<鬼滅の刃・遊郭編>最終回までの全話の感想/解説まとめ【※ネタバレあり】
第9話ストーリー&レビュー
第9話「上弦の鬼を倒したら」ストーリー
宇髄のもとに炭治郎、善逸、伊之助が合流した。善逸と伊之助が堕姫を相手取り、炭治郎と宇髄が妓夫太郎に立ち向かうが、連携の取れた堕姫と妓夫太郎の猛攻に炭治郎たちは苦戦を強いられる。しかし、現れた雛鶴の援護と宇髄の連携により、炭治郎の刃が妓夫太郎の頚に迫る——
第9話「上弦の鬼を倒したら」レビュー
死と隣合わせの戦いの中で、自分以外の人の想いを感じる登場人物たちがよかった。
妓夫太郎(ぎゅうたろう)・堕姫との戦いも佳境。宇髄さんの嫁の一人・雛鶴の機転で妓夫太郎の攻撃する隙ができたものの、再生能力が高い相手にはなかなかダメージを与えられない。そうこうしている間にも、宇髄さんの身体には毒がまわっていく。死に直面した闘いの中、お互い昔のことを思い出す雛鶴さんと宇随さんがよかった。
雛鶴が思い出したのは、兄弟たちのお墓に酒をかけ、嫁3人と食事する宇髄さん。お墓の前でピクニック!? と思ったが(実際にお墓の前で食事をする風習がある地方はあるらしい)、「兄弟たちが生きてたら、みんなで(酒を)飲む日もあったかもな」と言うくだりや、雛鶴の頭についた桜の花びらを取ってあげる描写がいい(まきをさん、こんなキャラだっけ? とは思いつつ)。
雛鶴が妓夫太郎に口を押さえられ、絶体絶命のピンチになったとき、宇髄さんが思い出したのは「上弦の鬼を倒したら普通の人間として生きていきましょう」「そのとき4人が揃っていなくても恨みっこなしです」と言って笑った雛鶴の姿。
雛鶴のピンチを見て、弱いから注目されていない自分が予想外の動きをすれば引き付けられる、と考える炭治郎。だがもうヒノカミ神楽を出す力は残っていない。極限状態でひねり出したのは、ヒノカミ神楽と水の呼吸の合わせ技だった。組み合わせれば水の呼吸より威力が出せるし、ヒノカミ神楽より長く動ける。
炭治郎は歴代の隊士たちがそれぞれ自分に合った呼吸で戦ってきたことに想いをはせる。炭治郎や鬼滅隊の隊士たちが、自分一人ではなく他の人の想いと一緒に戦っているところはこの作品の魅力の一つだと思う。
しかし宇髄さん、毒が回ってるのにあのスピードとパワーで動けるの、とんでもないな……さすが柱。
そして今回、炭治郎・善逸・伊之助の連携がかっこよかった!
伊之助が「お前…いい感じじゃねーか!」と言った通り、寝ている善逸は冷静で指示にもキレがあり、焦る伊之助を落ち着かせた。クールでかっこいい……! でも怖がりで騒がしい善逸も恋しい。
炭治郎と善逸が攻撃を繰り出す間に、防御なしで伊之助が堕姫に接近。2人を信頼しているからこそできることで、初登場時の伊之助を思い出すと胸が熱くなす。3人が連携攻撃を繰り出すシーン、原作でもかなり迫力があったが、音と動きがつくとよりかっこよさが増していた。見事堕姫の頸を斬ることに成功する。
だが伊之助は妓夫太郎の刃に胸を貫かれ、宇髄さんは左腕が千切れてしまっている。それを見て気を取られた炭治郎は、善逸に「危ない!」と押されて助けられる。みんながこうなってしまったのは自分のせいだと心の中で謝る炭治郎。なんという責任感……。炭治郎が悪いわけじゃない。
しかしこの状況、どうなってしまうのか……? 誰にも死んでほしくない。
※この記事は、鬼滅の刃「遊郭編」の各話を1つにまとめたものです。
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©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable