<どうする家康・三河編>1話~12話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第6話ストーリー&レビュー
第6話のストーリー
▶︎「どうする家康」画像をすべて見る今川氏真(溝端淳平)は元康(松本潤)に対し「降伏しなければ瀬名(有村架純)たちを皆殺しにする」と通達した。本多正信(松山ケンイチ)からは「今川家重臣を生け捕りにし、瀬名たちと人質交換する」という更なる秘策を提案され、実現困難ともいえる大胆な策だが、元康はすべてを託すことに。正信の命を受けた半蔵(山田孝之)は難攻不落の上ノ郷城に忍び込み、やがて火の手が上がる。その炎は成功の合図なのか、それとも…
第6話のレビュー
瀬名、奪還第二幕である。瀬名(有村架純)と子どもたちの奪還作戦は失敗に終わった。しかし、本多正信(松山ケンイチ)はまだ策があるという。戦のどさくさに紛れて服部半蔵(山田孝之)らが鵜殿長照(野間口徹)の息子たちを生け捕りにして瀬名たちと交換する……というものだ。
しかし、半蔵率いる伊賀者は、先の作戦で多くの者が死んでいる。
忍びの経験がないものもおり、その中には死んだ大鼠(千葉哲也)の娘(松本まりか)も。名を問われると、「今日からは大鼠」と名乗る。痺れる。
心許なく思っていた正信は甲賀者たちにも声をかけていた。抜かりない。が、半蔵は「イカサマ師が」とぽつり。
一方、瀬名ら関口家を捕らえている氏真(溝端淳平)は元康(松本潤)の動きに怒りを募らせていた。
戦場に連れて行き、元康らの前で殺すと息巻く。
憎しみに満ちた表情に、家臣たちも少し戸惑っているようにも見える。
元康も正信も気を揉むが、半蔵たちは快進撃を見せ長照の息子たちの生け捕りに成功する。
しかし、半蔵たちの手にかかることをよしとせず長照は自害。
息子たちも、迷わず自害をしようとしたところを半蔵たちに捕えられた。元康側の城攻めのときにも、息子たちに戦い方を手ほどするような場面もあったことから良き父であり、今川家の忠臣だったことが分かる。
鵜殿の息子たちを生け捕りにした松平軍は石川数正(松重豊)が使者に立ち、瀬名たちとの交換を持ちかける。
が、氏真は「逆賊とは取引せぬ」と突っぱねる。数正と関口家の首を元康に届けてやると息巻く氏真。
それを瀬名の母・巴(真矢みき)が諭す。
「お気持ちが昂ると、つい喚き散らす。私がおもりをしていたころから少しもお変わりならぬ」
そして、自分と夫が責めを負うから、娘と孫たち、そして鵜殿の息子たちの命は助けてほしい。
ここで忠臣の息子を見殺しにしたと分かれば、氏真に対する不信感は強まるだろう。今川家の忠臣であった氏純(渡部篤郎)は、今川家の没落を望んでいるわけではない、と。
瀬名たちと、鵜殿の息子の交換が始まる。
(関係ないがこのシーン冒頭での「今川氏真」と言う松山ケンイチの声が良すぎて)
瀬名たちの姿を見ただけで感極まる元康。
しかし、交換が成立するまで油断はできない。
事実、氏真は交換の最中に攻撃を仕掛けようとしているそぶりを見せていた。
その瞳が捉えていたのは、娘をおぶっている瀬名の後ろ姿。
わずかに手が動いた刹那、竹千代が元康に向かって「ちちうえ!ちちうえ!ちちうえ!」と叫び、動きが止まる。
たぶん、信長なら迷わず撃ったであろう……とも思うが、信長ならこのような事態には陥らせていないか、とも思う。
ラストシーンは義元の甲冑に向かって「父上」と呟く氏真。そこで何を思うのか。
兄弟のように育っていた元康には氏真なりの愛情があっただろうし、だからこそ裏切られたときの憎悪は大きい。
さまざまな感情が入り混じる中で(主に元康への)、孤独になっていく姿はもの悲しさがある。
そして、瀬名たちを送り出した巴が残した言葉。
「強くおなり。我ら女子はな大切なものを守るために命をかけるんです。そなたにも守らねばならぬものがあろう?」
「命をかけるときはいつか必ず来ます」
この言葉は瀬名の未来にどのような影響を与えるのだろうか。
※この記事は「どうする家康」の各話を1つにまとめたものです。
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(C)NHK