<TOKYO MER~走る緊急救命室~>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】



第5話ストーリー&レビュー

第5話のストーリー



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喜多見幸太(鈴木亮平)の妹・喜多見涼香(佐藤栞里)と妊婦を乗せたエレベーターが火災により急停止!乗り合わせた音羽尚(賀来賢人)と大物政治家・天沼夕源(桂文珍)と共に閉じ込められてしまう。煙が充満し酸欠状態のエレベーターで妊婦の容態が急変!

出動したTOKYO MERには、政治家・天沼の救出を優先するよう命令が下る。炎上間近のエレベーターで音羽に迫られる究極の選択…。母子の命を救うため、喜多見が下した決断とは!?

TOKYO MERのメンバーたちが決死の救出劇に挑む!

第5話のレビュー



「官僚っていうのはみんな優秀なものなの。でもバカなことをしなくちゃいけないものなの。命令する政治家がバカだから」

恐らく、この国で政治に関わる多くの人がドキッとさせられたであろう赤塚(石田ゆり子)の台詞。「TOKYO MER」第5話の冒頭では赤塚が喜多見(鈴木亮平)と高輪(仲里依紗)に、“音羽(賀来賢人)を警戒するように”と投げかける場面が描かれた。音羽は厚生労働省からMERに派遣された医系技官。このところ、彼は喜多見の過去を探るなど不穏な動きが目立っている。

一方、噂の張本人である音羽は厚生労働大臣の白金(渡辺真起子)から命令され、闇献金疑惑から逃れるため海浜病院に入院している大物政治家・天沼(桂文珍)を手厚くもてなしていた。音羽は第4話のラストで喜多見に好意的な姿勢を見せていたはずだが、相変わらずMERを潰そうとしている様子。今回はそんな“官僚”と“医師”、2つの顔を持つ医系技官・音羽の信念が試される事件が発生した。

喜多見の妹・涼香(佐藤栞里)と妊娠高血圧症で入院している妊婦(河井青葉)を乗せたエレベーターが火災により急停止。乗り合わせた音羽と天沼と共に閉じ込められてしまう。エレベーター内部では煙が充満し、全員が酸欠状態の中、破水した妊婦の容態が急変。臍帯脱出により、母子ともに危険な状態だった。

そんな状況下で、音羽は“官僚”として天沼の救出を優先させるか、“医師”として母親と赤ちゃんの命を助けるかの2択を迫られる。迷った末に音羽が下した決断は、「人の命より大事なものはない」と妊婦の治療に当たることだった。そのまま、音羽はエレベーター内での帝王切開を開始。周囲の協力もあり、危機一髪で生まれてきた子どもの命を守ることができた。

常に冷静沈着で、何を考えているかわからない音羽の揺れ動く表情が見どころだった第5話。さらに感動的だったのは音羽が助けた妊婦に語ったある“決意”だ。

今回明らかとなったのは、音羽の母親がお金の関係で適切な医療を受けられずに若くしてこの世を去ったという事実。音羽はそんな医療格差をなくすために、医師免許を持ちながら官僚として国の医療制度を根本から変える医系技官になったのだ。

自身が取り上げた新しい命を見つめる音羽の目にはたしかに熱い炎が宿っていた。赤塚の咄嗟の機転で音羽は官僚生命を奪われずにすんだが、彼はこれからMERを潰すためではなく、直接的・間接的に人々の命を守るために奮闘していくのだろう。正反対な性格を持つ喜多見との最強コンビの絆は深くなっていきそうだ。


※この記事は「TOKYO MER」の各話記事を一つにまとめたものです。

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