<となりのチカラ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
>>>「となりのチカラ」の画像をすべて見るある夜、突然中越家にやってきた303号室のマリア(ソニン)。「アブない男におそわれたので、かくまってほしい」という彼女を中越チカラ(松本潤)と灯(上戸彩)が部屋に招き入れたところに、「マリアの客だ」と名乗る男が乗り込んでくる! どうやらマリアは303号室でベトナム式のエステ店を営んでいるようで、男はそこを“いやらしいサービスをする店”と勘違いしてやってきた上、何もサービスされないことに逆上した様子…。
灯の機転でどうにか男を追い払い、マリアの話を聞いたチカラは、彼女が外国人技能実習生として介護関係の会社に勤めていたものの、妊娠を理由に解雇されたことを知る。マリアから、「お腹の子どもの父親でもあるその会社の課長は、子どもが出来た途端会ってもくれなくなった」と聞き、灯は怒り心頭。「日本と日本の男性はいつからこんなに冷たくなったの?」という問いに、やっぱり《中腰》になってしまったチカラに、マリアは愛想を尽かし出ていってしまう!
どうにかマリアの力になってあげたいチカラだったが、あの夜以来“日本の男性代表”としてすっかりマリアには嫌われてしまったよう。 そんな中、マリアが部屋の退去を命じられる!
お腹の子どものことも誰にも相談できず、部屋まで追い出されそうなマリアのために、子どもの父親・芝田(渡辺大)に会ったチカラは、その最低とも言える物言いを目の当たりにしてしまう。「子どもは堕ろす」と宣言するマリアに、チカラはどう声をかけてあげればいいかわからず…?
第3話のレビュー
「たすけてください」と突然、中越家にやってきた303号室に暮らすマリア(ソニン)。直後に男が怒鳴り込んでくる。実はマリア、部屋でベトナム式エステ店を運営していたが、客である男は「いやらしいサービスをする店」と思っていたらしい。サービスをしてもらえず、金だけとられた、騙された、と腹を立てていたのだ。
灯(上戸彩)が機転を利かせて男を追い返し、詳しくマリアの事情を聞き出す。
マリアがベトナム出身で、外国人技能実習生として介護関係の会社に勤めていたこと。
しかし、妊娠を理由に解雇されていたこと。
部屋も会社が借りたもので、解雇されたことで出ていくように言われていたこと。
おまけに、おなかの子どもの父親である会社の課長・芝田は会ってくれなくなってしまったこと……。
最悪である。
灯はマリアの話に「オーマイガーッ!」と怒り、マリアもまた、日本と日本の男性はいつからこんなに冷たくなってしまったのか、と怒る。
その間でオロオロするチカラ(松本潤)……しかしそんな話を聞かされて、チカラがマリアを放っておけるはずがない。
マリアと一緒に会社に行き、芝田と面会したり、「子どもは堕ろす」というマリアの説得を試みたり……。ただ、チカラの言葉はあまり通じない。
日本で生きていけるかどうか。きれいごとだけではどうしようもできない。それに、彼女にとって、チカラと話をしている瞬間には日本はアウェイで、周りには敵しかいない。結局、チカラはマリアに子どもを堕ろすために父親のフリをして病院に付き添うことになる。
もちろん、父親のフリをしたことに灯は大激怒。「それって詐欺罪にあたるんだからね!」と眉を吊り上げる。
詐欺罪もあるかもしれないが、イチ他人がそこまでするのはどうなんだろうか。人間として、親として、同じマンションで暮らす住人として。困っている人は放っておけない、その心意気はすばらしい。
でも、解決する術を持たずに飛び込むのは迷惑ではないか? ……と考えてしまうから、困っている他人を見て見ぬフリをすることになるのだろう。
しかし、チカラには灯がいた。チカラがやったことを聞き、怒っていた灯だが、マリアと一緒に勤めていた会社に話をしに行く。主張できる権利を主張し、保障はきちんと受ける。それでマリアの状況は大きく変化した。
知らないと損することは多い。きちんと権利や保障が説明されるシステム、システムがわからないときに頼れないような状況になっているのも問題だ。
マリアの相手・芝田の態度は最悪なものだった。そんな人ばかりじゃない、と言いたいけれど、マリアにとっては芝田が日本人男性のすべてになってしまう。そんな人が男性日本代表になってしまわないよう、そもそもの考え方の改善が必要なのかもしれない……と思ってしまうのだった。
次回は中越家のお隣さん・道尾頼子の事情が明らかに。……なるが、来週はお休み! 再来週を楽しみにすることにしよう。
※この記事は「となりのチカラ」の各話を1つにまとめたものです。
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