「大豆田とわ子と三人の元夫」第10話までネタバレありで魅力解説|「大豆田とわ子は最高だってことだよ」
第6話あらすじ&感想
第6話あらすじ
誕生日当日の夜、取引先の説得に向かったとわ子(松たか子)との連絡が途絶えた。とわ子の誕生日を祝うため、オペレッタに集まっていた八作(松田龍平)、鹿太郎(角田晃広)、慎森(岡田将生)は彼女の身を案じるが、そこへ早良(石橋静河)、美怜(瀧内公美)、翼(石橋菜津美)が偶然来店し、さながら合コンのような飲み会が始まる。
さらに、元義父の旺介(岩松了)から半ば強引に呼び出された八作たちは、とわ子のマンションへ。早々に酔いつぶれて寝てしまった旺介をよそに、主不在の部屋で、なぜかギョーウザを作り始めることになった元夫たち。
その傍らで、女性陣はそれぞれの恋愛の愚痴で意気投合し始める。しかも、名前こそ出さないものの話題は明らかに八作、鹿太郎、慎森のことで、3人は動揺を隠せず…。
第6話感想
社長の車に乗せられていったとわ子はどうなったの? とか、こんなに都合よく3対3の合コンみたいなパターンになる? とか、女性陣言いたい放題言い過ぎじゃない? とか、突っ込みたい箇所は山ほどあったのだが……最後の最後で、かごめの身に予想しないことが起き、全部持っていかれてしまった……。いくら「第一部完結!」とは言っても、こんな展開は想定外だよ……!
以下、いつも以上にネタバレになるのでご容赦ください。
かごめの死に関する詳細は一切明かされず(医者の声で「直接の死因は心筋梗塞」と聞こえるだけ)、淡々と時が進む。ああ、八作が電話をかけていたのは、かごめだったんだ……と思うと、もうたまらない。「この電話は、現在繋がっておりません」のアナウンスが、まったく違う意味を持って聞こえてくる。
急いで病院に駆けつける八作。ストローとステープラー、そして靴下を途中のコンビニで買っていく。すでに待っていたとわ子にそれらを渡すと「紐がさ、抜けちゃったって言ってたから」と言いながら、パーカーの紐を直し始めた。
ストローとステープラーを使えば、簡単にパーカーの紐が直せる。そういえば、前回そんなことを言っていたっけ。アパートのリビングで漫画を描きながら「どうしよう……」と言っていたかごめ。とわ子は「帰ったら直してあげるよ」と言って、そのまま別れた。あのやりとりが、最後になったということだろうか。
「ひとりで死んじゃったよ」「ひとりで死なせちゃったよ」
あまりにも突然で、急な別れ。「実家で葬儀をあげられたくない」と言っていたかごめの願いは叶えられなかったけれど、とわ子が積極的に打ち合わせや準備に関わることで、なんとか彼女の理想に近い式をあげられたのではないだろうか。
霊柩車に乗り火葬場に向かうかごめに対し、高らかに彼女の名を叫ぶとわ子。彼女らふたりにしかわからない繋がりと、ふたりにしかできない別れ方というものがある気がした。
葬儀の後、会社で一仕事するとわ子のバイタリティは相変わらずだ。夜にはかごめの住んでいたアパートに寄り、食事をしながらかごめの描いた漫画を読み始める。
とわ子が泣きながらご飯を食べるシーン。坂元脚本であるドラマ「カルテット」で同じく主演を務めていた松たか子が、「泣きながらご飯を食べたことがある人は、生きていける」といったセリフをつぶやくシーンを思い出して、泣けてきた。
第一章が完結し、時は1年後へと進む。とわ子が新しい恋の予感を得そうなことについては心から祝福したいが、視聴者はまだ、かごめロス状態から戻って来られないだろう。少なくとも、私はそうだ。
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