<罠の戦争>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第4話ストーリー&レビュー
第4話のストーリー
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「権力をふりかざす奴と闘いたいなら、お前も力を持て」――。鷹野(小澤征悦)から、次の総選挙で犬飼(本田博太郎)の地盤を継いで出馬するよう打診された鷲津(草彅剛)。鶴巻(岸部一徳)からも党の公認を約束されるが、肝心の選挙資金が足りない。鶴巻と鷹野は、地元の有力者で後援会長の鰐淵益男(六平直政)を味方につけるよう助言するが、当の鰐淵は犬飼との関係が深く、地盤を継ぐのは犬飼の息子・俊介(玉城裕規)だと考えていた。さらに、個人的にも犬飼に何やら借りがあるようで…。
鷲津家では、可南子(井川遥)が鷲津の出馬に反対していた。鷲津自身も降って湧いたような話に戸惑い、眞人(杉野遥亮)と梨恵(小野花梨)に議員になりたいわけではないと伝える。一方で、泰生(白鳥晴都)の一件で犬飼をホテルに呼び出したという人物に心当たりがあることから、選挙を口実に、その人物に近づこうと考える。
後日、鷲津は早速、鰐淵の元を訪ねるが、案の定、恩知らずとののしられて取り付く島もない。実は、地盤を奪われることに危機感を覚えた俊介が、鷲津を陥れるために悪いうわさを吹き込んでいたのだ。一筋縄ではいかないことを悟った鷲津は、相手の弱みを探すべく、梨恵に鰐淵に関する資料を集めてほしい依頼。後日、敵の懐に入り込むべく、可南子が鰐淵家を訪ねることになるが、呼び鈴を鳴らすと、中から突然、女性の悲鳴が聞こえて…。
第4話のレビュー
大きな権力に打ち勝つためには、相当の力が要る。後援会長・鰐淵(六平直政)が新たな“隠蔽の張本人”として浮上。鷲津(草彅剛)は彼に近づくために選挙へ出馬することに。政治界へ進出すれば「大きな権力に抗えるだけの力」を手に入れられると考えたのだ。
しかし、事態はそう簡単には進まない。
犬飼元大臣(本田博太郎)ならびに息子の俊介(玉城裕規)は、確かに能力があるとは言えない。実際のところ、「鷲津が邪魔しなければ、自分が父親の後を継げる(大臣になれる)」と思い込んでいる俊介に対し、SNS上では疑問の声が挙がっていた。
けれど、少なくとも鰐淵は犬飼を買っている。俊介がせっせと流している“鷲津の悪い噂”も効いているのか、鷲津への風当たりは優しくはない。収賄や失言で座を下ろされたとしても、大臣として築いた“人脈”まで失われるわけではないことを、痛感させられる。これが、永田町なのか。
鷲津にとって向かい風のなか、流れを変えたのは鷲津の妻・可南子(井川遥)だ。
鷲津の出馬に対しては消極的だが、息子・泰生(白鳥晴都)を突き落とした犯人に繋がるかもしれない、と知った可南子は、鰐淵の妻へ会いに行く。すると、鰐淵の母親が認知症であることが判明。その介護に疲れ果てた妻から、鰐淵にまつわる情報を得ることができた。
目的があったにせよ、鰐淵の妻や母に惜しみなく手を差し伸べる鷲津や可南子を見ていると、弱い立場にいる人たちは放っておけない性質なのだな、と感じられる。軽んじられ、踏みつけられ、そのために苦しんでいる側の気持ちがわかるからこそ、支えずにはいられないのかもしれない。
放浪してしまった鰐淵の母を助けたことから、無事に鰐淵とは和解。出馬するにはそれなりの費用が必要であることがネックだったが、鰐淵の人脈から工面してもらえる手筈が整いそうだ。次回、本格的に「鷲津、出馬」となる。
それと同時に、泰生にまつわる事件の隠蔽を図ったとされる鰐淵への疑惑は、晴れた。そうすると、歩道橋付近の監視カメラに映っていたという「帽子を被った」「国会議員の男」は、別にいるということになる。
果たして、犬飼に隠蔽を頼んだのは誰なのか。次回予告からすると、総理大臣(高橋克典)が浮かび上がってきているようだが……。
加えて、気になる事実も明らかになってしまった。犬飼事務所の見習いである蛯沢(杉野遥亮)の“本当の仇”は、犬飼ではなく、鷲津だったのである。
自身が経営する工場を立て直そうとした蛯沢の兄は、事務所に支援を求めた。「善処します」と曖昧な言葉で流し、犬飼に報告しなかったのは鷲津だった。それを、私設秘書の蛍原(小野花梨)が記録から割り出したのである。
次回は、本格的に出馬を決めた鷲津、そして真実を知った蛯沢の動向が主になるだろう。
それにしても、事態がおどろおどろしくなってきた。唯一ホッとできるのは、蛯沢が植物の知識を披露し、蛍原がそれを受け流すシーンくらいだろうか。
※この記事は「罠の戦争」の各話を1つにまとめたものです。
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