<探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第2話ストーリー&レビュー
第2話のストーリー
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美津山財閥の財産を受け取ることになった一華(広瀬アリス)。彼女は財産目当ての美津山家の兄妹達から命を狙われ、千曲川(滝藤賢一)が再びボディガードを務めることに。一華は、またしても千曲川に付きまとわれるのかと橋田(水野美紀)に不満をぶつける。千曲川は、朝から晩まで一華の周辺に出没。予測不能な千曲川の行動に、一華は振り回される。
その頃、明日香(ソニン)と純三郎(永野宗典)は、一華が勤める研究所に潜入。2人は、一華殺害計画を企てていた。翌朝、一華は研究所に出勤する途中、千曲川がそばにいないことに気付き…。
第2話のレビュー
莫大な遺産を相続したせいで命を狙われている一華(広瀬アリス)。ひっつめ髪に白黒のメイド然とした格好をしている毒舌な家政婦・橋田(水野美紀)。そして犯人に対し同じトリックで仕返しをする”トリック返し”が生きがいの探偵・千曲川(滝藤賢一)。(おそらく)アドリブたっぷりでコミカルな本作、2話も期待に漏れず最初から最後まで面白い。遺産を狙う兄弟姉妹に命を脅かされる一華と、それを阻止する千曲川・橋田の構図は、前シリーズ同様に活かされている。
今回の大きなテーマは、大財閥・美津山家の三男である純三郎(永野宗典)の考え出したトリックだ。概要はこうである。
化粧品会社の研究員を務める一華の会社へ、純三郎が清掃員として侵入する。その際、一華が普段着ている白衣に、特殊に加工したエタノールをたっぷり染み込ませておく。
白衣の素材はポリエステル100%。エタノールを染み込ませておくことで、燃えやすい状態を作っておくのだ。
加えて、一華は常に水晶のブレスレットを左手首につけている。それに水晶の指輪をぶつけることで電気(火花)を発生させ、白衣に燃え移らせるーーつまり、事故に見せかけて一華を焼死させる魂胆だ。
水晶は、圧力を加えると電気を発生する性質を持っているらしい。このドラマ、何かと雑学が身に付く点も興味深い。
純三郎の考えたトリックは、抜け目のない完璧なものと思われた。しかし、早すぎる探偵・千曲川は、今回も先回りして事件を未然に防ぐことに成功! 彼がどんなことに気づいたかと言うと……。
まず最初に違和感を覚えたのは、前日まで変色していなかった壁の色が変わっていた点。
そこから、一華の白衣にだけエタノールが染み込んでいることに気づく。とくに左の袖口に多く浸透していることから、何者かが”水晶のブレスレット”に対して策略していることを導き出すのだ。
一華はいつも、左手首に水晶のブレスレットをつけている。類稀なる観察力から、そんなことまでつなぎ合わせて考えられる千曲川の洞察に、あらためて驚いてしまう。
千曲川の”トリック返し”が始まる。
白衣ごと取り替えてしまえば今回のトリックは水泡に帰すが、千曲川はあえて「白衣を絶縁スプレーでコーティング」することで一華の焼死を食い止めた。よくわからないが、そのあたりが千曲川の美学なのだろう。
そして、純三郎を外へ誘導し、ウォッカで満たした噴水に飛び込ませ、ライターの火を投げ込むーーあっという間に純三郎は火炎の海に包まれた。火には火で返す、まさにトリック返しである。
今回も鮮やかすぎるトリック返しだった。命を守るためとはいえ、常に身の回りに千曲川がうろついている状況は、一華にとって気持ち良くはないだろうが……。こうも華麗に防いでもらったら、筆者だったら多少の無礼は水に流してしまうかもしれない。
しかし、一華自身は深刻な問題を抱えている。
それは「恋愛ができない」こと。
こうもすぐ近くに千曲川が張り付いている状況では、プライベートも何もあったものではない。一華に好意を寄せる男性も何人かいるようだが(一華の会社の先輩・大谷和馬(塩野瑛久)や美津山家の孫息子・宗介(萩原利久)など)、今後、恋愛の発展も見られるのだろうか……?
鮮やかなトリック返しと恋の予感。どちらにも注目したい。
※この記事は「探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り」の各話を1つにまとめたものです。
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