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2022年05月13日

<明日、私は誰かのカノジョ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<明日、私は誰かのカノジョ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第9話ストーリー&レビュー

第9話のストーリー


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些細なことから、担当ホストのハルヒ(藤原樹)と衝突を繰り返す優愛(齊藤なぎさ)。一方、萌(箭内夢菜)は、楓(高野洸)の優しさに触れ、楓との仲が徐々に縮まっていく。ホストへ行くため、最初は、母親に仕送りを求めていたがお金が足りず、もっとお金を稼げる仕事をするために、萌はリナ(横田真悠)に雪(吉川愛)を紹介してもらう。レンタル彼女の仕事をする為に、雪とリナに髪型や洋服を選んでもらい、可愛くイメチェンした萌は、その姿を楓に見せに行く。しかし、楓に大金を使う被り客を見てしまう。そして、レンタル彼女の仕事では、すぐには収入が入らないことが分かった萌は…。

第9話のレビュー

「明日カノ」第9話はホストとしての本領を発揮していく楓(高野洸)と、その彼に恋して、どんどん見た目や考え方が変化していく萌(箭内夢菜)の姿が印象的だった。

誰にも女扱いしてもらえない。自分は主役にはなれない。そんな孤独や劣等感を内に抱えた萌の前に突然現れた王子様、楓。優愛(齊藤なぎさ)の担当ホストのハルヒ(藤原樹)みたいに、あからさまな感じでシャンパンを煽ったり、客を風俗で働かせようとしたりしない。あくまでも「萌ちゃんはそんなことしなくていいんだよ」スタンスだ。

頻繁に連絡もくれるし、私服姿でデートに行ってくれる。帰りはタクシー代を握らせて、萌を見送る。とにかく楓はマメ。相手が夢から醒める隙を少しでも与えない。だけど客にキスしたり枕営業をかけたり、自分を犠牲にするようなことは絶対にしないのだから、楓がどれほどホストとして優秀なのかが分かる。

だからもちろん、被り客(同じホストを指名している女性客)も出てくる。少しでも楓と一緒にいたいからと、シャンパンを入れる萌。堅実にためていた貯金も底をつき始め、ついに萌は自らを売りにする高収入のアルバイトに手を出してしまう。

リナ(横田真悠)に紹介してもらって、雪(吉川愛)からレンタル彼女の仕事を紹介してもらおうとした萌。「今の萌ちゃんも素敵だけど」と前置きしながらも、レンタル彼女になるには女性らしい服装やメイクが必要だから、今の萌には難しいことを告げる。そんな萌を、リナは男ウケのいいビジュアルに大変身させるのだった。

リナも雪も優しい。少しもばかにすることなく、変わりたいという萌の願いに全力で応えてくれるのだから。ただ、「好きな人のためにお金を稼ぎたい」というその理由だけには目を瞑って。

「全てを打ち明け合って、全てを信用し合う。そんな100パーセントな関係になんて、なれなくてもいいのかもしれない。他人から見れば歪だったとしても、その関係が自分にとって何よりの救いになることだってあるんだと思うから」

孤独や不安を埋めるため、年上の男性たちに自分を売るリナ。
楓の時間を買うために、自分を売ろうとする萌。
そして、本音を隠したままで友人関係を続ける雪とリナ。

明日を生き抜くため、誰かの“カノジョ”になる。歪な関係に依存せざるを得ない、満たされない気持ちを抱える彼女たちが愚かだとは思えない。「ただ、リナ自身が自分のことを嫌いにならないような、そんな考え方ができるといいよね」。雪が語るように、本作の主人公たちが自分のことを好きでいられる道に辿り着けるよう、願わずにはいられない。

※この記事は「明日、私は誰かのカノジョ」の各話を1つにまとめたものです。

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(C)「明日、私は誰かのカノジョ」製作委員会・MBS

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