<となりのチカラ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第7話ストーリー&レビュー
第7話のストーリー
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「これ以上、チカラくんといたくないの」――そう告げて実家に戻ってしまった妻の灯(上戸彩)を呆然と見送るしかなかった中越チカラ(松本潤)。お隣さんや他の住人にはあっても、我が家には何の問題もないと思っていたチカラは、なぜ灯が出ていってしまったのか、見当もつかないのだった。
子どもたちにも「これからどうなるの?」と問い詰められて困り果てる中、娘の美園(成海璃子)と孫の教育方針を巡って対立した道尾頼子(松嶋菜々子)が「今夜、泊めて」と現れたり、祖母の清江(風吹ジュン)の認知症進行が心配な柏木託也(長尾謙杜)が「大学行くのやめようかと思って」と相談に来たり…と、相変わらず騒がしい住人たち。その相手をするのに精一杯で、チカラはなかなか自分の家庭の問題に向き合えずにいた。
ふと、自分がゴーストライターばかりやって、ちゃんと小説を書かないのが気に入らなかったのではないか、と考えたチカラは、編集者の本間奏人(勝地涼)から依頼された仕事を勢いで断り、それを意気揚々と灯に電話で伝えてみる! しかし無残にも電話は無言で切られ…?
愛理(鎌田英怜奈)から「明日の朝イチで浜松(灯の実家)に行き、ちゃんと誠意を伝えてきたら?」と言われ、浜松へと向かったチカラは、灯の両親、そして兄から「離婚」をチラつかされる。さらには灯の気持ちまで逆撫でする結果となり、万策尽きてしまう!
おまけにマンションではこんな時に限ってトラブルが頻発! しかし自分の問題でいっぱいいっぱいのチカラは住人たちの問題に目を向ける余裕もない。そんなチカラの姿に、住人たちも冷ややかな反応を…。
はじめて語られるアカリの想い―。
日本中の全主婦代表・アカリの言葉をチカラはどう受け止めるのか…!?
第7話のレビュー
灯(上戸彩)が出て行った。理由も言わずに。チカラ(松本潤)に与えられた宿題は、灯が出て行った理由に気がつくことだ。子どもの愛理(鎌田英怜奈)と高太郎(太平洋介)たちからも急き立てられ、確固たる答えを見つけられないまま、浜松のアカリの実家を訪れる。そこで待っていたのは離婚を勧める義両親と義兄。さらに愛理たちは痺れを切らし、灯のもとへと行ってしまう。
自分の家のことで手一杯、頭いっぱいのチカラはマンションの住人たちからの相談にも上の空。全く力になれずに総スカンを食らう。数ヶ月かけて築いた信頼はあっという間に崩れ去ってしまったのだ。
チカラが困っているんだから、住人たちも少しは気遣ってあければいい。しかし、住人たちにとってチカラは、いらないと言っているのに勝手に家の事情に首をツッコみ、解決・アドバイスをしてきただけの人なのだ。好き勝手に首を突っ込んできたくせに、自分の都合が悪いときには知らんぷりするなんて勝手ではないか、と言えなくもない。
でも、今回、明らかになったのは、チカラには心に余裕があったから住人たちの力になれていたということだ。自分のことで精いっぱいだったら、周りのことなんてどうでもいい。というか、目に入ってこない。チカラの余裕は灯がいたからなのだ。
そして、灯が出て行った理由。視聴者の中にも、その理由に気がついていた人は多いのではないだろうか。多忙な仕事。手のかかる子ども、何かあると全部自分の責任。そして頼りにしたいはずの夫はいつもよその家のことばかり。灯はずいぶん心が広いし、冷静だと思う。我慢して、我慢して、なんだかんだでチカラにも協力してきた。それは灯の性格のせいもあるんだろうけれど。
そんな妻に向かって、出て行ったことを「母親としてどうかと思う」というチカラの発言は「アチャー!」でしかない。アチャー!
灯はただ、自分が持っている悩みを、荷物をチカラに一緒に持ってほしかったのだ。
これまでの鬱憤をぶちまけて、スッキリとした表情を見せる灯。しかし問題は何も解決していない。いま家に帰れば、また同じように荷物を抱えることになる。そしてチカラに向かって、悩みの解決法を考えるよう、新たな宿題を出す。
灯はおそらく、チカラのことが大好きだ。そして、チカラが自分のことを好きなのも知っている。だから、宿題を出した。これからも一緒に生きていくために。チカラは宿題をやり遂げられるのだろうか。
※この記事は「となりのチカラ」の各話を1つにまとめたものです。
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