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2021年08月27日

<八月は夜のバッティングセンターで。>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<八月は夜のバッティングセンターで。>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第8話ストーリー&レビュー

第8話ストーリー



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夏葉バッティングセンターにテレビ番組のロケ隊が。ロケのゲスト、アイドルグループ『27』新センター神崎ヒナ(山﨑夢羽)に共演者やスタッフは苛立っていた。自分が目立つことに精一杯だからだ。グループの人気低迷に焦るマネージャーの注意にも不満げで、「チームとかどうでもいい」と言い放つヒナ。
そんな無責任な言動に、舞は怒りを露わにして…。一方、伊藤智弘(仲村トオル)はヒナが悩みを抱えていることを見抜いていた。

第8話レビュー



今回の悩める女性は、アイドルグループ『27』のセンター・神崎ヒナ(山崎夢羽)。前センターが辞めた後、新センターとなったヒナだが、グループの中でも、外仕事でも自分が目立つことしか考えていない。マネージャーに注意されても反抗的で、まったく反省していない様子。「自分は一人で結果を残してる」と言い張る。

アイドルには賞味期限がある、グループなんてどうでもいいというヒナを、チームで野球をしていた自分と重ねて言い合いになる舞(関水渚)。お客さん相手に感情的になるのはよくないが、確かにヒナはあまりにも自分勝手だ。

ヒナを演じる山崎夢羽自身も、ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「BEYOOOOONDS」のメンバー。映画『あの頃。』で松浦亜弥役を演じたことでご存知の方もいるかもしれない。

実際の山崎夢羽は、ボーカルで重要なパートを任されることも多いという点ではヒナと一緒だが、かなり謙虚な性格だ。そういう意味では真逆のヒナを、もともとある程度活動を知っている筆者から見ても小憎らしくなってくるくらいよく演じていた。今後、またこういった演技の機会が増えるとうれしい。




「チームリーダー」回のライフイズベースボールの世界、登場するレジェンドが古田敦也なのもアツかった。さすがに野球に詳しくない筆者でも知っている、選手兼任監督として活躍した人だ。

チームが勝ってないじゃないか、そんなんじゃ普段だって貢献できてないと思うよ、とたしなめられムキになるヒナ。




マウンドに立つ古田を見ながら伊藤(仲村トオル)は言う。

「彼はなぁ、このチームで勝つにはどうすればいいか、自分には何ができるのか、常にそのことを考えてる」

「たしかに一選手としてゲームに臨むよりも、はるかに大きなプレッシャーがあるだろう。その重圧の中、自分のための練習の時間は満足に取れず、心も身体もボロボロに削られていき、個人としての成績は衰えてしまうかもしれない」


「何でそこまでやるのか、教えてください」と古田に話しかけるヒナ。帰ってきた答えはこうだ。



「うーん、単純に、自分の好きなチームで勝ちたいから」

「好きなチーム?」

「僕はスワローズの古田だからね。自分の好きなチームで勝てたら、喜びって掛け算になっていくよね」

「え、君は自分のチームが好きじゃないの? そこのところ、よーくもう一度考えてごらん」

チームやメンバーの大切さに気付いたヒナは、より一層活躍する。
あれだけ自己中だったところから、ここまで変われるものだろうか? とも思うが、ステージでパフォーマンスする彼女はキラキラしていた。

「僕はスワローズの古田だからね」には涙腺がゆるんだ。

私は彼やスワローズのファンではないけれど、長らく何らかのチームやグループで活動している人たちが好きだ。引退してなお、チームを大切に思う発言をしてくれるのには泣いてしまう。スワローズや彼のファンの方だったら、さらにずっとうれしい言葉だろうなと思う。

舞の過去も明らかになる。勝つことにこだわりすぎた舞は、部員たちに無理な練習を強いていた。見かねて意見したチームメイトに対し、腹を立てながら投げたボールが相手の手に当たり、けがを負わせてしまう。そんな自分が野球を続ける資格はないと部活を去ったのだった。

次回、ゲストなしの最終回。舞の心に、決着はつくのか。


※この記事は「八月は夜のバッティングセンターで。」の各話を1つにまとめたものです。

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