「桜の塔」第9話ネタバレ感想|お前の正義は、どこにある?
テレビ朝日の木曜ドラマ枠にて、玉木宏が主演をつとめる「桜の塔」が2021年4月15日、放映スタートした。
「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」などで知られる武藤将吾が脚本を担当する本作は、警視総監のポストをめぐる権力争いを軸に、組織内部の人間ドラマを描き出す異色の刑事ドラマ。
警視総監の座を狙い、“野望の階段”を駆け上がる主人公を演じるのは、玉木宏。さらに、広末涼子、仲里依紗、岡田健史、森崎ウィン、橋本じゅん、高岡早紀、光石研、吉田鋼太郎、椎名桔平ら豪華キャスト陣が集結している。
もくじ
・第1話あらすじ&感想・第2話あらすじ&感想
・第3話あらすじ&感想
・第4話あらすじ&感想
・第5話あらすじ&感想
・第6話あらすじ&感想
・第7話あらすじ&感想
・第8話あらすじ&感想
・第9話あらすじ&感想
・「桜の塔」作品情報
第1話あらすじ&感想
第1話のあらすじ
2016年――東京都内の銀行で、一般市民を人質に取った立てこもり強盗事件が発生した!警視庁刑事部捜査一課の主任・水樹爽(広末涼子)は部下の富樫遊馬(岡田健史)らを率い、事件現場を包囲。現場からの連絡を受け、地方大学出身の「外様派」刑事部長・千堂大善(椎名桔平)は警備部所属の特殊急襲部隊「SAT」の出動を要請する。だが、彼と共に次期警視総監の座を争う「薩摩派」警備部長・権藤秀夫(吉田鋼太郎)と「東大派」警務部長・吉永晴樹(光石研)――警視庁のスリートップが繰り広げる“それぞれの思惑をはらんだ話し合い”は決裂…。そうこうしているうちに、覆面をかぶった犯人が人質の一人に発砲し、まんまと裏口から逃走するという大失態を招いてしまう!
上層部による話し合いの詳細については知る由もないが、明らかに“防げたはずの事件”を防げなかったことに、激しい怒りに震える爽。だが、ずば抜けたプロファイリング能力を誇る警視庁捜査共助課の理事官・上條漣(玉木宏)は極めて冷静だった。彼は隙のない理論でSATを出動させなかった理由を説明して見せたばかりか、現場の刑事たちが見抜けなかった“犯人特定の手がかり”をも提示したのだ!しかもその矢先、千堂が“ある事情”から自らの娘・優愛(仲里依紗)の婚約者で、捜査の陣頭指揮をとっていた捜査共助課課長・佐久間義孝(少路勇介)を外し、漣を代理として引き上げる。そんな状況を冷ややかに見守る権藤と吉永。彼らの派閥に属するキャリア組も一斉に捜査から手を引いてしまい…。
一方、漣は幼馴染でもある爽に、強盗犯は誰だと思うか尋ねる。犯人が使ったのは最新の3Dプリンターで作製した改造銃だという漣の見立てを元に絞り込んだ容疑者の中から、爽は刑事の勘で蒲生兼人(森崎ウィン)がホンボシだと推測。そんな爽に、漣は“とんでもない指示”を出し…!?
第1話の感想:まるで「警察版 半沢直樹」、結末が楽しみだ
まるで「警察版!半沢直樹」のような印象を持った。キャリア組とノンキャリア組で火花をバチバチと鳴らし合っている傍ら、キャリア組はキャリア組で互いを蹴落とし合っている警察内部の混乱と衝突。最後に誰が土下座をすることになるのか、思わず予想してしまう。そんな下々の巻き起こす喧騒はどこ吹く風、玉木宏演じる主人公・上条漣は常に涼しい顔だ。少々辛辣な物言いをするものの、警視としての仕事をまっとうしている。幼馴染同士でもある警部補・水樹(演:広末涼子)との連携や掛け合いも良い。事件に関する殺伐としたシーンに、適度に挿入される和やかなやり取りに心がホッとする。
上条は、出世争いなんて眼中になく、あくまで警察としての正義をまっとうする”静かな”熱血漢……なのかと思いきや。無理やり証拠を捏造して犯人を釣り、自白させるという少々荒っぽい仕事をするようだ。相手が真犯人ならまだしも、冤罪に繋がってしまったら目もあてられない。幼馴染らしく「目を覚まして!」と説得する水樹の声が届いてくれるかどうか。このままじゃ支持者のいないダークヒーローになってしまう。
犯人さえ捕まれば、使った証拠が本物だろうが偽物だろうが、どちらでも構わないのか。確実に犯人だと分かっている相手だとしても、嘘や偽りのない証拠が出てこない限り捕まえることは許されないのか。
警察内の出世争いと、警察としての正義や誇りと。最終的に上条がどんな姿勢を見せてくれるのか、楽しみだ。
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