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2022年05月13日

<明日、私は誰かのカノジョ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<明日、私は誰かのカノジョ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】



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累計発行部数300万部突破したをのひなおの人気漫画「明日、私は誰かのカノジョ」(マンガアプリ「サイコミ」で連載中)がMBS/TBSドラマイズムにてドラマ化。2022年4月12日放送スタートした。

悩みを抱えて生きる5人の少女を描いた本作。一週間に一回レンタル彼女としてお金を稼ぐ「雪」や、孤独を抱えて寂しさを男で紛らわす「リナ」、見た目に固執して整形を繰り返す「彩」、周りに流されず、“自分”を持っていると語る「萌」、夜の街で“今”を生きる「ゆあ」らが各章で主人公となり物語が進む。

cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。

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もくじ

・第1話ストーリー&レビュー

・第2話ストーリー&レビュー

・第3話ストーリー&レビュー

・第4話ストーリー&レビュー

・第5話ストーリー&レビュー

・第6話ストーリー&レビュー

・第7話ストーリー&レビュー

・第8話ストーリー&レビュー

・第9話ストーリー&レビュー

・第10話ストーリー&レビュー

・第11話ストーリー&レビュー

・第12話ストーリー&レビュー

・「明日、私は誰かのカノジョ」作品情報

第1話ストーリー&レビュー

第1話のストーリー

>>>「明日、私は誰かのカノジョ」の画像をすべて見る

東京で生きる日々。それぞれの葛藤や理想を抱きながら、お金を稼ぐこと、お金を使って誰かと繋がることを求める女性たち―。19歳の女子大生、雪(吉川愛)もそんな女性の一人だ。彼女はお金と引き換えに、誰かのカノジョを演じる“レンタル彼女”として働いていた。顔に残る痕を隠しながら…。
そんなある日、雪はサラリーマンの辻壮太(楽駆)のカノジョとして、壮太の友人とダブルデートをすることに。壮太の友人の彼女から嫌味を言われ、嫌な気持ちになりながらも、なんとか笑顔でやり過ごした雪だったが、後日、素顔で外出した際に、壮太と偶然遭遇し、顔の痕を見られてしまう。
雪に好意を抱く壮太は、雪のことが愛おしいと伝えるが…。果たして2人はどうなるのか―。


第1話のレビュー

約3年前に連載が始まるやいなや、SNSを中心に反響が広がり、今や累計発行部数300万部を超える人気コミック「明日、私は誰かのカノジョ」。通称「明日カノ」がドラマ化されると聞いたとき、多くの人はまずキャストが気になったと思う。主人公の雪を演じるのは?ゆあてゃは?ホストのハルピは?

それほどまでに一人ひとりのキャラクターが個性的で読者に愛されている作品だからこそ、実写化には賛否両論の声が挙がった。しかし、ついに放送されたドラマの第1話は、そんな明日カノファンを安心・納得させるクオリティの高い仕上がりになっていたはずだ。

物語が幕を開け、今日もレンタル彼女になるべく顔の傷痕をメイクで覆い隠す雪(吉川愛)、男性と腕を組んで歩くリナ(横田真悠)、美容整形外科でカウンセリングを受ける彩(宇垣美里)、ホストクラブでひと時の夢を買うゆあ(齊藤なぎさ)、行きつけのバーでお酒を仰ぐ萌(箭内夢菜)が映し出される。

その時、雪の声で流れていたナレーションを紹介したい。

「今、この東京でたった一人生きていくためにどれだけのお金が必要か。恵まれた環境か、強い意志。そのどちらかがなければ、普通の生活さえままならないのが現実。そんな中でも誰かと繋がっていたいと願い、理想の自分であろうと希望を抱き、自分が主人公になれる居場所を求め、自分の存在価値を探し続ける」

少し長いこの文章をここに記したのは、ドラマの制作スタッフが原作を大切にしてくれていると感じたからだ。「明日カノ」に登場する5人の主人公たちはけっして愚かではなく、こんなに人が溢れているのに、私は誰にも必要とされていないんじゃないかと時折目まいがしそうな東京で、1日1日を生き抜くためにもがいている。それを理解してくれているだけで、本作のキャラクターに自己投影し、深く共感している人たちも救われるのではないか。

さて、大学生の雪とサラリーマンの辻壮太(楽駆)が“レンタル彼女”と“客”として出会う場面が描かれた第1話だが、ビジュアルの作り込みだけではなく、雪を演じる吉川愛と壮太を演じる楽駆の演技力が光る。

とっさに彼女がいると友達に嘘をついてしまい、Wデートで彼女のふりをしてほしいと雪に依頼する壮太。手を繋いでデート以上のことを求める客とは違い、壮太は無茶なお願いもしないし、雪に対しても紳士的な態度を取る。でも彼は、自分とは異なる環境で育った相手の気持ちを想像する力がない。

なぜ映画の主人公が親にひどい態度を取るのか、なぜ雪が通常のバイトより高時給のレンタル彼女として働く必要があるのか。優しいからといって人を傷つけないわけじゃない。壮太の中にある無自覚な悪を楽駆は演技力で視聴者に見せつける。

また、吉川愛もミステリアスな空気を纏っている大学生の雪と、どんな客に対しても笑顔を振りまくレンタル彼女の“雪”の違いだけではなく、最初に壮太の友達の前で完璧な彼女を演じている時の表情と、傷痕を見られて思わず本音をぶつけてしまった後から壮太に見せる、素に近い表情の差を画面に映し出していた。

とにかく描写がリアルで、この世界のどこかに実在しているんじゃないかと思わせる「明日カノ」のキャラクター。それを確信に変えていく役者の演技力に期待が高まる走り出しだった。

※この記事は「明日、私は誰かのカノジョ」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

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(C)「明日、私は誰かのカノジョ」製作委員会・MBS

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