国内ドラマ

REGULAR

2023年02月04日

<リバーサルオーケストラ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<リバーサルオーケストラ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第7話ストーリー&レビュー

第7話のストーリー


▶︎「リバーサルオーケストラ」画像をすべて見る


突然のテレビ出演のオファーに三島(永山絢斗)の悪意を感じ、返事に迷う初音(門脇麦)。だが、市長・修介(生瀬勝久)の勢いに負け、出演を受けてしまう。小野田(岡部たかし)からは、市役所を辞めて正式に玉響の団員になってほしいと誘われ、プロの演奏家になる覚悟を問われる初音。しかし、三島の会見を発端にネット上で初音の過去が暴かれ、10年前のステージ逃亡を非難するコメントも…。心配した両親が谷岡家に帰ってくるが、同居中の蒼(坂東龍汰)に仰天!

一方の朝陽あさひ(田中圭)は、定期演奏会の交響曲を『ベートーヴェン 交響曲第5番 運命』に決定。さっそく練習を始めるが、オーボエ・穂刈(平田満)の演奏に納得がいかない様子。

そんな中、朝陽は初音をある食事会に誘う。それは、藍子(原日出子)、三島、三島の父・光太郎(加藤雅也)も同席する、地獄のような食事会で…!?追い込まれた初音は、玉響メンバーとも衝突してしまい…。

いよいよ、初音と三島の過去も明らかに!生放送での“直接対決”!!天才ヴァイオリニスト・谷岡初音、完全復活なるか――!?

第7話のレビュー


人間、ずっといい子ではいられないものだ、と思う。

三島(永山絢斗)から持ち掛けられたテレビ出演。
初音(門脇麦)は迷っていたが、市長に押されて出演を受け入れてしまう。

ただ、人気ヴァイオリニストの三島が突然名前を出したとあって、初音の過去を暴く人も。名前を検索すれば、おおよその情報が出てくるぐらいに初音は有名だ。
と、なると10年前のステージ逃亡事件も明らかになってしまう。
未だに演奏会の曲、チャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルト(通称:チャイコン)を弾けない初音はますますスランプにハマッていく。

さらに朝陽(田中圭)に誘われて行った食事会では、高階藍子(原日出子)と三島、三島の父・光太郎(加藤雅也)と同席という地獄絵図に。
光太郎だけが楽しそう。そして世界的マエストロの光太郎と話しているときの朝陽はちょっと無邪気さもあってかわいい。こういう顔もするんだな、朝陽は……。

しかし、初音は三島にチクチクと嫌味を言われ、さらには「ステージに立つ資格がない」と言われてしまう。これは、10年前のときにも三島が初音に向かって放った言葉でもある。
この言葉が初音を追い詰めていく。
 
玉響の団員たちは「大丈夫」「慌てなくていい」と励ますが、初音にはそれさえも重荷になってしまう。思いを爆発させ、団員たちと衝突する形になった初音は練習場を飛び出す。

でも、初音は「私のことを甘やかさないで」とタンカを切っていたけれど、ある意味いい環境にいるのでは、と思う。トラウマから復活するには、すごく優しい場所だ。「大丈夫」と手放しで言えるのは、みんなが初音のことを信頼しているから。
しかし、初音は信頼できていない。団員たちのことも、自分のことも。
それをわざわざ家までやってきた朝陽に指摘される。まあ朝陽、本当はもう少し優しい言葉をかけるはずだったと思うのですが……。でも、これが初音の心を強くする。

そして、団員たちは初音に愛想を尽かしたりしない。ひとりでも練習できるようにとチャイコンを演奏した動画を撮り、初音に届けた(本来はこれを朝陽が届けるはずだったのに、気持ちが昂ってしまった朝陽よ……)。

迎えたテレビ出演の日。団員たちの動画に勇気づけられた初音は、前を向いていた。
が、不安はあるに決まっている。
そんな初音にアドリブでチャイコンを弾かせようとする三島。
いじわるな奴! と思っていたのだが、実は、三島自身も自分の気持ちを分かっていなかった。

初音は戸惑いながらもヴァイオリンを受け取る。思い出したのは玉響の団員たちのこと。

ひとりではない。みんなと一緒に弾いている。
そう思うと、のびやかに楽しく、本来の演奏をすることができた初音。
完全復活の瞬間だ。

さぞや悔しがっているだろう、三島……と思ったが、違った。心の底から嬉しそうな笑顔を見せる三島がいた。

自分ができないことへのふがいなさ、自分より先に父と共演したことへの嫉妬。そのステージを逃げ出したことへの怒り。
さまざまな感情が三島の心を頑なにさせていた。めちゃくちゃ柔らかい笑顔で、この場に蒼(坂東龍汰)がいたらどう思ったことか……。


それぞれが優しいから観ていてホッとするし、誰の心も置いてきぼりにならないのがこのドラマの良いところだな、と改めて思う。

今回は、初音を心配して、両親が谷岡家に戻ってきた。でも、実は妹の奏奈(恒松祐里)にこそ、今は両親の存在が必要だったように思う。
おそらく、蒼に想いを寄せているのだろうけれど、それを押し隠して、初音をサポートしている。それが両親からの「がんばりすぎないで」で少し心を緩ませることができたのではないだろうか。

それでいて1話たりとも気が抜けないのがこのドラマでもある。
オーボエ首席・穂刈(平田満)の事故、そして玉響に本宮(津田健次郎)のスパイがいる……?
物語はさらに加速していきそうだ。

※この記事は「リバーサルオーケストラ」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る


無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

(C)日本テレビ

RANKING

SPONSORD

PICK UP!