<リバーサルオーケストラ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
本作は“元”天才ヴァイオリニストと変人マエストロが地元のポンコツオーケストラを「大改造」する一発逆転音楽エンターテイメント。民放GP帯ドラマ初主演をつとめる門脇麦や門脇と『あなたの番です 劇場版』以来の共演となる田中圭他、ポンコツ楽団の団員を演じる個性的なキャストが集結した。
CINEMAS+では毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。
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もくじ
・第1話ストーリー&レビュー・第2話ストーリー&レビュー
・第3話ストーリー&レビュー
・第4話ストーリー&レビュー
・第5話ストーリー&レビュー
・第6話ストーリー&レビュー
・第7話ストーリー&レビュー
・第8話ストーリー&レビュー
・第9話ストーリー&レビュー
・第10話ストーリー&レビュー
・「リバーサルオーケストラ」作品情報
第1話ストーリー&レビュー
第1話のストーリー
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埼玉県のはずれにある、のどかな街・西さいたま市。街では音楽での地域活性化を図るべく、市長・常葉修介(生瀬勝久)の旗振りで、立派なシンフォニーホールを建設中。市役所の広報広聴課に勤務する谷岡初音(門脇麦)は、ホールの4月オープンを告知するポスター配布のため、公民館にやって来る。そこで行われていた地元のオーケストラ『児玉交響楽団』――通称『玉響』の公演を覗いた初音は、驚愕の光景を目にする...!
5年ぶりに帰国した人気ヴァイオリニスト・三島彰一郎(永山絢斗)がニュースで騒がれる中、初音は自宅のレッスン室でひとりヴァイオリンを奏でる。市役所にいるときとは別人のように楽しそうな表情。実は彼女は、「天才」の名をほしいままにしたヴァイオリニストだったのだ。しかし、とある理由で10年前に表舞台を去っていて...。
一方、父・修介に強引に呼び戻され、ドイツから帰国したばかりのマエストロ・常葉朝陽(田中圭)は、玉響の練習場にいた。のんびりムードでやる気のない団員たちを厳しく叱責する朝陽。団員たちは、突如就任した悪魔のような指揮者に戦々恐々としている。
玉響を見捨てようとする朝陽だが、初音の存在に気づき、彼女を【ポンコツ改造計画】に巻き込むことに。逃げる初音、追う朝陽。怒濤のスカウト攻撃がスタートする...!!
ステージを降り、ひっそり生きてきた“元”天才ヴァイオリニストが、毒舌マエストロに巻き込まれ、ポンコツオーケストラを一流オケに大改造!?
一発逆転の音楽エンターテインメント、いよいよ開幕!!
第1話のレビュー
舞台となるのは、埼玉県のはずれにある西さいたま市。地域活性化のために、市長の常葉修介(生瀬勝久)はシンフォニーホールを建て、音楽で盛り上げようとしていた。しかし、地元のオーケストラ・児玉交響楽団、通称「玉響」の演奏はイマイチで……。
下手というより、絶妙な気持ち悪さを感じさせる玉響の演奏はどうすれば改善されるのか。
そこに召喚されたのは、常葉の息子・朝陽(田中圭)だった。
ドイツでマエストロとして活躍していたが、玉響の立て直しを引き受けることになる。
彼だって、やりたくてやるわけではない。母親が危篤だと嘘をつかれて日本に戻り、ドイツに戻れない状況にして、市長である父親は玉響を息子に押し付けた。
常葉は、シンフォニーホールのこけら落としの公演で、満席にしなかったら市長をやめると言ってしまった。
「市長をやめたくないんだよぉ~!」
この市長で大丈夫か、西さいたま市……と不安にならなくもない。
やる気のない団員たちに、朝陽は辟易としていたが、あるとき、天才ヴァオニリスト・谷岡初音(門脇麦)が市内でヴァイオリン教室を営んでいることを知る。
10年前に表舞台から去っていた初音は市役所の広報広聴課で働いていた。
朝陽は玉響を立て直すためには初音が必要だと、コンマスになってくれと熱心なスカウトをスタートさせる。
一方、玉響の団員たちは厳しい朝陽の指導にうんざりしていた。
偉そうだと影で悪口を言うが、朝陽は気にしていない。
が、実のところ、朝陽は間違ったことは何も言っていない。
口は悪いが、給料をもらっている交響楽団員ならそれに見合う仕事をしろ、と言っている(ただ、給料は安いようである……)。
そして、玉響の立て直しのきっかけになるのなら、と初音のスカウトにも熱心だ。半ばストーカーのようになっていたが。
自分のプライドはあるかもしれないが、投げ出す気は本当はない。「やりたくない」とちょっとダダをこねてみたけれど。
が、初音は頑なだ。朝陽から逃げ回るし、その気はないと突っぱねる。だからと言って朝陽も諦めない。市長に話を持ち掛け、玉響専属の広報担当になるようにしむける。
おっ、どうやら朝陽は音楽のためなら手段を選ばないタイプのようだ。
渋々、玉響のもとを訪れた初音に弾かせないわけがない。朝陽は玉響についてこう言う。
「演奏はひどいが、音は悪くない」
厳しいことは言っていたが、玉響の良さを見つけていたからこそ、動いていたのだ。
(そして、ストーリーは別としてもグッと心を掴まれる演奏シーンが多い!)
ノせられるようにして、ヴァイオリンを弾き始める初音。
その姿はとても楽しそうで、彼女の周りを音が跳ねているのが見えるかのよう。
一瞬で、初音は音楽が好きなのだということが伝わってくる。
なのに、どうして表舞台から去ってしまったのか。
それは一緒に暮らしている妹の奏奈(恒松祐里)にあった。
初音のコンサートの日に、奏奈が倒れた。心臓に疾患があったせいだった。
ヴァイオリンに熱中して、周囲のことが見えなくて、両親は初音にかかりっきり。奏奈が倒れたのは自分にも原因がある、と考えたのだろう。
しかし、奏奈は気を遣われるほうもしんどいのだときっぱり。
「自分が我慢すればいいと思ってるなら大間違いなんだから」
ちょ、長女あるある……と耳が痛くなる人もいたかもしれないが、互いに思いやりを持っている仲の良い姉妹だからこそのやりとりだった。
大切な相手だからこそ、初音はヴァイオリンに戻ることを我慢していたし、奏奈はそのことに責任を感じていた。ぶつかることで、本音をさらけ出すことができた2人。信頼し合っているからこそできるケンカは、見ていてホロリとする。
玉響のコンマスを引き受ける決意をした初音。とは言え、コンマス経験どころかオーケストラ経験もない。不安を口にする初音に朝陽は言う。
「コンマスとしてあなたに求めることはひとつです。楽しんでください!」
あなたが楽しく弾いていれば、みんながついてくる。
※この記事は「リバーサルオーケストラ」の各話を1つにまとめたものです。
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