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2022年11月05日

<PICU 小児集中治療室>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<PICU 小児集中治療室>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第8話ストーリー&レビュー

第8話のストーリー


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“しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)ら丘珠病院のPICUスタッフは、VF(心室細動)を起こした小松圭吾(柊木陽太)くんの処置にあたる。圭吾くんには、一刻も早く補助人工心臓を植え込む手術が必要だが、感染症が治らなければそれも難しい状態だった。
そんな折、丘珠病院に10歳の小学男児2人が公園で倒れているとの連絡が入る。救命医の東上宗介(中尾明慶)は、ふたりが倒れていた公園が丘珠病院から5分ほどの距離であることから、救急車で搬送するよりドクターカーで現場に直行した方が早いと判断し、武四郎、矢野悠太(高杉真宙)らとともに現場へと向かう。
武四郎たちが公園に到着すると、2人の少年――矢本大輝(森島律斗)くんには意識があったが、後藤光(寺嶋眞秀)くんは心停止していて……。


第8話のレビュー

【倶(とも)に】
意味:一緒に 揃って

今回も中島みゆきの主題歌「倶に」が心に沁みた回だった。
まさに、家族・友だち・同僚が「倶に」戦っているドラマと言える。

丘珠病院に2人の少年が運ばれてきた。
友だち同士、公園で遊んでいたところ同時に高台から落ちたよう。
大輝(森島律斗)の意識はあるものの、光(寺嶋眞秀)は心停止しており、予断を許さない状態だった。
意識が戻らない光を心配そうにみつめる大輝。
心臓の疾患で長い間、PICUに入院している圭吾(柊木陽太)が大輝に光のことを「応援してあげて」と声をかける。
かつて自分も大好きな優里(稲垣来泉)や同級生に励まされ、勇気づけられたからか。
入院してきた当初は荒れていた圭吾が、今はすっかり優しいお兄さんになっていて、子役たちの演技力にも泣かされる。
とくに圭吾役の柊木陽太の演技力がすごい。
よくよく調べると、「最愛」(TBS系)では高橋文哉が演じた優の子ども時代、「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ系)では菅田将暉が演じた主人公、久能整の子ども時代を演じている。そして、NHK連続ドラマ小説「カムカムエヴリバディ」では、オダギリジョーが演じた錠一郎の子ども時代も演じているではないか!
筆者はこれらすべての作品を観ていたが、今日までまったく気づかず……。
それぞれ観ている時は「上手な子役だな」とは思っていたが、すべて同一人物だったとは。
今後も、柊木陽太から目が離せない。

そして、ここにきて武四郎(吉沢亮)の医者としての成長が著しい。
以前であれば、患者に聞かれればなんでもバカ正直に答えていたのに、今では悲しい眼差しで優しい嘘をつけるようになった。
厳しい病状を親御さんに伝える場面でも、凛とした佇まいでしっかり伝えている。
植野先生(安田顕)が褒めるのも当然だ。

一向に目を覚まさない光を見て、筆者は予想した。
この雰囲気だと、光の心臓を圭吾に移植するんだな……と。
しかし、この予想はすぐに吹き飛ばされる。
光が目を覚ましたからだ。
治療方法がない圭吾は、いよいよ終末医療の準備へ。
自分の安易な想像と、圭吾の厳しい現実を見て本当に辛く、後半は何度鼻をかんだことか。
視聴者も「吐きそうになるくらい泣いた」、「もう何回泣かせるんだよ」、「辛すぎて、泣きすぎて明日ヤバイ」など。

癌だとわかった武四郎の母、南(大竹しのぶ)も覇気がなく、話し方もか細くてこちらを不安にさせる。
武四郎から東京で検査を受けようと頭を下げられた南。
少し前ならば絶対に拒否していたはずだが、今はすんなり了承した。
これも息子への愛情だろう。
もう辛すぎる。
武四郎から母親を奪わないで、神様!と天を仰ぎたい気持ちだ……。

ドラマは最終章へ——。
毎回、辛すぎるけれど本当に素敵なドラマだと改めて思う。
来週もティッシュの箱を抱えながら、武四郎を応援したいと思う。


※この記事は「PICU 小児集中治療室」の各話を1つにまとめたものです。

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(C)フジテレビ

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