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2022年02月17日

<となりのチカラ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<となりのチカラ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第8話ストーリー&レビュー

第8話のストーリー

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家出中の妻・灯(上戸彩)から出された3つの課題――「仕事を辞めていいのか」「愛理(鎌田英怜奈)を怒鳴ったり叩いたりしていいのか」「高太郎(大平洋介)を塾に行かせていもいいのか」――が両肩に重くのしかかり、まったく仕事に集中できない中越チカラ(松本潤)。子どもたちに学校での様子などをさり気なく聞いてみるが、どちらの問題も解決には時間がかかりそうな上、道尾頼子(松嶋菜々子)やマリア(ソニン)らマンションの住人たちからも総スカンを食らっていることを思い出し、ますます落ち込んでしまうのだった。

そんな中、認知症を患う柏木清江(風吹ジュン)が、孫の託也(長尾謙杜)が介護のために大学進学を諦めようとしていることを知り、「介護施設に入る」と言い出す。

震災後に引き取って以来、懸命に育ててきた託也と離れたくはないという気持ちと、徐々に進行する症状によっていつか託也の顔までわからなくなってしまうのではないかという不安の狭間に立たされる清江に、何もしてあげられないチカラ。その矢先、清江がマンションからいなくなってしまう! 住人たちが総出で清江を探す中、なんと清江を見つけたのはマリアから連絡をもらっていた灯だった…!

マンションに戻った清江だったが、住人たちはおろか、託也のこともわからないほど混乱してしまっており…。それでも施設への入所をためらう託也に、チカラはある思いを伝え始める。

そして灯から出された課題とあらためて真剣に向き合ったチカラ。家族の問題に、ついに答えを出すときが来て…?


第8話のレビュー


灯(上戸彩)と対話ができたチカラ(松本潤)。
しかし、灯からは宿題を出されてしまう。

・灯は仕事をやめていい? その場合の収入は?

・愛理を怒鳴ったり叩いたりしていいの?

・高太郎を塾に行かせたい場合、お金は捻出できるの?

すぐに答えが出せれば苦労はしないチカラである。

とりあえず、オリジナルの小説を書き出すチカラ。これが売れに売れて……と妄想を膨らませるが、まあ……ゴーストライターを堅実に続けたほうがいいことは、チカラだってわかっている。

そして、愛理(鎌田英怜奈)や高太郎(太平洋介)と話をする中でチカラは灯の苦労を実感する。
確かに愛理は生意気だし、高太郎の成績は低い。しかし、当の高太郎は、将来はヒーローになるので問題ないと思っている。普段の仕事と家事をこなしながら、灯は対応していたのかと思うとめまいがする。

当然、チカラも答えが出ず、頭を抱える。

一方、マンションの住人たちからは総スカン状態が続く。かわいそう。

隣人の学(小澤征悦)からは離婚届の保証人になってやろうか? などとからかわれる。学は自分とチカラが同じ状況だと思っているけど、全然違うからなっ。

更に問題なのが柏木家だ。清江(風吹ジュン)の認知症が進行。託也(長尾謙杜)は大学進学をやめて、介護をしたほうがよいのではないか、と悩む。

どの部屋の悩みも、多くはその場の解決だけであって、根本的な解決に至っていたわけではないのかもしれない。

そんな矢先、清江がマンションから姿を消してしまい……。

後半はチカラの怒涛の語りが展開される。託也への説得、そして灯たちか家族への宿題の答え。

チカラは愛理や高太郎に向かってこれからのことを語り、今の子どもたちがどれだけ素敵で素晴らしい存在なのかと伝える。そう、灯の抱えている悩みは、そのまま子どもたちが抱えている問題なのだ。チカラは、隣人たちの問題に首を突っ込むばかりで見ようとしていなかったのだ。

灯はきっと、チカラなら答えを導きだしてくれると思っていたのだろう。

そしてチカラの「もう出ていかないでよ……」が心に刺さりすぎた。本当にチカラは灯が大好きなんだよなあ。

そして、清江の介護施設入所を決意した託也。別れ間際、託也を認識し、「ハグしようか」という清江。清江へのこれまでの想いがあふれ出す託也に、観ている側の涙もあふれ出す。

再び、清江は託也に向かって「あなた誰だったかしら?」というけれど、もしかしたらわざとなのかもしれない。別れ間際の清江の優しさ。託也がとても優しい子に育ったのは、厳しくも優しい清江がいたからだろう。

次週、いよいよ最終回。チカラはもうお隣さんの事情に首を突っ込まないと心に決めていたが、一体どのような関係性に落ち着くのだろうか。
(文:シネマズ編集部)

※この記事は「となりのチカラ」の各話を1つにまとめたものです。

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