。信長は攻めることなく引き上げる。狙いはなんだったのか。
元康は城を出て駿府を目指すことを告げるが、出立直前に雲行きが変わる。岡崎城から知らせが届き、城代の山田新右衛門(天野ひろゆき)が討ち死にし、家臣たちが城を捨てたというのだ。
元康の家臣たちは、これを機に本領の岡崎に入るべきだというが、元康は、妻の瀬名(有村架純)や子がいる駿府に帰りたい。意見は対立し、その結果、二手に分かれることになってしまう。
多くの兵は岡崎に向かうことになり、元康のもとには本多忠勝――平八郎(山田裕貴)ら少ない手勢だけが残った。
先行きに不安を感じたところで、三河の大草松平家当主・松平昌久(角田晃広)が現れる。
助けにきたらしい昌久に、家臣たちは何度も裏切られているのだから信用できないと言うが、元康はそれを聞き入れなかった。結局、昌久にだまし討ちに遭い、多くの犠牲者を出してしまう。
元康たちは、松平家の菩提樹・大樹寺に逃げ込むものの、昌久の軍に取り囲まれている。絶体絶命であることは変わらない。
昌久の狙いは自分の首だと悟った元康は、松平家の墓の前で命を絶つことを決意する。
無能な自分にできるのはこれぐらい、と。
そこにやってきた平八郎が介錯を引き受ける。元康を主君としては認めない、と言っていた平八郎だが、本当の望みは父や祖父のように、命をかけて主君を守ることだ。それを聞いた元康は目に涙を浮かべる。
「厭離穢土欣求浄土……」と唱える元康。汚れたこの世を離れて極楽浄土へ行けという教え。
そして、尾張での人質としての日々を思い出す。
そのときの竹千代は、信長に何度投げ飛ばされても、へこたれなかった。
「違う!兎ではない、竹千代は寅だ!」と言い、ある日とうとう信長を倒す。が、すぐに信長に押さえつけられてしまう。
「そうじゃ、その目じゃ。その目だけは忘れるな」と信長は楽し気に微笑む。
その記憶が、元康に闘志を蘇らせる。
そして、そこに話を聞いていた榊原小平太(杉野遥亮)が「汚れたこの世を浄土にすることを目指せと教わった」と話す。
「さまざまな解釈があるのでしょうが、ご領主たる身であらせられるならば、かように解釈なされるのがよろしいかと」
しかし、これはある種、徳川家康が作ろうとした世では?
寺から出た元康は昌久に向かって宣言する。
岡崎に入り、三河を平定、そして織田や武田ら、どのような敵からも守ってみせる、と。
その気迫に昌久は押される。そして心動かされる平八郎……。小平太も、かもしれない。
第2話で早くも覚醒か! と思ったがそんなことはない。
岡崎に入り、家臣たちの前で「この元康は寅の化身じゃ。織田信長など蹴散らしてくれようぞ!」と宣言し、士気をあげた直後、居室で頭を抱える。
武田信玄(阿部寛)の視界に入り、信長からは「いよいよ喰らいに行くか、白兎よ」と言われる。
寅の年、寅の日、寅の刻に生まれた元康……だが、実は年が明けてうさぎ年に生まれた元康。
元康の母・於大の方(松嶋菜々子)は言った。「兎などいけませぬ。狼に狩られてしまいます」。
信長だけではない。白兎は今、獰猛な何頭もの狼に、狙われている。
※この記事は「どうする家康」の各話を1つにまとめたものです。
→元記事はこちら
→目次へ戻る
「どうする家康」をU-NEXTで見る
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
(C)NHK