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2022年11月05日

<PICU 小児集中治療室>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<PICU 小児集中治療室>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第4話ストーリー&レビュー

第4話のストーリー



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“しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)は、PICUの科長・植野元(安田顕)や先輩医師の綿貫りさ(木村文乃)らとともに、一般病棟に移ることになった佐渡理玖(中村羽叶)くんを見送る。交通事故に遭いPICUで治療を受けていた杉本淳之介(松野晃士)くんは、「お友だちがいなくなった」と寂しそうだった。
するとその時、PICUにRSウィルスに感染し重症化した生後7日の赤ちゃんが運び込まれる。実はこの赤ちゃんは、乳児院の子だった。赤ちゃんの母親は20歳の大学生だったが、両親からの反対を受け、生まれてすぐに乳児院へ預けられたのだという。それ故、まだ出生届も出されておらず、名前すらなかった。植野は、綿貫に武四郎と組んで、この赤ちゃんを担当するよう指示する。だが、「自分一人で十分です」と答える綿貫。後輩の育成も仕事のうちだと植野になだめられた綿貫は、渋々、武四郎と組むことになるが……。

第4話のレビュー

27歳の小児科医、志子田武四郎(吉沢亮)は患者である子どもたちとコミュニケーションがとれるようになっていた。
しかし同僚の救命医、綿貫りさ(木村文乃)とはぎこちない関係が続いていた。

そこへRSウィルスを患った赤ちゃんが搬送されてきた。
まだ名前が付けられていない生後間もない赤ちゃんの母親は、「母親になんかなれない」とPICUに来ることを拒絶。
それでも武四郎は、母親に赤ちゃんの様子を見に来るよう何度も電話をしていた。
その熱意が次第にエスカレートしていったため、武四郎は母親の家族から訴えられることに……。

患者と家族のことを考えるあまり、空回りしてしまう若い小児科医を吉沢が見事に演じている。
喜怒哀楽が顏に出てしまう不器用さ、自信のなさが表情から漏れ、観ている側をハラハラさせる。
しかし、回を重ねるごとに少しずつ柔軟さと医師としての覚悟が感じられ、応援したくなる。

このドラマは吉沢亮の懸命さが全面に出ているが、安田顕演じる植野先生の存在も大きい。
フカフカの綿がいっぱい詰まった布団で患者や医師、スタッフを包みこんでくれているかのような温もりと安心感のある人物だ。
安田といえば、2022年の冬ドラマ「逃亡医F」(日本テレビ系)で研究者・佐々木フェローを演じていた。
この佐々木は部下をネチネチ虐め、とんでもない変態役だったので今回演じている植田とのギャップに戸惑う。
と、同時に安田顕の俳優としての振り幅にただただ驚く。

第4話では綿貫の過去も明らかに——。
初回から「裁判」という文字が彼女には付いて回っていたので、てっきり患者から訴えられているのかと思っていたら、彼女が訴える側だった。
数年前、綿貫は病院とのトラブルで娘を死産していた。
ストーリーの後半で、綿貫の裁判に同席したことで彼女の過去や苦しみに触れた武四郎。
誤解していた部分があった武四郎は、綿貫に素直に謝罪。
綿貫もこれまでの冷たい対応を謝罪し、同僚としての関係は前進したように見える。

さらに、赤ちゃんの母親には綿貫が寄り添うことでPICUに顔を出してくれることに。
武四郎への訴えも取り下げてくれて、一件落着だった。

同ドラマで出番は少ないが武四郎の母、南を演じる大竹しのぶの言葉が毎回、心に刺さる。
第4話では
「“母は強し”って言うけれど、同時にとっても怖がりで繊細な生き物なんだよ」
たしかに。
母だって弱音を吐いたり、逃げたくなったりするだろう。
これからも南の言葉には注目していきたい。

次週は親友の矢野悠太(高杉真宙)が救急搬送のシーンからはじまりそう。
悠太の身に何がおきているのか。
武四郎は悠太のことを救えるか。
かなり重篤な雰囲気だったことが気がかりだ……。

※この記事は「PICU 小児集中治療室」の各話を1つにまとめたものです。

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(C)フジテレビ

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