続・朝ドライフ

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2024年05月25日

<虎に翼・弁護士編 >6週~9週までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<虎に翼・弁護士編 >6週~9週までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第31回のレビュー

「困ってる方を救い続けます。男女関係なく!」と祝賀会で宣言した寅子(伊藤沙莉)
昭和14年(1939年)の春、雲野六郎(塚地武雅)の法律事務所で司法修習生として働き始めました。

第7週「女の心は猫の目?」(演出:梛川善郎)

これまで可憐な羽織袴だった寅子はスーツに着替え、さっそうと出勤。

「男とか女とか関係なく ひとりの弁護士として鍛えていくからな」と雲野に迎えられます。

これまでは寅子と女ともだちが中心の世界で、学生だったこともあって、華やかなお着物率が高く画面が明るかったですが、今週は全体的に色味が黒っぽくなった印象です。男性が画面に増えました。事務の常盤(ぼくもとさきこ)もショートカットで黒っぽい服を着用しています。事務所にはもうひとり弁護士の岩居(趙珉和)がいます。

法学部の卒業生は皆、それぞれの道を歩んでいます。
轟(戸塚純貴)久保田(小林涼子)は錦田(磯部勉)の事務所で働くことに。中山(安藤輪子)は横浜で働いています。
花岡(岩田剛典)は裁判官になる試験を控えているところ。受かったらお祝いしようと寅子は約束します。

寅子の最初の仕事は、帝大経済学部の落合教授(樋渡真司)の著書が安寧秩序を妨害すると検察に起訴された案件です。もちろん彼女は雲野のお手伝いですが。

この頃、日中戦争中で、お国のために質素倹約する時代。轟は日の丸弁当を食し、ラジオからは金属の供出のニュースが流れてきます。社会はピリピリしていて、国民の言論にも厳しく注意を払っていたのでしょう。

寅子は役に立たなくてはと夜を徹して教授の著書すべてを読み込みます。彼女が書き出した出版記録によって初版年が明らかになり、雲野は初版から1年過ぎると時効であると無罪を証明してみせることができました。

寅子は自分の記録が役立ったことはいっさい言わず、雲野を称えます。その利他の心がすばらしい。彼女の奮闘努力は、志半ばで去っていかざるを得なかった仲間たちの思いに支えられているからで、彼女の行ったことはひとりの手柄ではなく、みんなの力、みんなのためなのです。たぶん。そういうふうに思う人たちが世の中にどれだけいるか。先頭のほうに立っている人たちがそうあってくれたら、後方にいる者たちも浮かばれるってものであります。

無罪証明に関してはる(石田ゆり子)と話しても手応えがなく、優三(仲野太賀)がいないことを残念に思います。優三は猪爪家を出て、直言(岡部たかし)の工場で働いているのです。
法律について語り合える彼の存在がいかに大事であったか――。

と、そこへ花岡が電話してきて、修習後の2回めの試験に合格したと報告。

おめでとうと喜ぶときの伊藤沙莉さんが体を左右に振る仕草が愛くるしかった。利発さと無邪気さが同居しているところが魅力のひとつです。

誰を呼んでお祝いする?という話で、「できればふたりでやらないか」「ああそれがいいんだ」と何か含みがありそうな花岡。
花岡、寅子、轟で昼休憩しているときも、轟が若干お邪魔な雰囲気ではありましたが。

「おやおやおやおや」とツッコむナレーション(尾野真千子)

寅子はきょとんとしていますが、視聴者はほとんど、花岡の真意をわかっているでしょう。なんだかにやにやしてしまう朝でした。

各裁判でいろいろな裁判長がいて、離婚裁判では栗原英雄さん、共亜事件では平田広明さん、今回はヨシダ朝さんが演じています。寅子が裁判官になるまでに、何人裁判長が出てくるか、再登場はあるのか、注目していきたい。

※この記事は「虎に翼」の各話を1つにまとめたものです。

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(C)NHK

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